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2024年9月の読書メーターまとめ

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読んだ本
19
読んだページ
6008ページ
感想・レビュー
8
ナイス
62ナイス

2024年9月に読んだ本
19

2024年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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かなり面白かった。全体的にミステリとしてのクオリティが高い。キャラ小説的な見方はあまりしなかったけれど、それでも十分すぎるほどに多彩なミステリ連作短編集だった。こういうのが日常系の理想形かもしれないな、と感想。主人公ふたりの関係性や距離感も心地いいもので、なんだか同郷の友人の会話を聞いているような気分だった。米澤穂信は「氷菓」「小市民」ともに読んでいるが、本作のふたりはまた別なキャラクタで、作者の技量に圧倒される。個人的に好みなのは「913」と「ない本」「友よ知るなかれ」かな。全体的に良作揃いでオススメ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年9月にナイスが最も多かったつぶやき

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2024年8月の読書メーター 読んだ本の数:26冊 読んだページ数:8508ページ ナイス数:127ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1250481/summary/monthly/2024/8

が「ナイス!」と言っています。

2024年9月の感想・レビュー一覧
8

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他の方も指摘しているように、いやいや、三秋縋すぎるだろう。「恋する寄生虫」を舞台に「いたいのいたいの、とんでゆけ」とほとんど同じトリックを仕掛けている。あまりにもそれが明確すぎていて、これはひどいと感じた。数年前に賞を取った作品だというから尚更である。しかも、「三秋縋っぽいこと」をしているにとどまっていて、肝心のメッセージ性のようなものが皆無。ゆえに冗長かつ空ぶった描写の続く作品となってしまっている。これは酷いなと感じた。
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この小説を「推理小説」として読むのはひょっとするとあまり良くないんじゃないか? という点に序盤で気付けて、推理小説ではなくあくまで「乙一の小説」として読み進めたところ、なるほど自分の好きな乙一テイスト満載の館ものとして楽しむことができた。乙一はよくミステリーを書く。デビュー作やGOTHもそうだし、別名義作品にもその気配が多い。しかしながら乙一の書くミステリーとはあくまで、その巧みな『ストーリーテリング』を楽しむというものであり、『推理小説的なトリック・推理の面白さ』ではないのだ。この小説の目指すようなとこ
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2024/09/22 17:10

ろはもしかすると、乙一の苦手な分野なのかもしれないと感想。しかしながらタイトルにあるように本作の趣旨はあくまで『幻想』であるため、そちらを優先して読む方がいいだろう。『乙一の書いた館もの』とは興味を引くものではあるが、本作は(乙一がどういう趣旨で書いたにせよ)従来の館ものミステリー的な楽しみ方をするのは難しく、幻想として、あくまで『いつもの乙一の小説』として楽しむほうを推奨したい。

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2024/09/22 17:14

『本格推理小説』ではなく『本格ミステリー』として良作だった。

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これを傑作と手放しで喜べるほどマゾヒズムを極めてはいないな。性倫理浅はかな登場人物たちの造形描写はなるほど克明で、キャラクターの造形はかなり上手い。作品の気持ちの悪さ、気分の悪さ、現実にいたら普通に手が出ているであろう登場人物たちの色恋模様はただただ薄汚いもので、私向けの作品ではないということを前提に、そういう部分と己とを切り離してこの作品をもう一度考えてみるが、けれどそれでも、気持ちが悪いとか以前に、小説としてクオリティの高いものではない。面白くない。不愉快になりたいならもっと別の傑作があるし。
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2024/09/19 17:41

いずれの点においても「まったく自分には合わない小説」を引き当ててしまったなという感覚。こういう気分は久しぶりだ。退廃的な性倫理とそこに生まれる恋模様や葛藤を読みたかったのだが、自分には長いエロ本の導入としか読めなかった。

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ノベルス読了済みからして言えば、ハッキリ言ってかなり良くなっていると思う。会話がコメディとしてきちんと面白くなっているし、伏線の張り方も上手い。これは作者がミステリー作家として熟成し始めているということなのでは、と読んでいて嬉しくなった。本作で最も目玉となっており、この作品をおそらくはメフィスト賞受賞へ押し上げた最終章の『フーダニット』についても、文庫化と作者のキャリア形成によって、よりメタミステリとしての側面を際立てつつの犯人攻略となっており、こちらもノベルスと比べて大きく改善されたものだと思う。
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2024/09/18 20:02

