個人的に、素人ながら日本中世史の中では賤民史や芸能史に関心があるため、そうした観点からも『妖怪と異人』はリーダブルで、参考になるところ大。
末尾の結論部を引用しておきます。『妖怪というもののそれぞれの異常性の背後に「異人」集団あるいは異なった職業集団というものが見え隠れしているのがわかります。...民俗社会に伝わる妖怪というのを個別に研究していくと、たんにそれは想像上のものだというだけではすまない大きな問題がひそんでいるのに気づくのです。...妖怪の他者性の問題とか異類異形性の問題というのは、こうした社会集団に属する人々を、農民を主体とする民俗社会の人たちが妖怪視したことと関係しているのです。』
my favorites : UK rock, rugby football, Islay malt(Lagavulin, Bowmore…), political philosophy, social philosophy, sociology of education, etc.
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個人的に、素人ながら日本中世史の中では賤民史や芸能史に関心があるため、そうした観点からも『妖怪と異人』はリーダブルで、参考になるところ大。
末尾の結論部を引用しておきます。『妖怪というもののそれぞれの異常性の背後に「異人」集団あるいは異なった職業集団というものが見え隠れしているのがわかります。...民俗社会に伝わる妖怪というのを個別に研究していくと、たんにそれは想像上のものだというだけではすまない大きな問題がひそんでいるのに気づくのです。...妖怪の他者性の問題とか異類異形性の問題というのは、こうした社会集団に属する人々を、農民を主体とする民俗社会の人たちが妖怪視したことと関係しているのです。』