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McLean
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二度の招集で5年間従軍した著者は戦場での兵士を描いた『螢の河』で直木賞を受賞しているが、本書は従軍中詠んだ短歌を交えての回想録である。舞台の山西省は宮柊二の名歌集『山西省』もあり、著者に拠れば中国で最も不思議な魅力を持った土地とのこと。その風土の描写もさることながら、著者の属した騎兵聯隊で接した馬たちとの心の通い合いが感動的だ。詩歌を書いていた著者は軍隊の上官から嫌われいじめられることが多い中で、馬との交情がなおさら深かったのだろう。満期除隊で帰国を待つまで仲間たちとうろ覚えで百人一首をやった話も面白い。
0255文字
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さんの最近の感想・レビュー

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山上 正太郎
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ハイネ
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読書データ

プロフィール

登録日
2021/02/27(1491日経過)
記録初日
2015/10/01(3467日経過)
読んだ本
966冊(1日平均0.28冊)
読んだページ
260036ページ(1日平均75ページ)
感想・レビュー
650件(投稿率67.3%)
本棚
0棚
性別
血液型
O型
職業
無職
現住所
埼玉県
自己紹介

【名刺代わりの推し短歌3首】
馬追蟲(うまおひ)の髭(ひげ)のそよろに來る秋はまなこを閉ぢて想ひ見るべし/長塚 節
かきくらし雪ふりしきり降りしづみ我は眞實を生きたかりけり/高安國世
あはれしづかな東洋の春ガリレオの望遠鏡にはなびらながれ/永井陽子

参加コミュニティ1

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