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2024年10月の読書メーターまとめ

Alex
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感想・レビュー
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83ナイス

2024年10月に読んだ本
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2024年10月のお気に入られ登録
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  • Kircheis

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Alex
ネタバレ1981年発表、アマチュア名探偵が戦前の迷宮入り事件を解決するという趣向の作。占星術と美にとりつかれた画家がわが娘も含めて6人もの女性の殺害を計画?しかし本人は実行前に殺された? 40年間も謎のままだった訳のわからない猟奇事件をタイムリミットの中で解かねばならない。天才肌の奇人探偵、すかしているけど名前は御手洗 潔。カワイイw 読んでいて「ん?」と引っかかったところは的を射ていたんだが、真相までたどり着けなかったー。マジックみたいな鮮やかさ。それにしても「血液型はO型」くらいで捜査していた昔は大変だった。
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2024年10月の感想・レビュー一覧
16

Alex
ポアロに富裕な独身女性エミリイ・アランデルからの手紙が届く。階段から落ちる事故に遭い、命を狙われている気がするという。ヘイスティングスと共に屋敷に出かけてみると、すでに彼女は病気で亡くなっていた。転落事故はエミリイの愛犬ボブ(ワイアー・フォックス・テリア)が置き忘れたボールのせいとされた。エミリイが事故後に遺書を書き換え、財産はすべてコンパニオンの女性にわたる。受け取るはずだった甥や姪が怪しい? 犬はたいして活躍しないがw、ヘイスティングを気の合う友達と認定してじゃれつくのが可愛い。犬は善人がわかるのだ。
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Alex
ネタバレ1924年発表の短編。息子を闘病のはてに亡くした農家のお住には、「嫁」のお民と孫の広次が残された。まだ若いお民に、婿(息子のいとこ)をとらせようかと提案すると、お民は「他人が入ってくると息子が可哀そうだ、私が働く」と畑仕事を始める。男のするきつい労働を一手に引き受けて奮闘する彼女を、村の人も賞賛するようになる。が、お住の気持ちは複雑だ。何より家事をほぼ全部任される毎日が辛い。私は一体いつ休めるんだろう。ままならぬ狭い世界での人間関係の圧迫感が、緻密に描かれる。この雰囲気の家で育つ広次くんが少し心配になる。
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Alex
寺田寅彦がベルリンに留学していたころ、欧州の都市を訪ねて「先生」へ送ったという体裁の書簡・随筆。先生とは誰?夏目漱石?物珍しい風景や人々を明晰な頭で活き活きと描写し、20世紀初頭のヨーロッパの雰囲気が味わえる。ベルリンの劇場で「タイフン」という芝居が大成功していた。日本人が出てきて、名前がタケラモw 「タケラモに恐れてまだ見ません」といっているから結局鑑賞しなかったのかな。ハンガリー人劇作家レンジェル・メニヘールトの『Taifun』、日本人スパイの話だそう。ロンドンでも数年後に上演され評判になったらしい。
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Alex
ネタバレイギリス人は幽霊好きで、「出る」家のほうが不動産価値が高いなどと言われているが、それは18世紀の貴族女性の幽霊など、ロマンティックな場合ね。ほんの30年前に一家のうち3人が惨殺された屋敷なんて、ただの事故物件だ、買い手がつかない。そこに管理人として住むことになった若いカップルが、さまざまな異変を体験する。超常現象なんてないはずだが……。徐々に事件の真相とカップルの過去がつながっていくのが恐ろしい。宝くじに当たる確率は非常に低くても、誰かは当たるので、あり得ないとはいえない。結局、生きている人間が一番怖い。
