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社会心理学講義:〈閉ざされた社会〉と〈開かれた社会〉 (筑摩選書)

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ja
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5 何度も読み返したい。
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わたる
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個人の心理と社会のつながりについて、総論のようなものが分かれば面白そうと思い購入。著者は少し変わった経歴の方ではじめにと序章までで既存の社会心理学を批判されていたのでその後に期待していたものの、結論としては色々な社会学の実験やケーススタディ集だった。 面白いけど思っていたのとは違った
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コバ
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幅広いトピックが扱われており一読では把握し切れないが、自由意志の話などは面白かった。
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とみぱぱ
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★★★★★再読〇
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ゆうろ
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著者は何がしたいのか?初めに、社会心理学が、実験重視批判、引用重視批判をしていたのに、この本は実験と引用が大部分を占めている。社会心理学は、理論を立て、実験によって人間を観察するという、薄っぺらいものなのだろうか?実験で分かったことは、心というプロセスを実験では、捉えきれないということだけでは? 哲学のように論理だけで、考えを突き詰めようとすること、心理学や社会学のように、一人一人の生活の物語を、傾聴すること、それが人間の深み、ケアには重要だと、この本に書かれていないことこそ重要だと気づいた。
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die_Stimme
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あとがきで「虚構」への関心が語られている通り、『民族という虚構』、『責任という虚構』などのシリーズを書いてきた著者。この「虚構」への関心は実際に読んでいても強く感じた。〇〇は通常△△と思われている→しかしこのような実験がある→これを踏まえたこちらの理論を採用すると、〇〇は△△ではなくそう信じ込まれているだけだ、みたいな。例えば自由意志や、意識と行為の因果関係など。社会心理学の修士課程の講義を書籍化したものとのことなのでかなり専門的で一読しても咀嚼しきれないところが多い。それでも読む価値のある本だと思う。
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Daiji
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読むたびに、気になるポイントが変わり、新たな発見が!小坂井さんに感謝。
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ひろし
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ネタバレ著名な出口治明氏が勧めていたので読んでみて、いい本だと思った。個人の内面にあると思われている心理は、外部にある社会から確実に影響を受けており、両者を切り離し考えることはできない、という趣旨の講義の記録。多数例示される心理学実験を拾い読みするだけでも興味深い。役割を果たし責任を回避できれば拷問も厭わないことを証明したミルグラム実験、囚人と看守の役目を割り振ったのに行動がエスカレートしたため中止に追い込まれたスタンフォード大学の実験には恐ろしさを感じた。著者の経歴を発端とした研究内容が説得力を持っている。
ひろし

他にも、線分の長さを答えさせるアッシュ実験では、他者の意見に影響されることが明確に示されており、個人の意思とはいかに脆弱でいい加減なものかと思う。

03/14 23:37
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茶幸才斎
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人間の行動を生む心理プロセスと社会のありようとは相互に循環的に影響している、という話を起点に、人間心理が社会秩序を「維持」する仕組みをフェスティンガーの認知不協和理論によって、一方で人間心理が社会を「変化」させる仕組みをモスコヴィッシの少数派影響理論によって考察した後、日本人に生じた支配なき西洋化の謎について持論を述べている。私というものが、固有の自我と同一性を備える行動の主体(モノ)ではなく、外部の自然や社会の環境と絶えず相互作用し変化する連続的な現象(コト)として見えてきて、非常に刺激的で面白かった。
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an
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閉ざされた社会と開かれた社会というテーマについていけるほど一回では読み切れなかったが、非常に面白い一冊。何度か読み直したい。個人的に感銘を受けたのが第七講の結び、民主主義は自分で決定したという正当化が起きやすい。行為を選択するという虚構が支配状況を可能にする。考えすぎなくていいのか考えた方がいいのか、でも考えさせられる。
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mako
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社会を支える根本原理である同一性と変化。相反する要素であるこれらを抱えた社会とはどのように可能なのかがメインで問われる。これを読み解く上での知識として社会心理学やその周辺の知見が前半に解説される。ミルグラム実験や認知不協和理論など興味深い視点がたくさんあった。少数派が時差を持って影響を行使する例も面白い。あとがきでの「〜ついて論文」のくだりは耳が痛い…。また折に触れて読みたい本。
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ひつまぶし
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社会心理学の教科書のふりをしたエッセイないし完成度の低い哲学書といった印象。仮タイトルは『社会心理学の敗北』だったとあとがきに。大ざっぱに言えば、科学として学問に取り組む姿勢を問うている本。臨床の知の議論に通ずる部分がある。師のモスコヴィッシの学説を念頭に「同一性」と「変化」の矛盾に著者なりの解答を出す。他分野の知見も引きながら思索を深めていく過程は読み応えがあった。しかし、これに「講義」と銘打って出版するのはやはり混乱を招く。著者の学術的な半生を振り返る自伝としては議論が厚すぎるだろうし、難しいところ。
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朝乃湿原
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社会心理学という学問があったということをこの本を読むまでは知らなかった。だが本書の内容は非常に興味深い。大切なのは答えではなく問いである、といった研究のあり方から、フェスティンガーの機能主義モデルとモスコヴィッシの発生モデルの比較から現れる、個人の意志と社会•集団の関連性まで、今までの概念を覆していく思想の数々。数々の実験と多くの研究者の意見が散りばめられているため、一度の読書では完全に内容を把握できなかったが、小坂井先生の一連の著作を読んでから、また再読すればより理解が深まるかもしれない。
朝乃湿原

