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2024年9月の読書メーターまとめ

ふじさん
読んだ本
19
読んだページ
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感想・レビュー
19
ナイス
2370ナイス

2024年9月に読んだ本
19

2024年9月のお気に入られ登録
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  • to boy
  • 畑ぽん
  • 乃得   Noël

2024年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ふじさん
東京郊外のニュータウンで暮らすある家族を、六人の視点から描いた作品。「何ごともつつみかくさず」をモットーした京橋家、本当はみんなが秘密を持っており、それぞれが違った思いで生きている、まさに崩壊寸前の家族。普通の家族に見える一家の光と影が淡々と乾いたタッチで描かれる。秘密の暗さ、重さ、サスペンス小説を読んでいるような感じがする。完全に壊れているのに、表面的には平凡で明るい家族、怖さが心に迫ってくる。女性作家ならではの残酷さが、垣間見れて面白いとと共に怖い。角田光代の違った一面を見た気がする作品。
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2024年9月にナイスが最も多かったつぶやき

ふじさん

8月のベスト本は、辻堂ゆめ「十の輪をくぐる」、朝井まかて「類」。8月は、図書館本と積読本を中心の読書でしたが、面白い本が多く読んでいて楽しかったです。いい本は何度読んでもいいというのを再確認しました。今月もよろしお願いします。 2024年8月の読書メーター 読んだ本の数:19冊 読んだページ数:7029ページ ナイス数:2369ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1052624/summary/monthly/2024/8

yomineko
2024/09/01 08:58

ふじさん、おはようございます🌞いつもありがとうございます🌸🌸🌸暑かった8月、今月も引き続きよろしくお願いいたしますね🎐🎐🎐🎐

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2024年9月の感想・レビュー一覧
19

ふじさん
「さよならドビュッシー」の玄太郎おじいちゃんが活躍する。脳血栓で倒れ、「要介護」認定を受け車椅子で会社経営に取り組む玄太郎。ある日、彼の手掛けた物件から、彼の店子だった建築士の死体が見つかる。捜査が難航する中で、遂に玄太郎が犯人探しに乗り出す。次々に難事件に挑み、最後の「要介護探偵最後の挨拶」では、遂に岬洋介が登場し、玄太郎を助け見事に難事件を解決に導く。物語が繋がり、登場人物も馴染みがあり、読んでいて懐かしさがいっぱいになった。このパターンは中山七里の作品にはよく見られる。再読だが面白かった。
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ふじさん
図書館本。谷村志穂の作品ということで借りてきたが、今までとは違う作風で最初戸惑った。大学の助教授のルリ子とロック・ミュージジシャンの蓮太郎の恋話、実は不倫とルリ子の論文に関わる騒動をコミカルなタッチで描いた1冊。蓮太郎の際立った個性とルリ子に大らかではあるが頑なさが交差し、なかなか面白い。どんな結末を迎えるか、楽しみに読み進んだが、最後はそれぞれの思いを貫くことになる。思わず笑いたくなるようなシーンがあると同時に、しんみりとする設定もあり、心地良い余韻の残る1冊。
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ふじさん
図書館本。さくらももこのエッセイ集は好きで何冊か読んでいるが、これは初めて読む。「おっぱいをやめた日」、「乳母車からみた景色」、「大規模な心配」、「盗んだビーズ」、「たまちゃんとの出会い」、「上松君のランドセル」等。彼女の幼年期のエピソードは、自分の幼少期とも重なる話題が多く、爆笑だけじゃない、感動だけでもない、言葉では言い尽くせない思いが伝わってきてすごく面白かった。幼年期のまる子を初めて描いた新境地にして最高傑作!
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ふじさん
図書館本。「東京タワー」に比べると何か物足りなさも感じる作品です。おバカ感を感じさせる内容ではあるが、絶望ではなくて、あくまでも今のあるがままで生きるしかないということを教えてくれる1冊。どんな辛い人生でも生きていく限り再生していく、そんなメッセージも含まれている気がする。文面や表現がややキザっぽくて付いていけない部分も多々あった。これも又、リリー・フランキーなのかもしれない。
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ふじさん
昭和17年4月22日未明、大型潜水艦の伊予第三十潜水艦が、密かにマレー半島を出港し、三万キロ離れたドイツを目指した。何と5度も、日本の潜水艦がドイツに赴いていたという事実は、驚きだ。この本を読んで初めて知った。隠れた戦争秘話、読んでいてドキドキした。ドイツと日本の情報交換や兵器供与のために、連絡路を求めて連合国の封鎖下にあった大西洋を危険を冒して、潜入した日本の潜水艦の苦闘を、多くの資料を駆使して克明に描いた作品には、圧倒された。さすが、吉村昭、文藝春秋読者賞も頷ける。彼にしか書けない1冊。
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ふじさん
宇江佐真理の作品の中では、大好きな作品の一つです。主人公の村椿五郎太は、25歳独身で先祖の不始末と野心に欠ける性格でうだつの上がらない小普請の身。そんな五郎太を焦らせる存在が、幼馴染の紀乃、恋を成就させるために、学問所の試験の合格に向けて、代書屋をしながら挑むことのなる。代書屋に持ち込まれる騒動もなかなか面白いが、一進一退の恋と学業の行方がどうなるか、最後まで読者をハラハラドキドキさせる。五郎太の個性や周りを取り巻く人々の個性が際立ち、楽しく読み切ることが出来る1冊。
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ふじさん
直木賞受賞作。久しぶりの松井今朝子の作品。なぜ、吉原一の花魁の葛城が忽然と姿を消したのか?葛城を知る番頭、番頭親造、遣手、幇間等の聞き取りから語られる廓の表と裏、更には隠されていた真実が少しずつ明らかになる。葛城の姿は、人々の語りから実像が少しずつ見え隠れするが、最後に分かる真実には少し心が痛む。吉原を舞台にしたミステリアスな展開で、最後まで楽しく読み切れたし、吉原の実態を知ることが出来て興味が広がった。松井今朝子の他の作品も機会があれば読み返してみたい。
MIKETOM
2024/09/23 01:12