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Alex
今はフィンランドで頭がいっぱいなのでスウェーデン料理にそんなに興味ないけど、写真が可愛いから手にとってしまった。「パリの小さなキッチン」のレイチェル・クーさん、スウェーデンの男性と結婚して今はストックホルムに住んでいるとは知らなかった。どこでも柔軟に溶け込んでしっかりビジネスにもつなげてしまう、すごい女性である。料理も自然たっぷりで素朴な感じ、北欧料理の持ち味なのかもしれない。スモークサーモンのサラダ、ライ麦とジャムのクッキーなど、できそうなレシピも。できあがりの写真はあるが、やはり文章での説明がメイン。
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Alex
英語も併記されているのですぐ読めた。可愛いふたごのきょうだいが「反対のゲーム」をする絵本。お互いの逆になることをする。「きれい」と「きたない」とかw 2~6歳用だそうだ。Wetはmärkäだそうで、たまにだが、ロシア語に少し似ている単語があると気づく。
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Alex
両親の仕事の都合でシンガポールや香港に住んでいたローラは、親が多忙のため、学校の長期休暇になると毎回スウェーデンの湖の畔、ヘッダおばさんの家で過ごしていた。そこで親友や仲間ができて幸せだった――15歳の冬の、あの火事までは。一番の友を失い、心身ともに傷を負った彼女は二度と戻らなかったが、最近ヘッダが亡くなり、家がローラに遺された。すでに買い取りの申し出がある。しかしヘッダの死の不審さに気づくローラ。よくある設定のようだが、人物像がしっかりして緻密に表現されて、他人の人生を覗くような感覚で入り込んで読めた。
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Alex
ネタバレ『今昔物語』の1編を原作として、陶器を作って暮らす老人が若い侍に乞われて語ったという形にした短編。親を亡くした若い女が観音様に「一生安楽に暮らせますように」と願をかけた。そして「こうしなさい」という言葉を聞いたと思った。その後とんでもないひどい目に遭って、必死で逃げ出す羽目になった。確かにその後は安泰であったけれど。運なんてものはあるのかないのか、それを神様が与えてくれるものか。老人はとっくに知っているが、侍はこれから学ぶのだろう。腑に落ちたときは自分も老人だろう。こんなのを20代前半で書いちゃう芥川だ。
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Alex
冒頭の、自分にも猫のような尻尾があったなら、返事するのが面倒なときはちょっと尾を動かして済ませられたのに、という話からクスッと笑える随筆。60歳を越えてからも創作意欲の衰えない谷崎だが、遅筆で、自分なりのペースを守って慎重に書いている。来客があるとペースが崩れ、元通りになるまで非常に時間がかかり、困るのだ。なるべく家で他人に会いたくない。これはひょっとして、紹介状もなしに訪ねてきて粘るファン?みたいな人たちに向けた牽制かもしれない。果たして効果はあったかな。
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Alex
黄色い小っちゃい鳥のウッドストックをフィーチャーした1冊。もちろん飛べる。でも方向感覚が鈍くてよく物にぶつかる。渡りのシーズンにはスヌーピーに付き添ってもらったり、のん気なやつ。どこかに行くとまめに手紙を出す。スヌーピーへの手紙が「Dear friend of friends,」で始まるのが微笑ましい。他のキャラとのからみも多少あり、ピアノ演奏中のシュレーダーに歌で挑戦して毎回あえなく敗れるエピソードが笑える。年季の入った雨のラインが、先日見たトーヴェ・ヤンソンと当然違うけど、同じように活き活きしている。
ミカママ
2024/10/12 04:14

