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2024年3月の読書メーターまとめ

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感想・レビュー
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361ナイス

2024年3月に読んだ本
9

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2024年3月のお気に入られ登録
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2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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ネタバレ『天冥の標』第八部となる本作は第一部『メニー・メニー・シープ』をイサリ側の視点から語りなおし、空白部分を補完したストーリーとなっている。皇帝の座に就いたミヒルの下でさらに先鋭化した《救世群》から逃れ、異形の姿でただ一人生き残った人類との接触を図るイサリの孤独な闘いはやるせない。とりわけカドムにアイネイアの面影を見出し愛おしむ場面でのせつない心情が胸に響く。 アイネイアの世代の誰からも後世に情報が伝わっていないようなのはちょっと引っかかるのだけど…。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
9

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ネタバレこれまでのシリーズ全作中で最も深く印象に残っているのが第六部『宿怨』のブレイド・ヴァンディとシュタンドーレのエピソード。彼らの遺志がエフェーミアを通してイサリに伝えられる場面には思わず涙腺が緩んでしまった。 ブレイドとシュタンドーレを結びつけたのは交渉術ではなく愚直とも思える誠意の積み重ねから生まれた信義だった。エフェーミアが語るシュタンドーレとの想い出は、それこそがあらゆる対話の根底になくてはならないものだと改めて思い起こさせてくれる。
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ネタバレ記憶を取り戻したラゴスにより《救世群》の真の目的が明かされる『天冥の標』第九部。 謎の二人組・ルッツとアッシュの正体やカンミアの母星での異変など終盤に至ってもさらなる拡がりを見せる物語も目を離せないが、過酷な運命に翻弄されながらも前を向く人々の姿にも引きつけられる。 旅路の中で己の行いと向きあい、ぎこちなくもカドムたちに歩み寄ろうとするユレイン、そしてカドムたちを信じるとついにその真情を吐露し運命を共にしようとするノルルスカインたちには思わずグッときてしまう。
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ネタバレ『黒いトランク』と並ぶ鮎川哲也の代表作。鉄道物は苦手なので個人的には鮎川哲也といえば鬼貫警部シリーズよりこちら。 犯行順序の入替えトリックや便乗殺人、色盲のネタは今では珍しくないのでそれ自体の驚きはそこまでではないが、大小の仕掛けの組み合わせの巧みさは今読んでも鮮やか。 特に会話の意味のとり違えや電話番号のミスディレクションなどは真相スレスレのかなり際どいことをやっていて、種明かしをされた時はなぜ気づかなかったのかと思わず歯噛みしてしまった。
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ネタバレメニー・メニー・シープの真実を求め旅に出るカドムたち。咀嚼者たちとの和解の道を探ろうとするラゴス、和解などありえないと憤るカドム、今さら和解してほしいとは言えないイサリとそれぞれの想いが交錯する旅路の微妙な緊張を孕んだ空気感が印象的。 特にこれまで内面を韜晦しすぎていてあまり興味を持てないキャラだったラゴスがその心情を語るくだりには意外なほどに引き込まれた。スキットルや一旋次らもそれぞれの思惑で動き出すなど《恋人たち》のありようと併せて今後が気になるところ。
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ネタバレ『天冥の標』第八部となる本作は第一部『メニー・メニー・シープ』をイサリ側の視点から語りなおし、空白部分を補完したストーリーとなっている。皇帝の座に就いたミヒルの下でさらに先鋭化した《救世群》から逃れ、異形の姿でただ一人生き残った人類との接触を図るイサリの孤独な闘いはやるせない。とりわけカドムにアイネイアの面影を見出し愛おしむ場面でのせつない心情が胸に響く。 アイネイアの世代の誰からも後世に情報が伝わっていないようなのはちょっと引っかかるのだけど…。
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ネタバレUMAは割と好きなのだがウモッカなんて聞いたことないぞ?と首を傾げながら読んでみたらとんでもない本だった。 高野秀行の探検記は本題から逸れたところも面白いが、本作は本題から逸れっぱなし。ウモッカとは何なのか?という情報収集からインドに向かうまでが妙に長いなとは思ってたら、過去の違法入国を理由に入国審査に引っ掛かり空港に留め置かれたあげく帰国を余儀なくされる展開に唖然としてしまった。一人入国した相棒のキタに遠隔で調査指示を出すも思うように動いてくれない…とどこが格闘記なんだとツッコみたくなる話が延々と続く。
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ネタバレ冥王斑の脅威から辛くも逃げ延びた少年少女たちによる、人類の存続を賭けたサバイバルが描かれる『天冥の標』第七部。孤立し外部からの救いの手が来ない状況や、地下施設・ブラックチェンバーでの集団生活の困難と軋轢の数々を政治を行うことで乗り越えようとするあたりの読み味はSF版『十五少年漂流記』といったところ。ただしウルトラハードモードの。あまりにハード過ぎて、リーダーとして重荷を背負い続けてきたハンがサンドラとの政争に敗れて下野する場面には、十分働いたからもう休めと言いたくなるほどだった。
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ネタバレかつて国名シリーズ最終作として紹介されながら実は違ったということで角川の新訳からも外されてしまった悲しい作品。日本の文化や思想が真相と密接に絡んでいるという意味ではむしろ本作の方が国名シリーズしてるのだが。 とはいえ日本人からするとすんなりとは受け入れがたいロジックだし、一目惚れのロマンスもとってつけた感じで残念ながら珍作寄りの出来。 結末のツイストは後期クイーン的問題っぽくて面白いのだが、なにしろカーレンが同情する気が微塵も起きない腐れ外道だったので博士のことは見逃してやればいいじゃんと思ってしまった。
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ネタバレ《救世群》によってついに冥王斑を生物兵器とした太陽系規模の無差別攻撃が敢行され、人類は存亡の瀬戸際に立たされる。第二部『救世群』の地球規模のパンデミックを思い起こさせるが、そこに大河小説的なシリーズの積み重ねが加わっていて単なる再演に留まらない重厚な読み応えがある。 危機的状況の連続の中にあってとりわけ印象に残ったのがブレイド・ヴァンディとシュタンドーレのエピソード。巧みな交渉術ではなく愚直な誠実さが互いの立場を越えて共感に結び付く光景に強いメッセージ性を感じた。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2022/03/15(772日経過)
記録初日
2022/03/01(786日経過)
読んだ本
291冊(1日平均0.37冊)
読んだページ
112961ページ(1日平均143ページ)
感想・レビュー
287件(投稿率98.6%)
本棚
16棚
性別
自己紹介

お気に入りの喫茶店でコーヒー片手に読書をするのが数少ない趣味。                                ※レビューはネタバレしていることが多いのでご注意ください。

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