文句なし。十分にメフィスト賞としてオススメできる作品になったと思う。イロモノミステリだったものが、きちんと『メフィスト賞ミステリ』として返ってきた。作品の随所に含まれる自虐的なボケについても、ここまでの作者の苦労を思うとなかなか味わい深いものになっている。清らかな『クリスマス・テロル』とでも言うべきか。柾木政宗は今は冴えないミステリ作家の一人なのかもしれないが、『クリスマス・テロル』がそうであったように、文庫版『NO推理、NO探偵?』によって柾木政宗の魅力が再発見されて欲しいと感想。

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挫折しそうになるほど文章密度が高く、読みづらい小説だった。元々ノベルス版で発行されたものであるということをあとになって知り、これならノベルス版を手に入れるべきだったかと少し後悔。ノベルス版は一行の文字数が少ないから、こういう長々しい文章でも読みやすいのだ。作品としてはタイムリープを利用した特殊設定もの。しかしながらあらすじにある「どうしても殺人事件を防げない云々」という言葉から真っ先に連想して「これはないだろう」と即座に捨てた考えがまさかの真相だったので、悪い意味でびっくりした。一応、別の驚きもあったが、
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2024/09/15 02:44

その部分よりは事件側で魅せてほしかったな、というのが正直なところ。

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かなり面白かった。全体的にミステリとしてのクオリティが高い。キャラ小説的な見方はあまりしなかったけれど、それでも十分すぎるほどに多彩なミステリ連作短編集だった。こういうのが日常系の理想形かもしれないな、と感想。主人公ふたりの関係性や距離感も心地いいもので、なんだか同郷の友人の会話を聞いているような気分だった。米澤穂信は「氷菓」「小市民」ともに読んでいるが、本作のふたりはまた別なキャラクタで、作者の技量に圧倒される。個人的に好みなのは「913」と「ない本」「友よ知るなかれ」かな。全体的に良作揃いでオススメ。
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「使うかどうか迷ってたネタを消費した」みたいな作品が多かった印象。「屋上からの脱出」は先の読めるミステリで特にひねられた感もなく、序盤の明らかに行稼ぎであろう意味もなく面白くもない会話がノイズ。「名とりの森」は普通に面白かった。「鳥の密室」は密室と呼ぶからには密室をちゃんとやって欲しかったが、ミステリ要素はほとんどなくファンタジーに全振りであり、斜線堂ファンタジーはあまり好みではないのでうーんという感じ。「罪喰の巫女」は漢字がなぜか極端に多く読みづらかった。「サマリア人の血潮」がベストかな。
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2024/09/09 08:12

今タイトルを見て改めて感じたが、「ミステリー小説集」ではないな。

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2024/09/09 08:17

ミステリーでないならこの面子である必要はなく、収録内容のようにミステリーに縛らないのであれば、もっと上手い作家が上手い小説を書いてくれたのでは。 なんだか、「最近(でもないが)売れてきた若手を集めてミステリーを書かせよう」みたいな趣で始まったもののような気がする。こういう趣なら彩瀬まるとか森見登美彦とか、そういうほうが器用にやってくれそうなものだけれど……。

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個人的には合宿の話といじめの話が好みだった。いじめの話が今回の短編集のなかではベストであるように感じる。子どもたちのあいだに巻き起こる人間関係は、それそのものだけでも十分に恐怖の生まれる余地を持つものではあるが、その点を「怖ガラセ屋サン」という存在によってさらに際立たせる方法が良かった。また、先生の勘違いによって、加害者であった彼らが庇護下に置かれてしまうというのも、なんとも教師の無理解というものをうまく描写していて面白かった。次点で怪談ライブ中の「駿」の話も好きだった。ああいう怪談大好き。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/05/16(1313日経過)
記録初日
2021/05/16(1313日経過)
読んだ本
902冊(1日平均0.69冊)
読んだページ
284904ページ(1日平均216ページ)
感想・レビュー
516件(投稿率57.2%)
本棚
5棚
自己紹介

超濫読人間

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