うわー、懐かしい!シリーズ集めてました🎵

Alex
2024/10/12 04:28

ミカママさんも集めてました? 中学時代はこれで英語を覚えたようなもんですw

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Alex
ネタバレ「働くに適した思考力は彼の頭脳を痛める」から働けない男が、街を通りすぎて青い丘にのぼって一日をすごす。街並みの描写が異様に鮮明で、シュールレアリスムのタブローのようだ。「花屋の娘は花よりも穢れていた」とは目の覚めるような1文。雑誌を3冊売れば十銭になり1日生きられる。が、それを自分より困窮していると思った老婆に渡してしまう。「生活とは、」なんだろうか。彼は自分の周囲を流れていき決して立ち止まらない映像の真ん中に突っ立っている。
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Alex
ネタバレ1981年発表、アマチュア名探偵が戦前の迷宮入り事件を解決するという趣向の作。占星術と美にとりつかれた画家がわが娘も含めて6人もの女性の殺害を計画?しかし本人は実行前に殺された? 40年間も謎のままだった訳のわからない猟奇事件をタイムリミットの中で解かねばならない。天才肌の奇人探偵、すかしているけど名前は御手洗 潔。カワイイw 読んでいて「ん?」と引っかかったところは的を射ていたんだが、真相までたどり着けなかったー。マジックみたいな鮮やかさ。それにしても「血液型はO型」くらいで捜査していた昔は大変だった。
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Alex
ネタバレオックスフォード大学の学生が、人気・実力ともトップクラスの教授からの性被害を訴えた。と聞くと誰しも想像しがちなペアと性別が逆転するだけで、かなり事情が変わってくる。40代の女性教授が屈強なラグビー選手を襲った?自分の偏見にも気づかされる。フォーリー警部のチームが調査・事情聴取するが、2人とも完全な真実を話していない。証拠が出ない場合の証明は非常に難しい。さらに過去にフォーリーが扱った、今妊娠中の奥さんにもかかわる事件に気になる展開が。警察署内政治も面倒くさそうで、いつもながらツボを心得たページターナーだ。
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Alex
ネタバレ引退した音楽教授で作曲家のピーターは、なぜか自宅に実験室を作って微生物のDNAをいじっていたのがバレ、警察からバイオテロリストとして追われる身になる。逃走しながら自身の長い音楽史=人生を回想。彼が音楽に求めるもの、音楽によって目指したものは数十年のキャリア中に変化した。いたるところに、あらゆる存在の内に音楽はある。確かにモノはすべて「波」だから、それは正しいのかもしれない。音楽を描写する語彙の豊かさがすばらしい。しかし私の想像力では実際に作家の想定した音に至っているとは思えない。誰か作曲してくれないかな。
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Alex
エリーはファッション・デザイナーとして大成功し、ロサンゼルス他に豪邸をいくつも持っている。40歳の誕生日を祝うド派手なパーティに大勢を招待すると、当日予期しなかった人物も来て動揺する。実は彼女は昔は「貧乏な家の少女」だった。16歳の誕生日の悲惨な体験がよみがえる。仕事関係でも悪いニュースが入ってきて、せっかくのパーティが思ったのと違う方向へ。同じ街で育ちながら貧富の差による環境の違いがすごすぎて、劣悪なバックグラウンドの子には心底同情する。誰もこんな目に遭ってほしくないが、ギャップは開いていきがちなのだ。
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Alex
低炭水化物のレシピの参考に。著者のベイリー博士は、序文を寄せているTVプレゼンターのマイケル・モーズリー博士のパートナー。モーズリー博士はイギリスにインターミッテント・ファスティングを広めた人。私もBBCの番組をいくつも見た。こんなに健康に気を使って大衆を啓蒙していたのに、今年6月、猛暑のギリシャで散歩中に体調を崩して亡くなってしまって悲しい。ミックス・ビーンズとmiso(味噌)のサラダや、ベイクド・キャベツ、マッシュルームとホタテのソテーなど、試してみたいレシピがたくさんある。でもカーボも食べるけどね。
Johnnycake
2024/10/03 21:53

彼の行方不明・死亡のニュースは衝撃でした。我が家にも2冊Fast800関連本があります。

Alex
2024/10/03 22:42

Johnnycakeさん、発見されるまで時間がかかって気の毒でしたね。もっと活躍してほしかった。彼を偲んでキャベツ焼きを食べようと思います。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/01/08(1787日経過)
記録初日
2020/04/24(1680日経過)
読んだ本
557冊(1日平均0.33冊)
読んだページ
153829ページ(1日平均91ページ)
感想・レビュー
514件(投稿率92.3%)
本棚
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自己紹介

英語のミステリと、勉強中のロシア語関係を中心に、行き当たりばったり読んでいます。読書メーターに記録し始めてから、知らない作家や作品の情報がもらえてありがたいです。さらにいろんな分野を開拓していきたい。

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