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ももしびっく
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ももしびっく
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あくまで実務(司法や保険)上での「意志のゆくえ」を丁寧に追ってゆく。序章~1章は堂々巡りのようで「何が言いたいのか…」と「ゆくえ」が見えなかったけれど、「自殺を贈与する(生命保険)」「自殺を補償する(過労自殺)」「自殺を予見する(いじめ自殺)」と進むにつれて、『「自殺の意志」という想定とその捨象の作法としての「社会の病」という語り口の双方の成立と揺らぎを描き出』される。逸脱や悲劇という捉え方を据え置き、また「社会の病」と括るのでもない距離感のお陰で、どのように自殺が「対応」されてきたかを理解しやすかった。
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「実務的に処理される際、個人の意志に基づく行為の責任は当人に帰責するという擬制を前提とする近代的な法制度の土俵にいったん上げられ、その上で、当該の死は、当人の意志=責任によるものではなかったと証明されなければならなくなる」

06/12 00:44
  • Maki
  • ヴェネツィア
  • maiQoo
  • ケイ
  • みあ
  • ポルトン
  • Yukiko
  • mirai.R 
0255文字
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/03/30(3651日経過)
記録初日
2015/02/12(3697日経過)
読んだ本
1143冊(1日平均0.31冊)
読んだページ
373145ページ(1日平均100ページ)
感想・レビュー
849件(投稿率74.3%)
本棚
1棚
性別
血液型
O型
職業
専門職
自己紹介

2015年登録。それ以前に読んでいた本は思い出せるだけ登録してますが、遡っての感想は書けてません。。
(生)音楽鑑賞にお金がかかるので、読書は専ら図書館通い。
読書も音楽も雑食。
基本は小説と、新旧洋邦問わず歌モノで生きてます。
物語と音楽を一緒に味わえる映画も大好きです。
音楽と文学は(世界を救えなくても少なくとも)私を救う!

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