これは文庫版で読みました。吉原世界の極彩色のパンフレットのような印象があって面白かった記憶があります。

キムチ
2024/09/23 06:23

小野不由美さん、川上さん、宮木さん、不倫モノを書いていた頃の渡辺さん…男性が読むと180度違う目で見れると思いましたよ。津村節子さんのは違うんでよねえ

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ふじさん
「深夜特急」の著者が書いた一人の旅人の足跡を書いた旅文学。第二次大戦末期、中国大陸の奥深くまで密偵として潜入した西川一三。あとがきに書かれているように、「私が描きたいのは、西川一三の旅そのものではなく、その旅をした西川一三の稀有な旅人なのだ」、まさにこの思い通りの作品になっており、西川一三の生き様が見事に描かれており、旅文学としても、人生物語としても面白かった。西川一三の戦後の生き方には謎が多いが、秘境西域8年の潜行の記録を読むと何となく、彼の人生の在り方が分かるような気がする。
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ふじさん
幕末の江戸から昭和の東京を舞台に、名もなき人々の夢や挫折が絡み合う、切なくも不思議な味わいのある連作短編集。「染井の桜」の役人をやめ新種の桜造りに心を傾ける植木職員の徳造のひた向きな姿がまぶしい。「隠れる」の親の遺産のおかげで定職に就かず、乱歩に惹かれ、世間から逃れ続ける耕吉、なんとも滑稽だが、最後のおちが笑わせる。「庄助さん」の開戦前の浅草で新しい映画づくり夢見る青年の顛末もなかかな読ませる。表題作「茗荷谷の猫」は、不思議な味わいのある作品で、最後に夫婦の思わぬ秘密が明らかに、ミステリ的な要素も。
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ふじさん
息子にとっては、母親の存在は特別なものがある。オカンは、ボクにとっては、一番大切な人で、ボクのために自分の人生を生きた人。切々と語られるオカンの人生、4歳の時にオトンと別居、その後は筑豊の炭鉱町でボクとオカンは一緒に暮らし、大学入学を機に上京し、ボロボロの日々。還暦を過ぎたオカンは、一人で癌と闘っていた。ボクの「東京でまた一緒に住もうか?」の一言で、一緒に住むことになる。ページが進むにつれ、心が揺り動かされる。オカンとの多くの思い出、喪失の悲しみが温かい筆遣いで描かれていて、最後は涙。
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ふじさん
今までに、数多くの新選組を描いた作品を読んできたが、今回の1冊は、違った意味ですごく読み応えがあり、面白かった。近藤勇、土方歳三、沖田総司、斎藤一、永倉新八、芹沢鴨等、新選組に関わる人々が入れ替わり立ち替わる形で、物語が展開し、時代背景や新選組が関わった出来事が語られる。この作品が、際立っているのは、それぞれの登場人物の悩みや思いがきめ細かく描かれていて、新選組という集団の生々しい姿が浮き彫りになってくるところだ。クールなタッチで、事実を描いた切なくも爽やかな新選組小説の傑作だ。思わぬ出会いに感謝したい。
じいじ
2024/09/15 17:30

