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2024年4月の読書メーターまとめ

hiace9000
読んだ本
13
読んだページ
3982ページ
感想・レビュー
13
ナイス
2955ナイス

2024年4月に読んだ本
13

2024年4月のお気に入り登録
6

  • nonpono
  • イアン
  • クラムボン
  • kamakama
  • らう
  • ましゅまろ

2024年4月のお気に入られ登録
7

  • nonpono
  • イアン
  • kamakama
  • クラムボン
  • ゆうくん
  • らう
  • ましゅまろ

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

hiace9000
実子を含む幼女2人を殺めた女性死刑囚の真実とは。 人のなかにある善と悪、憎悪と絶望の相剋を、遠縁の吉沢香純が辿る旅には因習深い地方の片田舎の持つ息苦しさを伴う独特の閉鎖的空気が漂う。執行の瞬間までフラッシュで挟まれる三原響子の内面吐露。家の体裁や周りの目に縛られ支配され育ってきた不条理や不平等、ただ幸せになりたかっただけなのにそれが叶わない絶望と孤独。哀しすぎる「約束は守ったよ」の持つ意味に、読後はしばし放心する。人は罪を犯す、その人間の持つ本源的な悩みや重い問いへの答えは、読み手に預け委ねられたままだ。
Mami
2024/04/26 07:51

ただ幸せになりたかっただけなのに。本当にそうですよね。この想いにどれだけのことが詰まっているのか。考えてもいまだ答えは出ません。

hiace9000
2024/05/03 05:35

Mamiさん、コメありがとうございます。そこ、レビューの中に一番入れたかった部分なんですよね〜😭😭😭 拾っていただき、嬉しいです。😊😊😊

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2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

hiace9000

2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:13冊 読んだページ数:4234ページ ナイス数:3593ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1110500/summary/monthly/2024/2 『成瀬2』に始まり、本屋大賞ノミ界隈、『冒険の書』にてお勉強できた2月読書。年度末3月も忙しさに心失われることなく、読書時間楽しみましょう。どうぞよろしく、ご一緒に😄😄😄🫶

hiace9000
2024/03/01 22:41

CABINさん成瀬2は、たいぱぱさんも述べてらっしゃる通り1以上の内容でした。こちらこそ今月もよろしくお願いします。🫶

FOTD
2024/03/06 20:22

お気に入り登録ありがとうございます。恐縮です。こちらからもお気に入り登録させてください。どうぞよろしくお願いします。

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2024年4月の感想・レビュー一覧
13

hiace9000
元中学校美術教師にして元中学校長、そして今や日本の教育界のオピニオン・リーダー:森万喜子先生の"痛快なる"著作。その痛快さは、決して破天荒で型破りを意味するのではなく、氏が特技とする「前例踏襲の破壊、同調圧力の無視」ぶりが、どこまでも子どもたちを思う温かみに満ちたものであるがゆえ。読後、心晴れやかなのは、「学びは苦ではない」と、子どもも大人も気づけるからか。学校の「管理職」は、「経営職」と呼ぶべきとの提案や、学校の大人たちの意識と行動を変えることで子どもたちのチャンスは広がるーとの主張にも共感度は高い。
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hiace9000
「貧困というのはお金がないことではない。頼れる人がいないことだ」作中にある、物語の根幹となる言葉だ。「助けて」と頼れる相手がいなくて、間違った相手を「神様」と思いこんでしまう、そんな異常をはたして私たちは笑えるだろうか…。"貧困女子のサバイバル小説"という触れ込みは、どこか肝心な部分に蓋をした誤魔化しにすら思える。派遣切りという事実、貧しさが貧しさに拍車をかけ心を蝕み、自身が日に日にボロボロになっていく焦燥感は、やがて正常だったはずの判断力の箍を外していく。理想ではない現実が突きつける説得力は、強い。
hiace9000
2024/04/29 18:13

リアリティど真ん中の畑野作品。参考文献に、貧困問題でたくさんのエッセイや著作のある雨宮処凛さんの著作名も。無学に起因する無力感からの脱出等、貧困の連鎖を断ち切るための、社会のセーフティネットの強化は、現代の喫緊の課題。

