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2025年1月の読書メーターまとめ

檜田相一
読んだ本
5
読んだページ
1386ページ
感想・レビュー
4
ナイス
1ナイス

2025年1月に読んだ本
5

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

檜田相一
パレスチナをはじめとする中東の過酷な現実に向き合う中で「文学とはなにか、文学になにができるか」を筆者は問い続ける。まさに人が殺されていくなかで、文学はあまりに無力で遅い。「アフリカで飢えている子供たちの前で文学は無力」だと言ったサルトルに対し、しかし文学は死にゆく人の手を握るように「祈る」ことができると答える。文学を通して「取り返しのつかない痛み」を共有することによって、私たちはそれが起こらなかったかもしれない別の世界を想像する共同体の一員となることができる。
が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
4

檜田相一
パレスチナをはじめとする中東の過酷な現実に向き合う中で「文学とはなにか、文学になにができるか」を筆者は問い続ける。まさに人が殺されていくなかで、文学はあまりに無力で遅い。「アフリカで飢えている子供たちの前で文学は無力」だと言ったサルトルに対し、しかし文学は死にゆく人の手を握るように「祈る」ことができると答える。文学を通して「取り返しのつかない痛み」を共有することによって、私たちはそれが起こらなかったかもしれない別の世界を想像する共同体の一員となることができる。
が「ナイス!」と言っています。
檜田相一
過酷な労働の現場に身を投じるヴェイユ。この日記は過酷な労働の実態を告発するようなジャーナリスティックな動機からではなく、むしろ労働者と「同じ苦しみを感じる」ことに向けられている。信仰生活を重視していく彼女らしさがすでにそこにある。この日記で恐ろしいのは、過酷な労働のなかで彼女が思考することをやめたいという欲求に駆られたり、自分に権利があるという感覚を失いつつあるような記述だ。工場というものは資本主義の象徴であり、私たちもまた多かれ少なかれ、彼女のように隷属状態になりつつあるのかもしれない。
檜田相一
「人種主義、帝国主義、民族主義は事実、女性嫌悪を一般化し、すべての女性の身体を支配するための重要な支柱である。それらが機能することは我々全員に害を与えるので、私たちは手段を尽くしてそれらと戦わなければならない。(中略)多様な抑圧のあいだにあるつながりは政治的に明かされなければならない――つまり、連帯を生み出そうとする意識的な努力によって。」
檜田相一
この本の第一の主題は、表題にもあるように「給料はあなたの価値なのか?」、すなわちアメリカに蔓延する、給料はその人物の有能さを示すという成果主義に基づいた考え方を解体することにある。実際のところ、従業員の給料はなにかしらの根拠に基づいているのではないし、労働の成果を何らかの数字で測ろうとする試みは失敗するか有害なものとなってしまう。そして、この本はそこに留まらず、給料を直接上げる強力な方法は労働組合の結成しかないと強く訴える。アメリカの貧困層の悲惨な労働状況は一刻も早く改善されなければならないと強く感じた。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2022/01/26(1128日経過)
記録初日
2022/01/01(1153日経過)
読んだ本
105冊(1日平均0.09冊)
読んだページ
28527ページ(1日平均24ページ)
感想・レビュー
48件(投稿率45.7%)
本棚
0棚
外部サイト
URL/ブログ
https://note.com/facies
自己紹介

大学生 仙台

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