P350「慣れ親しんだ思考枠から脱するためには、研究対象だけ見ていても駄目です。対象を見つめる人間の世界観や生き方が変わる必要がある。研究の対象が外部にあって、それを主体が眺めるという受動的な関係ではない。研究が進むにつれて自己変革がなされ、それがひるがえって対象の解釈を変化させる相互作用として研究活動はあるべきでしょう」…とても素晴らしい意見である。しかしなかなかこれを実行するには骨が折れるであろう。

08/03 21:17
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AyaZ
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複数の著名人によっておすすめ本として紹介されていた本書。完全に理解出来たわけではないが、かなり多くの新たな視点を提示してもらった。社会心理学と称しているが、かなり哲学に近い内容だと感じる。本格的で本質に迫る論考を味わえた。このような高いレベルの内容が、日本語で、自分でもギリギリわかるように書かれているとは、本当にありがたい。日本の出版のレベルに感謝するばかり。また哲学についてもう少し詳しくなってから再読したい。
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aiken
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2013年の本。かなり面白い。社会心理学ってなんだろうと思って読むと、急に社会心理学の批判が始まる。批判だけの本かなと思ったら大間違いで、<同一性と変化>とは、<開かれたもしくは閉じられた世界>とは、<少数派の役割>とは、<時間と空間と社会>とは、<認知不協和理論の射程とは>など本当に考えさせられた。最後に、「偶然から始まるものも多いけど、上記踏まえたうえで、とことん突き詰めたほうが面白い」らしきことも書かれてあり、勇気をもらう再読必至の一冊となった。
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あちゃくん
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難解だったし咀嚼しきれなかったけど、面白かった。これからサバイブしていく社会を〈開かれた社会〉だと認識することで、自分の進む方向を下支えしてくれる気がした。
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とみぱぱ
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★★★★★再読◎
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コリドラス・ステルバイ
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人の心を直接観察することはできない以上、心理学を科学として扱っていいのか、脳科学に還元されるべきではないかとの疑問は以前から持っていました。それに対して本書は直接答えてはいませんが、哲学すること、そして自分の問いを持つことの重要性については説かれていました。脳ではなく心について問いを持っているのなら、「なぜ我々はそう思うのか」を問うのは意義のあることだと思いました。
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ポルターガイスト
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筆者の本は虚構論三部作は読んだことがある。重複する部分は多いが,再構成され,世界そのものの根底を捉えようとするスケールの大きな語り口になっている。本当に大学で講義を受けているような,やや散文的で,だけどどこかに軸があって,受講しているうちに先生が大切にしているものの見方や考え方が浸透してくるような,そんな本だった。面白かった。初学者向けとは全然思わないが。特にモスコヴィッチのくだりがよかったな。けど闇の質量がすごい。結局この社会は究極なんでもありなものとしてできてるんだなあ〜おれもそう思う。
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のな
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既存の支配的パラダイムと言える数々の常識を翻し、新たな視点を与えてくれるという点で著者の『格差という虚構』と似ている作品だったが、アプローチに社会心理学という学問を据えることで違った感触が楽しめて楽しかった。
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Yuji
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約一ヶ月の小坂井ワールド堪能 これまで学んできた予備知識もあってか結構読めたと思う。でも著者が最も大切にしていることはテクスト解釈ではなく、知見から自分なりの問いに挑むことだ。難しくとらえる必要はない、シンプルに知りたい疑問だ 私はこれを自分を突き詰めること、つまり自分(自己)を知るための手段として世界(他)を知ることだと感じた サイコロの目が思うように出なくても、 黒か白か判断がつけられなくても SNSでいいねのフォローがなくても 好きか嫌いかの判断、 まずは、素直に好きと答えられるようになりたい。
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miura
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社会は閉ざされているが、文化は開かれている。日本の本質かもしれん。
