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辺野古の新基地建設を進めているのは沖縄防衛局という、旧防衛施設庁の沖縄の出先機関だ。防衛施設庁は、同庁技術審議官ら三人が逮捕された事件が引き金となり、2007年に解体され、今は防衛省の地方協力局などの部署に業務が引き継がれている。相次ぐ不祥事で政府官庁として「落ちこぼれ」の烙印を押され、「解体」という憂き目にあってもなお、その任務は国の権力中枢に吸収する形で温存され、システマチックに機能しているのが実態だ。本書は、これまであまりスポットの当たらなかった防衛施設庁の役割を検証し、沖縄問題の本質に迫っている。
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防衛局は、米軍と市民の間に立つ、いわば苦情対応窓口(=緩衝材)の役割を果たしてきた。職員が腰を低くして殊勝な態度で応じる事で、またそれを記者が報じる事で、世論のガス抜きの役割を果たしてきた。米軍の安定運用を維持するための機関が防衛局な訳だ。一方で、防衛局は日本政府の先兵とも言える。なぜなら日本政府の行動規範は、米国の意向を忖度して自発的に隷従する、或いは米国の威光を背景に、既得権益の保持や権力を強化する事にあるからだ。そのために他国の軍隊である米軍が日本に駐留し続けられるよう最大限の「おもてなし」をする。

08/29 18:59
  • 更紗蝦
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  • mitu
  • skunk_c
  • かみのさかな
  • しんすけ
  • レイノー
0255文字
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読書データ

プロフィール

登録日
2012/01/17(4810日経過)
記録初日
2012/01/18(4809日経過)
読んだ本
1513冊(1日平均0.31冊)
読んだページ
428563ページ(1日平均89ページ)
感想・レビュー
1493件(投稿率98.7%)
本棚
49棚
外部サイト
自己紹介

歴史、特に近現代史を中心に読みたい。

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