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hiace9000
藤沢・山本両大家の正統なる系譜に連なる、令和の時代小説名手の繰り出す江戸市井もの八短編。人情物と思いきや、さらに踏み込み綴る人描き。川や橋を人と人の"あわい"に喩え描き、女と男の情の哀切を会話の妙で炙り炙られ、一気読み。砂原筆の文章と語彙から滲み出る和の静謐感と、見えざる人と人の"間"の描きに魅了されるが、今作でも臨場感豊かに、光と陰ある市井の慎ましいながらも過酷な暮らしぶりや、人の弱さ狡さ、欲までもを明け透けに晒し、さらに捻りを加えて「落ち」を仕立てる展開には舌を巻く。いやはや、砂原さんさすがの一言。
いつでも母さん
2024/04/27 20:59

ナイスレビューですね~👏👏

hiace9000
2024/04/28 17:55

いつでも母さんさん、ありがとうございます。書きたかったこと、詰め込み切ったレビューで、みっちみちしてますが、どうしても詰め込みたかったんですもん😅。お褒めのお言葉、励みにしてまいります😆

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hiace9000
実子を含む幼女2人を殺めた女性死刑囚の真実とは。 人のなかにある善と悪、憎悪と絶望の相剋を、遠縁の吉沢香純が辿る旅には因習深い地方の片田舎の持つ息苦しさを伴う独特の閉鎖的空気が漂う。執行の瞬間までフラッシュで挟まれる三原響子の内面吐露。家の体裁や周りの目に縛られ支配され育ってきた不条理や不平等、ただ幸せになりたかっただけなのにそれが叶わない絶望と孤独。哀しすぎる「約束は守ったよ」の持つ意味に、読後はしばし放心する。人は罪を犯す、その人間の持つ本源的な悩みや重い問いへの答えは、読み手に預け委ねられたままだ。
Mami
2024/04/26 07:51

ただ幸せになりたかっただけなのに。本当にそうですよね。この想いにどれだけのことが詰まっているのか。考えてもいまだ答えは出ません。

hiace9000
2024/05/03 05:35

Mamiさん、コメありがとうございます。そこ、レビューの中に一番入れたかった部分なんですよね〜😭😭😭 拾っていただき、嬉しいです。😊😊😊

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hiace9000
もしも野球に限らず、似た子育ての経験ある母親であれば、冒頭の「伝令のシーン」で早々に涙腺崩壊は必定。スポーツに賭ける子を持つ親が感じる不安、葛藤、苦しみ、挫折、期待、歓喜…それだけでなく、部活や父母会、監督らに感じる不満、違和感、理不尽、怒りや遠慮、そして感謝…等々、複雑過ぎて絡まる"アルプス席の母の一途な本音"を一本の物語に紡いだ今作。高校野球の本場・大阪をアクセントにした、「子を持つ親」の成長譚である。ともあれ、母親にとって息子とは、分身ではなくもはや自分の一部。掛け値なしの"おかん"の愛に涙なのだ。
PEKO
2024/04/21 09:18

hiaceさんのレビューを拝読してだけでもう涙がじんわりしてきました😢夏の甲子園頃に予約本が回ってきそうです。

hiace9000
2024/04/21 10:52

PEKOさん、それまたいいタイミングですね〜。自分の経験と重なると、もう涙出てきちゃいますからね〜。😭

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hiace9000
昭和から平成、そして令和から始まる未来、今あるべき組織マネジメントの在り方を説く。リーダーシップ、マネジメント、ファシリテーション…会社経営や組織運営の当たり前を、旧態然として変わって来なかった学校はいかに取り込むべきか。自走する集団を作り出すなかで、「育つ」人を生み出すこれからの人材育成の在り方が多々示されている。過去を振り返り「今をどう変えるか」を考える時代から、未来を展望し「今をどう生きるか」を考える、いわば"変え方の変え方"ができる力が求められる。これからの組織論として大いに示唆に富む内容だった。
あみやけ
2024/04/21 10:07

