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マシマロウ
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マシマロウ
新着
読み終えた時、それほど厚さのない短編集なのに、何冊も読んだような気がした。樹齢千年を超える巨樹の周囲で起こる過去と現在の物語が、それぞれの短編の中で交互に語られる。古来、人間はそうした巨樹に畏敬の念を抱き、人智を超えた何かの存在をそこに感じた。「木」は千年前も今も、人間の営為を見ていたと思うのだ。その愚かしさも、その残酷さも、その弱さも、その思いも、全て見ていたと。そして「木」はこのように嘆息するだろう、時間がどれだけ経過しようと人間はなにも変わらないと。「木」は一方に加担することもなくただ見ているのだ。
J D

マシマロウさん、ナイスありがとうございます!「何冊も読んだような気がした」あー!分かります!

10/07 18:06
  • kieth文
  • マシマロウ
0255文字
全1件中 1-1 件を表示

マシマロウ
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読書データ

プロフィール

登録日
2018/02/23(2591日経過)
記録初日
2017/05/18(2872日経過)
読んだ本
446冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
145642ページ(1日平均50ページ)
感想・レビュー
445件(投稿率99.8%)
本棚
6棚
性別
血液型
A型
職業
教員
現住所
山口県
外部サイト
自己紹介

若い頃は難解なものを読み、歳をとってからは心の向かうままに活字を追っています。いつか読む立場から書く立場になることを願いつつ……。

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