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てれまこし
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てれまこし
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読むのにひと月かかったわ。特定されてないけど、現存在が日常に埋没する世界として批判されているのは、どうも近代社会のようだ。そこでは「今」は未来からも過去からも断絶されていて、現存在の地平は目先のことにすぼめられている。道理で、一個人の人生が一時の流行に左右されるだけじゃなくて、家財だろうが伝統だろうが、一代限りですべてを断シャリする世の中になる。後の世代には後の「今」があるんであって彼らの自由にさせようということになる。捨てるのがもったいないからとりあえず引継いでなんて言っても、聞く耳持つ者はいなくなる。
てれまこし

近代社会では、すべてがはかなく流れていく。フローばかりでストックがなくなる。それで不動の何かを求める思想が新しい意義をもつに至る。「存在」というのは移り変わらない何かであり、流れに抗する主体性である。しかし、ハイデガーは、その主体性を偶然投げ込まれた世界の伝統の継承する決意のみに帰してしまう。しかも、それを民族につなげるから、えらく保守的な主体論になってしまう。

11/20 11:05
  • chanvesa
0255文字
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てれまこし
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プロフィール

登録日
2017/09/03(2760日経過)
記録初日
2015/10/02(3462日経過)
読んだ本
1218冊(1日平均0.35冊)
読んだページ
444269ページ(1日平均128ページ)
感想・レビュー
974件(投稿率80.0%)
本棚
1棚
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