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2024年7月の読書メーターまとめ

ちゑ
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12
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感想・レビュー
12
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2024年7月に読んだ本
12

2024年7月のお気に入り登録
4

  • ろくいち
  • kinnov
  • 佐藤(Sato19601027)
  • ヒロ

2024年7月のお気に入られ登録
6

  • ろくいち
  • 明るい表通りで🎶
  • ミミズク
  • kinnov
  • 佐藤(Sato19601027)
  • ヒロ

2024年7月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ちゑ
ネタバレ戦国の世の石見銀山。間歩と呼ばれる坑道の圧倒的な闇を畏れながらも穴を穿つ男たち。やがて血を吐き死んでいく。短命なのは委細承知。それでもそこに銀がある以上、彼らは生きることと同義語のように銀堀を続ける。女はどうか。幼女の頃にその地に拾われたウメに、性差による耐えがたい屈辱や慟哭、人を愛することへの戸惑いや嫉妬、幸福感と喪失感、そして生きるとはなんだ…と作者は語らせる。その辛辣で肉厚の言葉に心を打たれたが、それよりもこの全編に漂う暗闇の官能的なこと!見えないものに光を与える表現力に圧倒された一冊。
が「ナイス!」と言っています。

2024年7月にナイスが最も多かったつぶやき

ちゑ

あれも読みたい。これも読みたい。読んでも読んでも時間が足りない。世の中にある面白い本をどれだけ逃しているのか。それでも、その中の数冊は掬い取ることができたと自負する6月。文壇から去りし者、ドン・ウィンズロウ〈市〉シリーズ3部作。確実に手中に収めた。 2024年6月の読書メーター 読んだ本の数:11冊 読んだページ数:5095ページ ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1076924/summary/monthly/2024/6

