1987年生まれの男。小説読み。日本の小説よりも、翻訳ものの方が好きだったりします。最近は哲学なんかも好きです。よろしくお願いします。
好きな本:『指輪物語』『仮面の告白』『羊をめぐる冒険』『長いお別れ』『不夜城』『ダックスフントのワープ』『一九八四年』『宇宙の戦士』
好きなジャンル:ミステリー(特にハードボイルド、ノワール)、SF、冒険小説、哲学、歴史
好きな作家:村上春樹、三島由紀夫、筒井康隆、中島らも、大槻ケンヂ、馳星周、花村萬月、藤原伊織、福井晴敏、伊藤計劃、小川洋子、川上弘美、榎本憲男、アーネスト・ヘミングウェイ、レイモンド・チャンドラー、カート・ヴォネガット、アンドリュー・ヴァクス、ジェイムズ・エルロイ
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日本が植民地を獲得したのは、安全保障上の理由であること、胡適の「日本切腹、中国介錯」論、満州にて行われていた分村移民は「補助金をもらうための開拓民の争奪」であったことなど、勉強になる箇所、考えさせられる箇所がいくつもあった。どうしても複雑になりがちな、各大戦時の世界情勢が論じられるところは、恥ずかしながら眠くなりがちで、集中して読むのが大変だったが、何とか読み切った。この講義についていけた高校生たちは、甚だ凄いと思う。また、歴史とは単なる暗記科目でなく、各々の頭で考え、歴史事実についてなぜそうなったのか
、論述させるべきだという加藤女史の意見は、本当にその通りだと思った。事件や年号を機械的に覚えるのでなく「なぜその事件や年号が、覚えなければならないほど重要なのか。なぜ起きたのか、そして後世にどういった影響を及ぼしたのか。そして当時の人々の心理、感情はどうだったのか」ここまで考えて学ぶのが、歴史の勉強なのではないか。その意味で、この本を通じての加藤女史の講義は本当にためになったと感じた。