ふじさん 木内昇は味わいのある時代小説作家だと思います。『茗荷谷の猫』も9篇の連作短篇ですが、読み心地はサイコーに好い作品でした。直木賞受賞作の『漂砂のうたう』と『櫛挽道守』もぜひ読んでみてください。

ふじさん
2024/09/16 08:18

木内昇の作品で最初に読んだのは、「漂砂のうたう」です。すごく良かったです。

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ふじさん
東京郊外のニュータウンで暮らすある家族を、六人の視点から描いた作品。「何ごともつつみかくさず」をモットーした京橋家、本当はみんなが秘密を持っており、それぞれが違った思いで生きている、まさに崩壊寸前の家族。普通の家族に見える一家の光と影が淡々と乾いたタッチで描かれる。秘密の暗さ、重さ、サスペンス小説を読んでいるような感じがする。完全に壊れているのに、表面的には平凡で明るい家族、怖さが心に迫ってくる。女性作家ならではの残酷さが、垣間見れて面白いとと共に怖い。角田光代の違った一面を見た気がする作品。
が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
今作は、前作から二週間後で、前作の最後に起こった半グレとの闘い挑んだ「八人のサムライ」の顛末から始まる。刺された裕三が、「昭和ときめき商店街」に戻り、おっさんたちと翔太、桐子の町おこしが再び始まる。「真白な豆腐」では、後継者の若い女性の登場のの顛末が語られる、最後に分かる意外な真相が泣ける。「美顔パンをどうぞ」「理髪店の娘」は、町の再生と後継者問題がテーマ、なかなかいい。「半グレ哀歌」は哀しく切ない。「卒業」は、ミステリーとしても読める作品。「何処へ」は、川辺とおでん屋の女将との淡い恋の結末。面白かった。
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ふじさん
兄妹と思っていた一組の男女が、別れを迎えた最後の夜に語り合った意味深い話と二人の心の葛藤が回想を交えて巧みなタッチで描かれた恩田睦の新たな世界。次第に明らかになる、二人の別れた父親の真実と死、更には二人の運命の出会いと愛と葛藤が複雑に絡み合い、どんな展開になるのか、予想だにしない結末を迎える。二人に関わる思いも寄らない真実が最後に待ち受ける。ミステリアスな展開にも心がざわつく。図書館本だが、恩田睦の今までとは違う一面を知ることが出来た1冊。
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ふじさん
図書館本。読みたい本がなく、なんとなく手にした1冊。古い本だが、色々なパターンの親子が描かれていて、面白くて読みや易く、一気に読んでしまった。どの親子も本人たちは真面目なんだろうけど、傍から見ると、結構笑えるシーンの連続。何か心がほっこりした。笑顔を見せないスパルタな父親にはおぞましい会社での顔が。美貌な母親を持つ娘の悩み。定年退職した父親の孫娘に寄せる強い思い等。親子愛という名の愛憎がトラブルの素になることもある。究極の人間関係ストーリー。笑わせて貰った。
が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
「町入能」は、落語の「長屋の花見」を思わせる内容でユーモアに溢れた人情噺。表題作「おちゃっぴ」の主人公は、札差屋の娘のお吉、心優しい男との縁談を嫌い家出をし、出会ったのが絵師の菊川英泉、その繋がりで北斎や娘のお栄とも出会い、頑なな心が消えて本来の自分を取り戻す。まさに、ファンタジー。「れていても」と「あんちゃん」は繋がる物語で、菊次郎の男としての成長物語で温かく心を癒してくれる物語。好きなのは、「驚きの、また喜びの」は伊勢蔵の揺れ動く親心が綴られ、心が楠られる物語。市井の人々の哀歓を巧みに描いた人情噺。
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ふじさん
表題作「硫黄島に死す」は、ロサンゼルス・オリンピック馬術大障碍の優勝者・西竹一中佐の硫黄島玉砕での悲劇を描いた戦記小説。馬術という貴族的なスポーツを愛した国民的英雄の姿を哀惜悲傷の念を巧みな構成と力強い文体で描いた渾身の1作。読んでいて心が痛んだ。他の4編の戦争小説も、大陸の前線と南の島の銃後、少年戦車兵と空の少年兵等実話と虚構が入り交じり、舞台も登場人物も主題も色合いも異なる。大きな特徴は、どの作品も作者が少年の視点で戦争を見ていることだ。著者の戦争体験と深くかかわった作品。読み応えあり。
bura
2024/09/04 22:53

