ぺったらぺたら子　
さんの感想・レビュー

新着

テーマの掘り下げがまだ浅く「思想」にまでは到達していないせいか「ドストの割には読みやすい」通俗的なメロドラマとして消費してしまいがちな作品なのだろう。傑作群で開花するテーマ自体は出そろっている感じがするが。ディケンズの影響はかなり未消化。溢れる母性のやり場のない脇役アレクサンドラ・セミョーノヴナの造形と描写が秀逸で、そういう所に一番の楽しみを感じた。いろんなエゴの形、愛の形、ゆがんでねじくれた愛が砕ける音。それらが重層的にからみあったまま放り出されていく。

虐げられた人びと (新潮文庫)ドストエフスキー

本を登録

あらすじ・内容

ナイス ★20

コメント(0)2024/11/21

読み込み中…

最初
前
1
次
最後

全0件中 1-0 件を表示

ぺったらぺたら子　
さんの最近の感想・レビュー

とはずがたり (光文社古典新訳文庫 Aコ 12-1)

とはずがたり (光文社古典新訳文庫 Aコ 12-1)

後深草院二条

昔「なんてエロティックなんだろう」と夢中になって読んだのだが、今回もやや違う思…続きを読む

暇と退屈の倫理学 (新潮文庫)

暇と退屈の倫理学 (新潮文庫)

國分功一郎

久しぶりに「ページを繰る手が止まらない」体験をした。消費と浪費、欲求の生まれる…続きを読む

影の現象学 (講談社学術文庫 811)

影の現象学 (講談社学術文庫 811)

大変に読み応えがあった(ゆえに消化が出来ていない)。影とは何か？文学や症例・夢…続きを読む

ユング心理学と仏教 (岩波現代文庫〈心理療法〉コレクション V) (岩波現代文庫学術 224 〈心理療法〉コレクション 5)

ユング心理学と仏教 (岩波現代文庫〈心理療法〉コレクション V) (岩波現代文庫学術 224 〈心理療法〉コレクション 5)

著者の自伝的な思考の変遷を通して、西洋の「分ける＝解る」の感覚と、日本の統合的…続きを読む

タロット解釈実践事典―大宇宙(マクロコスモス)の神秘と小宇宙(ミクロコスモス)の密儀

タロット解釈実践事典―大宇宙(マクロコスモス)の神秘と小宇宙(ミクロコスモス)の密儀

失踪した犬がどうなったか....その悲劇的な結末を多数のスプレッドを駆使して明…続きを読む

プロカウンセラーの共感の技術

プロカウンセラーの共感の技術

どちらかというとエッセイに近く、カウンセラーがこれまでの体験から一般の人の伝え…続きを読む

ぺったらぺたら子　

ぺったらぺたら子

111お気に入られ 2月の読書メーターまとめ

登録日: 2015/01/30（3710日経過）
記録初日: 2015/01/30（3710日経過）
読んだ本: 447冊（1日平均0.12冊)
読んだページ: 115382ページ（1日平均31ページ）
感想・レビュー: 352件（投稿率78.7%）
本棚: 15棚
性別: 男
自己紹介: 無為こそ我が掟　───プーシキン

読書メーターの
読書管理アプリ

詳しくはこちら

日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。

App Storeからダウンロード

Gogle Playで手に入れよう