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2024年10月の読書メーターまとめ

ふじさん
読んだ本
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読んだページ
6625ページ
感想・レビュー
21
ナイス
2568ナイス

2024年10月に読んだ本
21

2024年10月のお気に入り登録
1

  • ケンスサイ

2024年10月のお気に入られ登録
1

  • ケンスサイ

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ふじさん
図書館本の関係で、2作目「成瀬は信じた道をいく」を先に読んでしまい、今回1冊目に挑戦。個性際立った成瀬あかりの小学校時代から高校時代までの成長の様子が優しい目線で語られる。彼女に関わる数々のエピソードから自分の故郷や親しい友だちへの強い思いが伝わってきて一緒に応援したい気持ちにさせられた。2冊を読んで個人的には、「成瀬は信じた道をいく」の方が、彼女の良さや個性出ていて好きだ。読んでいて、若いことは素晴らしいと改めて感じた。元気を貰った1冊だ。
凌霄花
2024/11/03 09:53

ふじさんさん、はじめまして。ナイスありがとうございます。「信じた道をいく」では、この作品に輪をかけて成瀬の良さや個性が出るのですね。図書館予約の順番も近づいていて、めちゃ楽しみになりました。

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

ふじさん

9月のベスト本、沢木耕太郎「天路の旅人」、木内昇「新選組幕末の青嵐」です。図書館本が多いですが、大学の付属図書館なので一般書が少なく、読む本が限られており、大変です。積読本も混ぜながら、10月も読書を楽しみたいと思います。よろしくお願いします。 2024年9月の読書メーター 読んだ本の数:19冊 読んだページ数:6787ページ ナイス数:2371ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1052624/summary/monthly/2024/9

