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2024年11月の読書メーターまとめ

紺
読んだ本
8
読んだページ
2670ページ
感想・レビュー
8
ナイス
245ナイス

2024年11月に読んだ本
8

2024年11月のお気に入り登録
3

  • Millet.K
  • ナハチガル
  • ショコラ

2024年11月のお気に入られ登録
2

  • ナハチガル
  • ショコラ

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

紺
ネタバレノンフィクション。惹きこまれた。木造アパートで孤独死した身元不明の高齢女性。3400万を所持。右手指全て欠損。身長133㎝。行旅死亡人の謎を追う、遊軍記者ふたりの取材は粘り強く、その素直な感性に好感。彼女の消し去れなかった過去に辿り着き、優しさを見つけ、その役割を果たす。人は人のなかにしか生きられないのだと改めて思う。いくつもの謎がそのままだが、彼女の心が暴かれなかったことに安堵。つよい人だったのだろう。不穏な切なさをのこす写真と、通りすがりの婦人をふと本人だと思い込み追いかけるシーンが印象的だった。
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
8

紺
「ニール自身の人格はありません。」ニールは最初からニールだった。そしてまた、ニールになった。彼に最も似合わない舞台(西部劇)での「孤独の高み」の容赦の無さと、時折はっとするようなリリカルな一文に魅せられる。ワイルドバンチな終盤をさらっていくのはミッドナイトとレヴァイン。ニールの背中を見守るグレアムのまなざし。先日、自分たちの若さや愚かさを面白がってくれた、かつての上司の訃報を受けた。旧友とも痛飲したけれど、本を開けば、会いたい人たちに会えるのだということに、今更ながら救われる。
が「ナイス!」と言っています。
紺
どうにもはしたなく、どうにも馬鹿馬鹿しい。どうにも笑ってしまう。マチダ訳で躍動しまくる、欲にふりまわされる人々のゴシップ話。これらを当時の人々も「くふふ」と楽しんでいたのかと思うと、なんだか情けなくも、妙に平らかな気持ちになる。いつの日も人間はしみじみとしょうもなく、いじらしい。
が「ナイス!」と言っています。
紺
キーウエストでのバーテンダーとのやりとりが沁みる。ボッシュを通して知ったことのひとつはベトナム戦争でアメリカがいかに病んだかだ。決着のつけかたは、ああそうだよね、と思ってしまう。常にボッシュであることを選び続けたのだから。同じく反骨のひとだったバラードが言う「jump the shark」でいっこうにかまわないけれど、これがフィナーレならばそれもいい。ボッシュの最後は、風の噂に聞くくらいが寂しくないと思うから。
が「ナイス!」と言っています。
紺
長嶋有だなぁ。「言葉」になるまえにとけてしまうような、ささやかなきもちの揺れをこともなげに掬い上げてくれる。パンデミックでの夫婦と幼児の日常。夫と妻の視点。とりとめもない日常の些事と気分の積み重ね。わかりあえているようでいて、そんなこともない。でも、それでいい。それぞれの時間を共に過ごす。ただ、自分にできることをして暮らす。それが、それぞれの祈り。
が「ナイス!」と言っています。
紺
ストリート育ちで減らず口の文学青年ニールの、ハードボイルドな青春譚。軽妙な会話が楽しく、陰鬱さは薄いが、時にその繊細な胸の鼓動が泣きたくなるような切実さで描かれる。ディケンズの感想をめぐる教師との短いやりとりもとても素敵だ。探偵修行のくだりも楽しく、師匠役のグレアムも魅力的。ニールを支配しているようでいて、その可能性を誰よりも信じ、時に過保護なほどの「父さん」。ふたりの根底に紡がれている友情が爽やかさを残していく。著者がいかに麻薬を憎んでいるかはこのデビュー作からも伝わってくる。決して色褪せない一冊。
が「ナイス!」と言っています。
紺
今月は京都のモダン建築祭。書店でもフェアが。こちらは写真が美しく、気軽に楽しめる一冊。倉方さんの言葉の選び方も素敵だ。訪れたことのある建物も多いが、切り取られた視点は細部よりもその物語、光と影を伝えていて楽しめる。怠惰な学生だったので、写真で眺める母校は常によそよそしい。友人ともレトロ建築カフェ巡りをしているけれど、それぞれ印象に残る箇所はいつも違う。建物が包む、時間のふくよかさを感じに出かけよう。
が「ナイス!」と言っています。
紺
ネタバレノンフィクション。惹きこまれた。木造アパートで孤独死した身元不明の高齢女性。3400万を所持。右手指全て欠損。身長133㎝。行旅死亡人の謎を追う、遊軍記者ふたりの取材は粘り強く、その素直な感性に好感。彼女の消し去れなかった過去に辿り着き、優しさを見つけ、その役割を果たす。人は人のなかにしか生きられないのだと改めて思う。いくつもの謎がそのままだが、彼女の心が暴かれなかったことに安堵。つよい人だったのだろう。不穏な切なさをのこす写真と、通りすがりの婦人をふと本人だと思い込み追いかけるシーンが印象的だった。
が「ナイス!」と言っています。
紺
「九郎に付き従う郎等には一人として愚かな者がない」序盤は佐藤忠信の見せ場。勇者であった。鎧から餅をとりだす弁慶のドヤ顔も目に浮かぶ。クセの強すぎるキャラたちが楽しませてくれるぶん、無常がつのる。中盤は得業聖弘が頼朝を完璧にオルグ。終盤は圧巻のライブ。スーパーバンドを従えた静が神の領域で舞謳う。不滅の滅び。そして、ラストの独白。しんと胸を打たれる。あんなに笑ったのに。リズムと可笑しみに騙されていたいのに。これから終焉に至るまではマチダさん自身もつらいのだろう。次巻をいつまでも待とう。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/01/30(1419日経過)
記録初日
2021/01/30(1419日経過)
読んだ本
261冊(1日平均0.18冊)
読んだページ
84273ページ(1日平均59ページ)
感想・レビュー
244件(投稿率93.5%)
本棚
0棚
性別
血液型
AB型
現住所
大阪府
自己紹介


「おとなってかわいそうだね。」

「どうして?」

「自分より大きなものがいないもの。

 よりかかってあまえたり、
 
しかってくれる人がいないんだもの。」

(『ドラえもん』16巻より)


だから、本を読んでいるのかもしれません。




ナイスやお気に入り登録をありがとうございます。

素敵な物語がたくさんあるように
素敵な感性の方がたくさん。
なんと心強いことでしょう。

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