一巻「違いを明らかにしよう。感情は私が抱くものだが、愛は私を虜にする。友情は本質的に継続とは無関係である――二週間もすれば前の友情は跡形もない。愛はいつも「一目惚れ(coup de foudre)」である。」p72。「女性の身体は本性的に無傷のままではありえない。 女性の身体は性交や出産の際に必ず傷つく」p420。二巻「愛情―〈間の領域〉の燃焼。 この燃焼から新しい〈間の領域〉が生成して、世界に組み込まれる」P125。本書の随所に他者への愛の歓びと痛みが姿を見せるのです。3人称の哲学と思った所以です。
ジョブロンカの第2弾。内容は他のレヴューに詳しいのでパス。原題は” Laëtitia ou La fin des hommes”。さて、la finは何を意味するのか、「終わり」?「目標」?。歴史は常に過去を、la finとなった出来事を追求し、語ろうとする・・・では、そこに未来を窺い見る余地があるとすれば、それはいくら追求しても見いだせない、歴史には語ることの出来ない謎=暗黒の中でしかない・・・それはプラトンの対話編のように神話、物語に飛躍することでしか見いだせない答え、光りなのか・・・