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
21

ふじさん
久しぶりの再読だが、やはり面白い。宮部みゆきが選んだ松本清張の傑作短編の最終巻。昭和史の謎に精力的に取り組んだ清張が、権力に翻弄され人間を見事に描いた「帝銀事件の謎」「鴉」は読み応え十分。特に、「帝銀の謎」は、今回読んでも驚きの連続、清張の識見の高さに脱帽だ。「生けるパスカル」は、少し難しく読み易くはないが、彼の思いが強く感じられて面白かった。「骨壺の風景」「火の記憶」は、しんみりとした味わいのある作品で良かった。「支払い過ぎた縁談」「西郷札」「菊枕」も、違った趣があり、読めた。清張を存分に堪能できた。
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ふじさん
「時雨のあと」は、安蔵とみゆきの兄妹愛が泣かせる。「しぶとい連中」は、何度読んでユーモラスで笑いたくなる。「秘密」は、最後の明かされる真相がなかなか読ませる。「意気地なし」は、おてつの心の揺らぎが読みどころ。「暁のひかり」は、何度読んでも市蔵とおことの心の繋がりはいい。「石を抱く」「閉ざされた口」「荒れ野」は、サスペンスの要素もあり、面白かった。「春の雪」のおまさと茂太、作次郎の恋に絡んだ人間模様が面白い。「遠い少女」は、良くある題材で男の馬鹿さかげんが笑わせる。どの作品も変化に富んでいてやはり面白い。
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ふじさん
この小説は、心中、もしくは、自ら選び取る死をモチーフにしている。「森の奥」では、富士の樹海で出会った死を決意した男を生へ導い正体不明の男の話。「遺言」は、命がけで結ばれた相手にしたためた遺言がテーマ。「炎」は、真相は分からないが、焼身自殺した高校生の辛い経緯を綴った作品。「SINK」は、一家心中で生き残った男の戸惑いと決意を描いた作品。現実に絶望し、出口に見えない日々を過ごす中で、何を目指して生きればよいのか。読んでいてそんな思い募る。設定内容は多彩だが、壮絶で辛い内容が多く、読後感はいまいちだ。
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ふじさん
イケメン部下との一夜のあやまちで思わぬ妊娠した40歳目前の旅行代理店勤務の優子が主人公のドタバタ妊娠騒動。部下にはもちろん、田舎にいる偏見のある母親、パワハラの上司、不妊治療に悩む同期、誰にも相談できずに、思い悩む日々。イケメン部下には真実を言わなくてもいいのか?シングルマザーとしてやっていけるのか?父親をどうするか?等、悩みが尽きない中で、少しずつ優子の気持ちを分かって助けてくれる人が現れ、優子の気持ちは固まっていく。どこにでもありそうな話だが、現実問題としては今の日本では大変なことだと改めて分かった。
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ふじさん
三笠宮寛仁親王の長女の彬子女王様が、お父様との約束で書き上げたオックスフォード留学記。庶民では、知りえない皇室での暮らし日々、更には女性皇族として初の博士号取得までの大変な日々の様子を瑞々しいタッチで描いた作品。面白くて、一気に読んでしまった。お父様との微笑ましい関係にも心が和んだ。5年間を過ごした英国での暮らしを通して、英国人の文化、風土、国民性等、彼女の視点で語られた数々のエピソードも読み応えがあり、思わぬ出会いの1冊に感謝したい。
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ふじさん
再々読。宇右衛門店で小間物の行商で身を立てているお絹は、松前藩の家老の妻だった。その夫は藩内の不穏分子に殺され、行方不明となった息子の勇馬を探すために深川に出て来たお絹。慣れない行商を通じて、同心の持田、茶酌女、船宿の女将等と親交を深める中で、船宿の不良娘と質屋のドラ息子の恋騒動、茶酌娘と元恋人の悲しい恋の顛末等、様々な問題に巻き込まれる。そこには、その悩みに共感し解決に奔走する心優しいお絹がいる。更には、お絹自身に関わる静かな恋模様も読みどころ。母親として、女として、一つの願いを胸に生きる姿がいい。
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ふじさん
8人の人気の女性作家が描く恋愛アンソロジー。いずれの作品も作家の個性と魅力いっぱいの作品。三浦しをん「春太の毎日」、麻子を巡る、居候と恋気質の恋の駆け引きがなかなか面白かった。阿川佐和子「海辺食堂の姉妹」は、妹の以外な一面を知った姉の戸惑うが読ませる。柴田よしき「LAST LOVE」は、友人の結婚に動揺しながらも結婚に踏み切れない女が、最後に掴んだ幸せとは?最後がいい。角田光代「おかえりなさい」は、離婚を決意した男が語る回想。男の離婚と重なり、偶然出会った老婆とのエピソードが切なく哀しい。
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ふじさん
図書館本。ベストセラーの「流」以来の東山彰良の作品。主人公は、女に持てない設定の男子大学生2人、有象と無象。2人の女性に振り回される1年間をユーモラスに描いた短編小説。出てくるのは、「イケメンくん」「引き立て役ちゃん」「ダンベル」「ビッチ」「抜目なっちゃん」等、個性際立つ面々。それぞれの人々が巻き起こすとんでもない展開が、悲哀も含めて、楽しく、笑える。心に残るものは少ないが時間潰しに適した1冊。
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ふじさん
片桐はいりの2冊目のエッセイ集。片桐はいりの年子の弟は、グアテマラの古都・アンティグアに家と仕事と家族を見つけて定住する。姉の片桐はいりは、13年ぶりにグアテマラに暮らす弟一家を訪ねる旅に出る。グアテマラのまばゆい太陽とラテンの風土と文化の魅力に取りつかれる。けして豊かとはいえない暮らしを陽気に逞しく生きる人々と過ごすうちに心に浮かんだのは、外国を知らずに逝った父親と家事に明け暮れた母親のことだった。ユーモアいっぱいで軽妙なタッチで書かれた旅と家族のエッセイは、読んでいて心地よい読後感の内容だった。
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ふじさん
本書に登場する女の主人公はいずれも何処か屈折して、煮え切らず、鬱陶しくて、読んでいてイライラするし、読後感はいいとは言えない。だけど、これこそがリアルな人間の姿だと思わせる筆力が凄い。特に好きなのは、「あいあるあたし」、冴えない中年男性を描いた短編だが、女流作家とは思えない、男性の葛藤やジレンマが巧みに描いており、一番共感できる作品でした。短編を読んでいて感じたのは、答えは見つかる訳ではないが、不安や悩みを抱えた気持ちが和らぐのを感じました。物事が上手くいかない時に読むといいかもしれません。
が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
すい癌ステージ4の告知を受け、闘病中の森本卓郎氏をして、「私の40年にわたる研究者人生の集大成であると同時に、私の遺言でもあるのだ。」と言わしめた1冊。ジャニーズ事務所のジャニー喜多川による性的暴行事件の真相に迫る内容から、財務省の財政緊縮政策に関する主張、日本航空1231便の墜落原因に関する詳細な真実の追及等、我々があまり知らない真実が熱い論調で語られており、一気に読んでしまった。世の中全体が、内向きで閉塞感が漂い、彼の真っすぐで忖度のないな主張を嫌う傾向がある中で、よくぞ書いてくれたと思う渾身の力作。
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ふじさん
作家のあとがきにあるように、フィクションと呼ぶよりは、ドキュメントと呼びたい気持ちと書いたように、詳細なドキメンタリーを読んだ感じだ。法律家の作家が書いた作品だけに、難しさは半端ではないが、冤罪事件の真相を知ってしまうと義憤に駆られ、何故無罪にならないだと思ってしまった。有力者の娘が誘拐され、身代金の受け渡しに失敗し、娘は死体となって発見。県警は、遺留品に付いた指紋から、無実の男を逮捕し、強引に自白に追い込み死刑判決が出る。しかし、有能な弁護士の働きで無期懲役になる。スリリングな冤罪ドラマの傑作だ。
が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
図書館本の関係で、2作目「成瀬は信じた道をいく」を先に読んでしまい、今回1冊目に挑戦。個性際立った成瀬あかりの小学校時代から高校時代までの成長の様子が優しい目線で語られる。彼女に関わる数々のエピソードから自分の故郷や親しい友だちへの強い思いが伝わってきて一緒に応援したい気持ちにさせられた。2冊を読んで個人的には、「成瀬は信じた道をいく」の方が、彼女の良さや個性出ていて好きだ。読んでいて、若いことは素晴らしいと改めて感じた。元気を貰った1冊だ。
凌霄花
2024/11/03 09:53