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くま
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再読。前回は個別毎にインパクトが強くて全体の流れを掴めないままに終わってしまったが、今回は多少なりとも前回よりは同一性と変化についての理解に近づけた気はする。同一性と変化とは、対象・主体・他者が織りなす三項関係が生み出す現象・出来事である。空ではあるが無ではないという表現がしっくりきた。難しいけど楽しかったので、また再読したい。
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タナカとダイアローグ
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Kindleセールだった気がする。評価の高さで購入したが、すごすぎて読み進めるのが遅くなった。社会心理学って幅広くて深い。自分の問題意識に寄せて研究、これは哲学だろう。表層的な結果からの逆説がすごい。認知的不協和、少数者の影響など、社会心理学の知見を紹介してくれている。格差という虚構も読む。
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エジー@中小企業診断士
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2013年7月刊行。著者はフランス第八大学心理学准教授。閉ざされた社会と開かれた社会。フェスティンガーの認知不協和理論とモスコヴィッシの少数派影響理論を中心に同一性と変化について検討していく。社会心理学の認識論(科学の考え方、人格論の誤謬、主体性、社会性)、社会システム維持のパラドクス(心理学のジレンマ、認知不協和理論の人間像・射程、自由と支配)、変化の謎(影響理論、変化の認識論)、社会心理学と時間(同一性と変化の矛盾、日本の西洋化、時間と社会)の章立て。自由と支配、主体、意志と責任の考察が興味深い。
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Hiro
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評判に釣られ未知の本書を読んでみた。これは良書で力作で、私にとっては目を開かされる言説満載の驚きの書であった。社会心理学の様々な実験を通じて得られた知見を解説、解釈しながら人間の行動の不思議や社会の実像を一つ一つ解きほぐしていく。と同時に学問のあり方、研究者の本質、学ぶとは何かをも鋭く問い正す。もっと以前に著者を知らなかったことが残念だ。ナチのホロコーストはじめ多数の社会事象が考察されていて一読では消化不良。特に少数者がなぜ多数に影響を与えられるのかの分析は感動した。再読三読の必要も価値も大ありの大作だ。
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hannah
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少ーし難解。再度読み直したい部分に付箋を貼ったので、これから詰める。特に印象に残ったのは連続性なんてそもそも虚構だ、っていうことと、どうなるか分からないから時間は進む、っていうこと。そして最後のあとがきの、やりたいからやる。人生なんて所詮暇つぶし。 2021年のマイベスト3に必ず入る
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andaseizouki
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ネタバレ山口周さんの「武器になる哲学」の参考文献となっていて気になったので読みました。なかなかボリューミーでしたが、社会心理学という学問がどういったものか、また個人と集団における人間の振る舞いはどう変わるのか、意志と行為の関係性はどうなっているのか、などについて、様々な心理学実験をもとに紹介、また筆者自身の考えが書かれています。学びというよりも、すごく考えさせられる本であるなと思いました。法という虚構によって成り立つ社会。人間って面白い生き物だよなぁって、自分自身のことも振り返りながらそう感じた一冊です。
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mkisono
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積年の「つん読」を解消した。内容が盛りだくさんで、読むのが大変だった。難しくて理解できない部分も多かったが、なるほどそう言うことかと思い当たることもあり、有益だった。何年かかってもいいから、また読みたいと思える本でした。
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鶏肉とオクラのパスタ
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ある規則に基づいて考えを深めると、逆説的な帰結になる、というケースがたくさん載せられていた。 この「考えを深める」という行為は割と難しく、既存の常識による違和感を一度解除しつつも論理的に考えなければいけない。しかしこの「論理的に考える」という行為も、生まれ落ちた社会によって規定された様式なのだろう。 結局、常識により規定される自己もそこからはみ出す自己のどちらも、社会という枠組みから捉えなければ把握できないものである。 これは社会も同じで、規定できる集団を持ち、同時にそこからはみ出る集団も持つ。
鶏肉とオクラのパスタ