が「ナイス!」と言っています。

2024年7月の感想・レビュー一覧
12

ちゑ
ネタバレ読友さんのアドバイスにより14作目からお邪魔したら始めから読みたくなった。美術修復師にしてモサド次期長官のガブリエル。幻の名画を巡る殺人事件の捜査協力を頼まれた彼が追及を深めるごとに様相が変化していくワクワク感たるや!凄腕の絵画泥棒やMI6の長官、大物オリガルヒ…次々と都合よく協力者が現れるのはご愛嬌。こんな人物たちとどんな接点があったのか、ガブリエルの来し方が気になって仕方ない。人物の魅力を存分に振りまきつつ、世界史や宗教史の要所を我らに検証させるかのような思惑も感じられ、心して臨みたいシリーズだ。
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ちゑ
ネタバレ女性であるがゆえに苦汁を飲まされてきた2人の背景があまりにもステレオタイプで、そこに歯痒さと気持ち悪さを感じつつ、対決自体はスリルがあって面白かった。取り巻く男性も典型的なアカハラ、モラハラ勢揃いでわかりやすいけど、なんだかねぇ…。医学部入試時の女性一律減点事件をモチーフにしていて、当時、大学側が合格者を操作した理由をいくつか挙げている。それこそが物語の中で序盤に語る男性医師の本音と呼応する部分で、現場にある大きな問題だと思うのだけれど。そこは深掘りせず、女性差別問題だけに焦点を当てたようでちょっと残念。
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ちゑ
ネタバレ辛亥革命後の不安定な中国。破産した日本人/紅真吾が、一攫千金を夢見て人生巻き返しの一手に出る。当時不足していた豚毛を買い付けられたら大金持ち!そんな甘い話についのって、上海から重慶まで揚子江を遡る。バディを組むのは謎の男で、新聞広告で集めた男たちもクセモノ揃い。このメンツでお船でお出かけ…ってもうワクワク冒険譚。地方の軍事勢力や軍閥が争ってるし、日本人は嫌われてるし、土匪が襲ってくるし、川は流れるし波瀾万丈。その中で信念を貫く紅の佇まいが渋い。1965年の作品で、国産ハードボイルドの核の1つ。かっこよし!
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ちゑ
ネタバレコレは面白い!完全自動運転車が一般的になった直近未来。そのアルゴリズム開発会社の若き社長が自車ごと拉致され、首都高をひた走る。犯人は詳細を明かさぬまま社長を糾弾し始めるが…。C4爆弾を乗せた車内での少しずつ焦点を合わせるような2人の会話に聞き入り、救出するために侃侃諤諤、ときにヒソヒソと策を講じる外部の声に聞き耳を立てる。自分も劇場型犯罪の中にいる気がしてくるから面白い。なるほどトロッコ問題か。何度か出てくる『天秤』という言葉が印象に残った。功利主義と道徳観の均衡を保つのはやっぱり難しいのか。
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ちゑ
ネタバレ下巻では大仏造営に打ち込む国人。仕丁として人としてどこまでも謙虚で、その人柄ゆえに覚えがめでたく何かと頼りにされる男に輪をかける。いい人過ぎて話に抑揚を欠くけれど、静かな感動を呼ぶのがいい。苦難の末に開眼供養会を迎えられ、国人と共に晴れがましい気持ちになった。大仏が完成形に近づくにつれ、変化していく人足たちの心持ちが手に取るようにわかって感慨深いし、何より当時の苦難を垣間見ることができて興味深く読んだ。開眼の儀で筆と参集者たちを結ぶ紐が出てくるが、正倉院にある『縹縷』だと思うと歴史の緩流を感じるね。
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ちゑ
ネタバレ聖武天皇による盧舎那大仏造顕の詔に始まる物語。上巻は、長門周防の銅山で労役につく青年/国人が、都に献上するための銅作りを経て、直接都で大仏造立に従事することになるまで。国人の純粋で実直な人柄が清々しく、ひたすら前向きに力の限り働く姿が胸を打つ。彼を取り巻く人々もそんな彼に触発されるようにほとんどが好人物で、苦役の過酷な生活を読んでいても思いのほか辛くならないのがいい。〈天地玄黃 宇宙洪荒…〉国人が千字文で字を学ぶ場面があり、三体千字文で書道を習っていた時の先生の顔を思い出したよ。天平の大河ロマン、下巻へ。
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ちゑ
ネタバレ戦国の世の石見銀山。間歩と呼ばれる坑道の圧倒的な闇を畏れながらも穴を穿つ男たち。やがて血を吐き死んでいく。短命なのは委細承知。それでもそこに銀がある以上、彼らは生きることと同義語のように銀堀を続ける。女はどうか。幼女の頃にその地に拾われたウメに、性差による耐えがたい屈辱や慟哭、人を愛することへの戸惑いや嫉妬、幸福感と喪失感、そして生きるとはなんだ…と作者は語らせる。その辛辣で肉厚の言葉に心を打たれたが、それよりもこの全編に漂う暗闇の官能的なこと!見えないものに光を与える表現力に圧倒された一冊。
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ちゑ
ネタバレ慈愛に満ちた作風で、今、最も信頼している作家さん。このタイトルと惹句からして良作の予感。読む前から胸がいっぱいで始末におえない。既刊により成人したボーディを知っている。身の回りにある人種差別や偏見の不条理を少年の彼が明確に意識したのはこの夏の日。今の彼がそうであるように、ここにも正しき大人たちがいたことに安堵する。ホークの最後の言葉「ごめん…よ」が、世の中の全ての悪しき出来事が自分たち大人の責任であるかのように聞こえた。ボーディのみずみずしい成長譚でありながら、大人の社会の引き受け方に魅せられた逸品。
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ちゑ
ネタバレWWⅡ/マンハッタン計画。優秀な科学者や技術者を極秘に集めたニューメキシコ州ロスアラモス〈Y地〉での物語。にわか仕立ての砂漠の町には、昼間は原爆作りを粛々と進める男たちと、何も知らず穏やかに暮らす妻たちがいる。やがておこる妊娠出産ラッシュ。新しい命を育む愛ある空間の向こう側では殺戮兵器開発中。このどうしようもない愚かな人間の二面性…それを静かに感じさせ、且つ、女たちの逞しさやおおらかさに希望を乗せて村田さん特有の筆致で書き上げる。新しい世界を創るのは人の子だと言う。破壊を続けるかの地の彼も人の子のはず。
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ちゑ
ネタバレ月イチ水滸8。官軍の造った大規模な軍事拠点に攻め込むべく策を講じる梁山泊。初の総力戦に向けて密かに準備してきたことが功を奏したとはいえ、多くの命がやはり散る。戦ゆえに武器や罠による多くの死者を見送ってはきたが、鄭天寿のような死はあまりにも無念。懐に入れた草に落涙。そして林冲。いまや様式美の着到。キター!と言おうとしたら、呉用に先に言われたよ。何かと頼りにされているその林冲が所用で出奔…。きっちりカタをつけて帰ってこないと公孫勝にまたイヤミを言われそうなので、次巻、どうかご無事で。
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ちゑ
ネタバレ茂兵衛の戦国出世物語14作目。史実をたどるので、次は歴史のどんなエピソードが盛り込まれるのかを予想するのも楽しみのひとつ。今回は石川五右衛門から始まって慶長伏見大地震まで。秀吉の陰惨極まりない振る舞いが目立つ全体的に暗めの回。笑いと涙不足でちょっと物足りない。私的には、秀吉の吉野の花見あたりのエピを使って、雨で怒り狂う秀吉の滑稽さを茂兵衛の毒舌愚痴で笑わせてくれるかな…なんて予想してたんだけれど。そろそろ人心が豊臣家から離れていく頃、次回は関ヶ原がメイン?
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ちゑ
この地球が地球だった時代は遠い過去。銀河系のペルセウス腕にある惑星で暮らすレヴは17歳。些細な交通違反で3年間の徴兵を強いられ海兵隊へ。過酷な訓練にいきなりの身体拡張、遺伝子改変…あれよあれよという間にボディアーマーを装着して、イザ出撃!敵はたて・ケンタウルス腕のどこかを母星とする通称ケンタウルス人。そいつと出会えば生還率はわずか。そんな理不尽な境遇にぶつくさ言いながらも、仲間たちと戦地を駆けるミリタリSF。後半盛り上がってきたところで終了。全15巻だと知り呆然。邦訳が続くのか、面白いだけにそっちが心配。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/12/19(2194日経過)
記録初日
2019/12/20(2193日経過)
読んだ本
971冊(1日平均0.44冊)
読んだページ
358922ページ(1日平均163ページ)
感想・レビュー
846件(投稿率87.1%)
本棚
19棚
自己紹介

2019年12月から、お世話になっています。
子供の頃、デュマの『モンテ・クリスト伯』を読んで以来、本の虜。沢木耕太郎は若かりし頃の私のバイブル。『高熱隧道』を筆頭に吉村昭はその名を目にするだけで心が震え、山本周五郎は『さぶ』に始まる人生の道標。
自己啓発本とホラーは苦手ですが、なんでもニュートラルに読みたい派。

読メを知る前の5年程の本は、思い出しながらボツボツと登録していますが、それ以前のものは、遠い記憶の中だけに…。

本と映画と音楽好き。老眼鏡のお年頃。よろしくお願いいたします。

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