ふじさんさん、はじめまして。ナイスありがとうございます。「信じた道をいく」では、この作品に輪をかけて成瀬の良さや個性が出るのですね。図書館予約の順番も近づいていて、めちゃ楽しみになりました。

が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
宮部みゆきの清張短編コレクション中編。「遠くからの声」「巻頭言の女」「書道教授」「式場の微笑」等、ここに登場する主人公は、運命に対して受け身であるが故の淋しさを身にまとった女性たち。ただ上から見下ろすのではなく優しい筆遣いで共感をこめて書いた作品。心に染み入る。「共犯者」「カルネアデスの舟板」「空白の意匠」「山」等に登場する主人公は、己の居場所を失った冴えない不機嫌た男たちだ。読んでいて、夢破れ、理想が崩れた時の男の弱さが前面に出て、最後に切なさが残る。
が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
再々読だが、人生とは多くの出会いや偶然が重なり、成り立つものなのだと改めて思った。自分の人生を振り返っても然り。「自分の過去が、書きのこすに値いするほどのものかといえば、とてもそんなふうには思えない」という含蓄の作家が初めて綴った、貴重かつ魅力的な自叙伝。郷里山形、生家と家族、教師と級友、戦中と戦後、そして闘病。藤沢文学の源泉をあかす稀有なる記録ともなっている。山形の風土や人脈が、彼の作品の骨格となっていることが良く分かった。
が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
恋に臆病なイズミ、愛する言葉を伝えられないユキ。もどかしく切ないハートウォーミング小説。都内で一人暮らしをしている、恋に臆病なイズミ。イズミには、誰にも明かしていない心と体に「傷」があった。そんな彼女をいつも見つめているユキ。ひとつ屋根の下に暮らしながら言葉を交わすことはないが、イズミへの思いは誰よりも強い。もどかしい関係の「ふたり」の間に、新たな男性の存在が。果たしてイズミの凍った心を溶かす恋は成就するのか。ユキの正体は読んでのお楽しみ。久しぶりの森沢明夫の作品、心を癒してくれる。
乃得   Noël
2024/10/08 18:02

図書館に予約入れました!

