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salvia
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ボスニア紛争中、セルビア人によるボシュニャク人への民族浄化が始まったヴィシェグラードの人々が生き生きと描かれている。モザイク国家そのままに、父親はセルビア人、母親はボシュニャク人、そして祖父はティトー信奉者、叔父はセルビア・ナショナリスト。少年アレクサンダルの紡ぐ物語は瑞々しく「魔法の力」に満ち溢れている。それだけに、10年ぶりにドイツから帰郷した彼が知ることになる現実は厳しく迫ってくる。真実が足りない、失ったものは取り戻せない、と。仙人のような曽祖父母も出てきて、残酷さを包む美しさを感じる物語だった。
0255文字
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読書データ

プロフィール

登録日
2018/03/19(2567日経過)
記録初日
2018/02/07(2607日経過)
読んだ本
336冊(1日平均0.13冊)
読んだページ
95320ページ(1日平均36ページ)
感想・レビュー
257件(投稿率76.5%)
本棚
0棚
自己紹介

自分と娘のための記録。備忘録的なのでTLから出ておりますが、僅かでも参加になれば。
読書の幅を広げようと受賞・候補作品及び好きな作家の推薦本を中心に読んでいます。

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