パリオリンピックで馬術競技がメダルを取った時、きちんとバロン西の事を話していたのはDayDayの武田アナだけでした。

ふじさん
2024/09/05 08:17

再読のきっかけはパリオリンピツクの馬術のメダル獲得です。

が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
「2年間で、劇団の収益から300万を返せ。出来ない場合は劇団を潰せ」、鉄血宰相の春川司が出した厳しい条件に向け、新メンバーで走り出した「シアターフラッグ」。社会的には駄目な人々の集まりだが、借金返済に向けた懸命な取り組みが続く中で、メンバーに亀裂が。それぞれが抱える悩みや課題を発端として次々に問題が炸裂、どうなるのか前途多難な雲行き、そんな中で主宰の春川巧に大きな問題が、大丈夫かと心配になる。はらはらしながら読み進む、兄弟愛や仲間愛でなんとか危機を乗り切る。それぞれのキャラが際立ち、読んでいても飽きない。
が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
松本清張は、私にとっては特別な作家。私の二十代、三十代は、彼を抜きにしては語れない。常に、彼の作品を手元において読んでいた。今となっては、懐かしい思い出。或る「小倉日記」伝から始まり、恐喝者、一年半待て、地方紙を買う女、理外の理、削除の復元、捜査圏外の条件、真贋の森等、今読み返しても、やはり面白い。今だにドラマ化されるのが分かる。昭和史発掘で226事件や日本の黒い霧での追放とレッド・パージも初めて知る事実が語られていて興味をそそられた。個人的には、「一年半待て」「地方紙を買う女」「真贋の森」が面白かった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/09/28(1887日経過)
記録初日
2019/09/28(1887日経過)
読んだ本
1422冊(1日平均0.75冊)
読んだページ
476788ページ(1日平均252ページ)
感想・レビュー
1422件(投稿率100.0%)
本棚
9棚
性別
現住所
北海道
自己紹介

趣味は、読書、クラシック音楽鑑賞、サッカー観戦、落語鑑賞です。
好きな作家は、
藤沢周平、宮城谷正光、宇江佐真理
沢木耕太郎、池井戸潤、山際淳司
乙川優三郎、横山秀夫、葉室麟、東野圭吾
原田マハ、中山七里、柚月裕子です。
若い頃から好きで読んだ作家は、
松本清張、山本周五郎、藤沢周平
城山三郎、吉村昭、沢木耕太郎
山際淳司、宮城谷昌光です。
図書館で本を借りるようになって、
読む作家の幅が広がりました。古本屋の存在も大きいです。

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