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ふじさん
表題作「アカペラ」は、血の繋がらない祖父と健気な中学生の孫との触れ合いを温かな目線で描いた作品。「ソリチュード」は、父親と合わず高校中退して家を出た息子が父親の死をきっかけ20年ぶりに実家に帰ってきた駄目息子の顛末を描いた作品。「ネロリ」は、無職で病弱な弟と暮らす50歳独身の姉の終活と結婚の顛末を描いた作品。輝き過ぎないように、明日に期待し過ぎないように、静かに生きている人々の人生を描き、温かな気持ちと深い共感を呼び起こす感動の物語。普通に生活を送ることが、どんなに特別なことか教えてくれる。
が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
巣鴨の老舗糸問屋の主人の徳兵衛は、仕事一筋の生活に終止符を打ち、還暦を機に隠居することを宣言する。人生をすごろくにたとえるとこれが上がりだが、孫の千代太の存在が、そんな老後を一変させる。優しい千代太の周りには仲間が集まり、賑やかで大変な日々を送ることになる。家族と触れ合わず、趣味もなく、商売一筋に生きてきた徳兵衛が、千代太と彼の仲間の純真な心に触れ、徐々に変わっていく。本来なら人生経験豊かな徳兵衛が、世間を知らない幼い子どもに物事を教えるのが普通だが、この小説では、それが逆転する。ここが読みどころだ。
が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
辻村深月の2冊目のエッセイ集。今作は小説家としての自分は何が好きなのか、何の興味を持っているのか、どんな思いで日々を過ごしているのか、じっくり軸足を固定しての日々を丁寧に描いたエッセイ。多感な高校生の時期の出来事やOLをしながら作家活動をしていたときの話、更には結婚し子どもが出来た日常の何がないことが語られ、興味がそそられた。日常の何がないことが、創作活動にどう関わるか等、エッセイならではの記述にも面白さを感じた。彼女の作品に惹かれる理由の一端を知ることが出来た。
が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
「暗殺の年輪」は、藩の権力争いの陰で苛酷な宿命に翻弄される下級武士を主人公に、武家社会の非情さを端正な文体と緻密な構成で描いた力作。「黒い縄」は、出戻り女と女の知り合いの男を追い続ける凄腕の岡っ引きとの駆け引きでの情景描写や人物の内面描写が上手い。「溟い海」は、若輩の広重に対して敵意をつのらせていく晩年の北斎を描いた緻密な作品で、なかなか読み応えあり。個人的には、「ただ一撃」も好きだ。老武芸者とその息子の嫁との心の交流を描いた作品で、最後に驚きの結末が。本格時代小説のみが持つ味わいと風格を感じる1冊。
ふじさん
2024/10/02 16:59

藤沢周平の初期の作品ですが、私も何度読んでも飽きない1冊です。

TANIZAKI
2024/10/02 17:27

ふじさん、私はごく最近読みました。極めて良作ですね。

が「ナイス!」と言っています。
ふじさん
図書館本。古山高麗雄の作品を読むのは初めて。独特のユーモアを湛えた戦争小説で知られた著者が、肉親の死や儚い恋愛の記憶を辿り、戦争体験が培った、一生は軽いという人生観が胸を打つ。戦争に翻弄された放蕩息子の破天荒の人生が淡々と語られるが、この経験があったからこそ彼のその後の作家生活を貫いた人生観があったのだと実感した。生きることや死ぬこと、そうしたことが「しょせん運・不運」であるといいつつも、運・不運を分けた人生の分岐点のことを繰り返し思い出す。なんか妙に納得する。人生ってそんなものだ。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/09/28(1887日経過)
記録初日
2019/09/28(1887日経過)
読んだ本
1422冊(1日平均0.75冊)
読んだページ
476788ページ(1日平均252ページ)
感想・レビュー
1422件(投稿率100.0%)
本棚
9棚
性別
現住所
北海道
自己紹介

趣味は、読書、クラシック音楽鑑賞、サッカー観戦、落語鑑賞です。
好きな作家は、
藤沢周平、宮城谷正光、宇江佐真理
沢木耕太郎、池井戸潤、山際淳司
乙川優三郎、横山秀夫、葉室麟、東野圭吾
原田マハ、中山七里、柚月裕子です。
若い頃から好きで読んだ作家は、
松本清張、山本周五郎、藤沢周平
城山三郎、吉村昭、沢木耕太郎
山際淳司、宮城谷昌光です。
図書館で本を借りるようになって、
読む作家の幅が広がりました。古本屋の存在も大きいです。

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