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みつけるちゃん
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みつけるちゃん
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どこに向かうのかもわからず、何も決めず拒否もせずただ日々を消化するだけの生を、みな人生のどこかで経験するのかもしれない。何かの拍子できれいな世界から落ち、他者との関わりを断って主観の闇に呑まれていく苦悩には既視感がある。やけになり“ただの窓拭き”に甘んじる主人公の心の変遷―落ちたら死ぬかもと足が震え、本当に死ぬのなら既に死んでいるも同然と開き直り、老婆との逢瀬を経て再び足が離れる瞬間ひやっとする―もまた。夜が明けない島では誰も死ねない、という説は不遇期に埋もれる彼や私たちに宛てた応援歌のようにも聞こえる。
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みつけるちゃん
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プロフィール

登録日
2018/10/28(2340日経過)
記録初日
2002/03/01(8425日経過)
読んだ本
586冊(1日平均0.07冊)
読んだページ
166671ページ(1日平均19ページ)
感想・レビュー
519件(投稿率88.6%)
本棚
10棚
外部サイト
URL/ブログ
https://inusarukizi.hatenablog.com/
自己紹介

世の中のいろんなことを考察して深めたい自称・物書き。
多様化社会、科学と価値観変化、生き方働き方……などに興味があり勉強中。

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