いただきます😃

hiace9000
2024/04/21 10:49

どうぞお召し上がりください😊

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hiace9000
権力の横暴に抗する反逆の大義か、それとも幾重にも塗り固めた漆黒の私怨か。自身の命運を賭け、薄氷の上に躍り出て駆ける「狡兎」が見つめた先ー。そこにあるものとは何だったのだろう。二重三重の絡繰で周囲を非情の罠に絡める迫真の嘘は、読み手をも闇堕ちさせる不穏で強烈な引力。ジリジリと追い詰める法廷ドラマの緩急を楽しませながら、読み手を代弁する謙介目線を用い、どこか不穏な違和感をもちながらも、読中日高青年のギリギリの闘争と逃走を支援してしまうはず。だが、ふと足元を見れば、自らも薄氷に乗っていたことに慄然とするはずだ。
が「ナイス!」と言っています。
hiace9000
1673年の創業以来350年、「日本橋三越」の重ね経た歴史が織りなす人気作家アンソロジー。短編紙幅で作品自体に説得力を持たせ、伏線配置と回収までを見事にしてのける手腕はさすが!の一言。中でも最も荒唐無稽なストーリーながら、長編でお馴染みの心地よい没入感で、見事に独自の世界観を堪能させてくれる伊坂作品は、もう圧巻。読後、自身未踏の三越日本橋店をネットで訪問。なるほど…これならこんな作品生まれること、さもありなんと納得。トリを飾る最終話、東野作品にはとっておきの湯川教授が登場。その編集まで、じつに素晴らしい。
ヒデミン@もも
2024/05/04 11:34

日本橋だから阿部化すると予想してたんだけどね 🤣

hiace9000
2024/05/05 09:26

確かにロケーション的には阿部的ですが、包丁刺さったまま歩く人や死人が出過ぎるとデパート的にNGなんでしょうねぇ😭

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hiace9000
今を描く青春小説のスタイルは、中高生が手に取り"読んでもらえる"作品。ターゲットエイジはたぶんこの世代。されど最も"読むべき"はもっと上、大人世代であるようにも。登場人物を通して外から見る社会通念感覚で行ってきた障がいのある人への無自覚の差別、あるいは善意や配慮であるかのようにしてとってきた差別的態度や行為がこれまでどれほどあったことか…。車いすユーザーの立花や、大きな挫折から前が向けなくなった伊澄ら高校生たちの自己省察からの自己開示、そして鮮やかに変容し成長する様に、大人世代はハッと胸を突かれるはずだ。
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hiace9000
ミステリー要素を絡めた芸術家へのアプローチというマハ・アート小説にしばしば見られる手法を取らず、まさに棟方志功の純粋な生き様さながら、真っ直ぐに彼の半生を描いた今作。生涯で最も美しく板上に咲かせた花、妻チヤ。極貧のなかで苦楽を共にし支え続けた彼女の曇りなき目線で描く棟方だからこそ、そこにミステリーも謎もあろうはずがない。不器用で一途で情熱的で家族思いだった人間芸術家・世界のムナカタの実像だけがそこにある。チヤが毎夜深々と続けた墨摺りは彼女の静かなる祈り。無尽の愛と縁に支えられた棟方「板画」の世界、ここに。
katsukatsu
2024/04/12 17:03

hiace9000さん、「極貧のなかで苦楽を共にし支え続けた彼女の曇りなき目線で描く棟方だからこそ、そこにミステリーも謎もあろうはずがない」いい文章ですね。まさに、その通りだと思いました。

hiace9000
2024/04/12 22:35

katsukatsuさん、ありがとうございます。チヤ目線で描いたというマハさんこ着想に、やられたとしか言えません

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hiace9000
これほど真っ直ぐ心に届く言葉がかつてあっただろうか。ノンフィクションゆえ…が理由ではおそらくあるまい。"社会への飽くなき好奇心"、"しなやかで強くも人間臭いレジリエンス"、"人の苦しみに向き合う切実なまでの誠実さ"、三つを併せ持つ著者の言葉の真、ゆえではないか。実体験に基づくフラットな視座から世界各地の多くの人々の人生を見つめ、交錯する多くの生死を捉え、悼み、人々の祈りや願いや悲痛なる叫びを伝え続けた彼女の生涯は、まもなく閉じる…。不治の病の床から発する「ああ、楽しかった」を、私は真っ直ぐに受け止めたい。
hiace9000
2024/04/10 15:13

