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2024年4月の読書メーターまとめ

はちこう
読んだ本
5
読んだページ
2063ページ
感想・レビュー
5
ナイス
95ナイス

2024年4月に読んだ本
5

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

はちこう
素材の良さと著者の力量とが相まって、とても壮大な物語になっている。全3巻ながら、それ以上の大作を読み終えたような読了感。項羽と劉邦、この二人が主人公なのだが、どちらにも肩入れすることなく、絶妙なバランスで両雄の背景や陰と陽を描いているところが素晴らしいと思う。連載当時は、読者同士でどっちが推しかという談義もあったかもしれない。個人的には、張良の入れ知恵ではあるが広武山の戦いの和睦後に追撃した劉邦が卑怯にも思えるし、その最期があまりにも悲劇的な項羽に同情と愛着を感じる。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
5

はちこう
自分自身が歴史や地理に疎いだけのことなのだが、著者の見識の幅広さには毎回驚くばかり。興味深いところがたくさんあって、何を書き残すべきか定められない。本巻の登場人物は、ややマイナーなかたが多いような気がするが、旅行家・紀行の書き手だからか、「菅江真澄」に対する司馬さんの特別な思いのようなものが感じられた。また、戊辰における大館と鹿角の戦いも胸が詰まる思いだった。鳥羽伏見の戦いや会津戦争や箱館戦争などが有名だが、これ以外の各地でも様々な戦闘があったことも忘れてはならない。
が「ナイス!」と言っています。
はちこう
内容的には小田原攻めと家康の関東移封がメインなのに、タイトルは「侘茶の巻」。何故このタイトル?と思いながら読み進めると、後半で千利休が秀吉に追い詰められる展開になる。利休は茶道の上では自分が秀吉の師であり茶道を生かすことが自分の生きる道だとし、秀吉に抗う道を選択する。一方、家康は、秀吉に抗わずに上手く立ち回り、天下取りの野望を家臣達に示唆する。利休と家康、壮大な道を歩んでいるという点では共通しているが、次巻で利休に訪れる悲劇を思うと、二人の生き方が対照的に思えた。
が「ナイス!」と言っています。
はちこう
素材の良さと著者の力量とが相まって、とても壮大な物語になっている。全3巻ながら、それ以上の大作を読み終えたような読了感。項羽と劉邦、この二人が主人公なのだが、どちらにも肩入れすることなく、絶妙なバランスで両雄の背景や陰と陽を描いているところが素晴らしいと思う。連載当時は、読者同士でどっちが推しかという談義もあったかもしれない。個人的には、張良の入れ知恵ではあるが広武山の戦いの和睦後に追撃した劉邦が卑怯にも思えるし、その最期があまりにも悲劇的な項羽に同情と愛着を感じる。
が「ナイス!」と言っています。
はちこう
耽羅(たんら)。今ひとつ馴染みのない地名だが済州島にあった王国の名らしい。百済の影響が強かったからか、耽羅には三神人が三人の日本人の乙女を娶ったという言い伝えがある。済州島と九州は近い。あながちたんなる神話ではない感じがする。すっかり記憶から抜け落ちていたが、どこかで見聞きした記憶がある。読み進めると、耽羅と日本の繋がりの深さが感じられた。司馬さんは韓国に負い目があると書いているが、最近は日韓関係も改善に向かっていると思う。更なる関係改善が進むことを願うばかりである。
が「ナイス!」と言っています。
はちこう
今回も、登場人物の個性が際立っていた。有楽斎は茶々に秀吉から天下を取り戻せと言う。茶々は「復讐に参りましょう」と応える。信長の弟と姪による復讐劇は今後どんな展開をみせるのだろう。この感じだと、鶴松と秀頼は秀吉の実子ではないという展開になりそう。自分も鶴松と秀頼は秀吉の実子ではなかったと思っているが、天下を取り歴史に名を残すまでになった秀吉の人生が、実は結構孤独で辛いものに思えてくる。逆の見方をすれば、その悔しさや淋しさが秀吉の天下取りへの原動力だったのかもしれないが。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/10/07(1682日経過)
記録初日
2019/10/06(1683日経過)
読んだ本
374冊(1日平均0.22冊)
読んだページ
132365ページ(1日平均78ページ)
感想・レビュー
374件(投稿率100.0%)
本棚
10棚
自己紹介

歴史小説を中心に、ビジネス書や新書から文芸書まで、あまり拘らずにその時読みたいと思った本を乱読しています。本は主に仕事中の移動時間や隙間時間、週3~4日もうけることにしている休肝日に読んでいます。読メ登録以来、読書量も増え、皆さんの投稿に刺激を受け読みたい本が増え続ける毎日です。

体力維持のため10kmのランニングを週2回、筋トレを週3~4回のペースで継続中です。最近は故障も多く回復力が落ちていることを痛感しています。悲しいことに、老眼も進み本が読みづらくなってきました。読書も体力づくりも、無理のない範囲で継続していこうと思っています。

2022年10月7日で読メ登録から3年が経過、12月14日「読んだ本」が300冊に達しました。今まで飽きずに読メを継続することができたのは、ここに集う皆さんのお陰だと思っています。読メに感想を投稿すること、そして皆さんと交流することが読書のモチベーションになっています。

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