はみ出た集団には、いわゆる犯罪者と社会に新たな知見をもたらし変容させる人々のどちらもいる。 認知不協和と帰属誤謬に関しては、人間心理に広く見られる行動様式として思考の材料にしたい。なぜなら、一見非合理的に見える他人や自分の行動がこうした原理によって合理的なものとして捉え直せたとき、メンタルの消耗が抑えられるからである。  最後の方で引用されていたベイトソンの言葉にグッと来た。自然からのアナロジーが広く有効なのは、物事が自然現象の延長なのではなく、人間が理解できる程度まで落とすための手段となるから、的な。

12/04 12:21
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琉璃
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図書館で借りて読んだものの、なんども読み返したくなるないようなので購入。小坂井先生の最新書と合わせて読みたい。
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しみそー
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ネタバレ『増補 責任という虚構』より、難しく感じた。■創発が大事!とか、そんな簡単なことは言っていない。■主体の懐疑から始まり、矛盾こそが破壊や創造を生むと指摘する。ここからがやばい。社会は開放系であるため(この言葉の使い方がまだピンときてないが)、必ず矛盾が生まれそれが偶然増幅されることがある。話を大きくして、世界もまた、時間が流れ、歴史が可能なのは、世界を法則に還元できないからだ(池田清彦氏の本を引用しながら説明するが、まだピンときていない)■わからんぞ、置いていかれた感がある。何度でも読み直すしかない。
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jhurdler
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本編は難しく、付いていけなかったが、所々突き刺すような考え方に感動した気がする。その中身は忘れたけど。 あとがきには、勇気を貰った。人生賛歌とでも言いましょうか、自分と向き合う、好きなことをする それでいいんだと、いつかまた読みたい。
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S.E.
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取り扱うものが大きいので、ぜひ読書会などでしっかり消化したい本。とりあえず、心理学系の講義は取りたくなってきた。
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moriko
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矛盾する問いを突き詰め、常識を疑うことの重要さを考えさせられる。人間と社会の相互作用を認知して、異質なものを受容し、正しいと思う道を選択することが大事。 シェイクスピアのマクベスに「綺麗は汚い。汚いは綺麗。」という有名な台詞があるが、普遍的価値は存在しないということを、社会心理学の視点から腹落ちできた。 ベスト金言→「我々は結局、外来要素の沈殿物」「真の変革は少数派の力によってのみ可能」「<私>とは社会心理現象」「信じる世界をどこまで相対化できるか」「他者は我々の中に潜んでいる」
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teddy11015544
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出口先生が難解と紹介されていた本ですが、すごい本でした。誰かが言っていたように、目からうろこが落ちっぱなしで、瞼がなくなってしまいそうでした。自分で考えろ、と脳の筋トレが続きます。講義とあるようにいろいろなテーマを取り扱いながら、自分の話もしながら、行きつ戻りつして哲学や科学や社会学の様相を明らかにしてくれます。すぐさま再読しなくちゃ。瞼がなくなったら、永遠に読書を続けられるしね。
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yasu7777
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★★★★☆ 練馬2732-65
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おさむ
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ネタバレ社会心理学の様々な学説や著名な実験などが盛り込まれている。小坂井さんの思考は、常識は実は歴史や社会状況が生み出した「虚構」に過ぎないというのがベースにある。例えば、善をなぜば必ずいつかは報われる、とする因果応報・信賞必罰の原則は、将来の生活に対する不安感を和らげるために生まれた。自己責任論もこの原則を放棄しないために信じられる。ヒトは認知不協和を解消するため、自分の気持ちですら改ざんする。人種差別は異質性ではなく、同質性の問題で、同質の場に力ずくで差異を捏造する運動である。(続く)
おさむ

(承前)奴隷制が廃止されて平等が認められるようになると、今度は人種差別イデオロギーが台頭する。個人の努力により社会上昇する可能性があれば、あるいはその幻想が保たれれば、不平等への社会の不満は大きくならず、既存の構造を正当化する。いやー、相変わらず小坂井さんの本は難解です(笑)。

03/25 18:05
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yyhhyy
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社会心理学を軸とした哲学書。前半は有名な社会心理学実験の解釈についての考察と後半は著者の自説。有名な実験も時代を経ると実験者の主張とは違う意味の解釈として受容されている例は興味深い。人間の心理のように個体差があるものの「科学的」研究はかなり難しい。
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ペンギン練士
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正言若反、真理は偽りのように響くと書いてあったが、まさに常識に反する社会や人間心理ががこの本にはあった。引用された学者も名前はわかるものの、不勉強なせいで作者の意図する理解までできていないと感じることもあった。社会学、哲学、心理学、そしてその知を横断する「社会心理学」への興味が俄然湧いてきた。
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