ルポに見る、これまで人が立ち入ろうともしなかった人々の心の耐え難い痛みに共振し共鳴する佐々さんの作家魂はまさに圧巻。何よりも言葉の持つ力を信じ、大切にする書き手としての矜持を、構えることなく飾ることなく、親しい友人にすぐ傍で語るようなエッセイの語り口にも心がほろほろと解けていくよう。この図書館本、返してから本屋さんで買おうと決意したわたしです。

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hiace9000
鋭敏なる時代感覚&卓越した文章センス!パンデミック当時のVUCAな社会の不可視な不安と思念を、絶妙の角度からソリッドに投げ込む6短編。コロナが無ければできた別の生き方、選ばなかった”世界線“。一穂関西弁が冴えるもゾクッと不穏な『違う羽の鳥』。フード・デリの妄想に嵌った主婦を描く『ロマンス⭐︎』。家族の危機に一条の光が差すか否かをホロリと描く『特別縁故者』『祝福の歌』等…不穏なタイトルで武装し、人のドス黒い業と対なす奇跡に肉薄し、活写する作品群。コロナが招いた数々の宿業を一穂“世界観”で切り取る手腕は圧巻。
hiace9000
2024/04/07 18:09

『ツミデミック』のタイトルがまずお見事! あの頃の閉塞感や不透明感が、人々をどうかさせた3年間を象徴するかのよう。今を切り取って見せることには定評のある一穂さんだけに、今作もさすが、キメて来てます!

が「ナイス!」と言っています。
hiace9000
半年かけて放映された"戦中〜戦後の家族を描く良質な朝ドラ"を全編見終えた級の晴れやかさ。物語の軸は元槍投げ選手・山岡悌子。彼女が国民学校の代用教員となり物語が動き出す。激動、波乱、挫折、家族の危機…。描かれる出来事はケレン味のない"朝ドラ的お約束"にも思えるのに、それを人間味や人情味溢れる展開と様々な人物への視点移行で、深く多面的に描き上げ、読み手の心を掴んで離さない。作中、権蔵の語る「人の生きている姿ってさ、細かいところにキラキラしてるもんがあるんだよね」が作品主題を端的に象徴し、キャラ愛を倍化させる。
ジュン
2024/04/07 01:04

私もやっと図書館での順番待ちの行列から、この本を迎えに行った所です。やっと…という感じです。長らく待ちました。hiace9000さんのレビューで読むのが楽しみになりました😊それにしても本の厚みにちょっと驚いてます。読み切れるかしら💦

hiace9000
2024/04/07 19:07

ジュンさん、なかなかの厚みですが、読み飽きません。他の方もおっしゃってる通り朝ドラ的読み味を楽しみつつ楽しめますよ。😊👍👍

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/03/11(1571日経過)
記録初日
2011/08/31(4686日経過)
読んだ本
865冊(1日平均0.18冊)
読んだページ
292117ページ(1日平均62ページ)
感想・レビュー
669件(投稿率77.3%)
本棚
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B型
自己紹介

コロナ変災をきっかけに、少し増えた余暇を生かし、読書記録と備忘を目的に読書メーターをスタート。
それまでは本の購入や図書館本貸し出しの際の参考としていたアプリでしたが、使い始めてみると意外な楽しみもあり、読書に拍車がかかってます。

これまでの読書遍歴にはかなり偏りもありましたが、おかげで最近は随分作者さんの幅も広がり、歴史時代小説の面白さもやっと分かるようになってきました。

血液型で人の性格は絶対に決まらない!と信じ、だからB型なんだよ、と言われ、何を見ても読んでもそこにある特徴は、正に自分の説明書にしか思えない悔しさを日々噛みしめています。

みなさまのレビューに、勉強させていただきながら感謝と納得のナイス!させてもらっております。

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