読書メーター KADOKAWA Group

2023年11月の読書メーターまとめ

針
読んだ本
13
読んだページ
3195ページ
感想・レビュー
13
ナイス
234ナイス

2023年11月に読んだ本
13

2023年11月のお気に入り登録
7

  • テル35
  • しょう
  • 還暦院erk
  • mitu
  • YuriL
  • kiyoka
  • 魞

2023年11月のお気に入られ登録
5

  • テル35
  • YuriL
  • mitu
  • kiyoka
  • 魞

2023年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

針
謎の時間旅行能力を得た男が、過去へ行ったり未来へ行ったり宇宙人に攫われたりしながら、第二次世界大戦中のドレスデン大空爆という一種の虐殺事件の記憶を語っていく、みたいな小説。メタフィクション的要素も強い、内容説明が非常に難しい長編ですが(^^;)、自分はちょっと参りました。短い断章を連ねた一見やけっぱちみたいな小説なんだけど、どこまで事前に構成して書いたのか全然分からず。何より作品の醸し出すユーモアとヒューマニズムがあまりに強靭すぎてちょっと敵わんと思いました。好みは超分かれそうですが非常に面白かったです!
針
2023/11/27 11:00

ちなみに。前に1回挑戦したときは作中に登場するトラルファマドール星人という異星人パートのディティールのあまりの軽さというかてきとうさに飽きれて読むのをやめたのですが(笑)、改めて読むとこれはまぁ、SF風を装いつつも実際は無常さと人情味が綯い交ぜになった非常に人を喰ったユーモア小説で(たぶん)、あのときの自分はけっこう頭が固かったなーと思ったりしました。ご参考までに。

が「ナイス!」と言っています。

2023年11月にナイスが最も多かったつぶやき

針

#私の最愛海外文学10選 デュマ『三銃士』/スティーブンソン『宝島』/ラルフ・イーザウ『ネシャン・サーガ』/カフカ『変身』/ポー「黄金虫」/S・キング『スタンド・バイ・ミー』/ジュースキント『香水 ある人殺しの物語』/ローザック『フリッカー、あるいは映画の魔』/ケヴィン・ウィルソン『リリアンと燃える双子の終わらない夏』/アンネ・フランク『アンネの日記』 Twitter(X)のハッシュタグですがこちらでも流してる方がいていいなと思ったので自分も。

が「ナイス!」と言っています。

2023年11月の感想・レビュー一覧
13

針
謎の時間旅行能力を得た男が、過去へ行ったり未来へ行ったり宇宙人に攫われたりしながら、第二次世界大戦中のドレスデン大空爆という一種の虐殺事件の記憶を語っていく、みたいな小説。メタフィクション的要素も強い、内容説明が非常に難しい長編ですが(^^;)、自分はちょっと参りました。短い断章を連ねた一見やけっぱちみたいな小説なんだけど、どこまで事前に構成して書いたのか全然分からず。何より作品の醸し出すユーモアとヒューマニズムがあまりに強靭すぎてちょっと敵わんと思いました。好みは超分かれそうですが非常に面白かったです!
針
2023/11/27 11:00

ちなみに。前に1回挑戦したときは作中に登場するトラルファマドール星人という異星人パートのディティールのあまりの軽さというかてきとうさに飽きれて読むのをやめたのですが(笑)、改めて読むとこれはまぁ、SF風を装いつつも実際は無常さと人情味が綯い交ぜになった非常に人を喰ったユーモア小説で(たぶん)、あのときの自分はけっこう頭が固かったなーと思ったりしました。ご参考までに。

が「ナイス!」と言っています。
針
漫画。初めて読む方でしたがとても良かったです。2作とも、2人の若い女性の人生が何か共通のものを通して交錯するさまを描くという点で一致してるかな。「夏・ユートピアノ」は調律師を目指す女性とかつてピアニストを目指していた女性の交流譚で、調律を題材にしたストーリーが非常に新鮮!「あさがくる」の方は宝塚受験を題材にしたお話でこちらも好き。心の動きを丁寧に掘り下げつつ、要所でバッと思い切った表現が飛び出てくる感じが面白かった。強いていうと絵の構図がちょっと分かりづらいところはあったけど、次の作品も読みたいなー。
が「ナイス!」と言っています。
針
中国の若手作家の初短編集。まるで漢詩の世界のように、色彩豊かで揺蕩うような地の文がすごく印象的かつ魅力的でした。雲を切る仕事をしている男を描いた「裁雲記」、甕で醸造する不思議な酒の物語「杜氏」など、アジア風の幻想譚が多めで、自分は夢の中で魔剣を錬える「尺波」という話が一番好きでした。最後の「音楽家」だけは独裁体制下の禁制音楽を巡る中編でかなりテイストが違うのですが、非常に厚みのある作品。浮世を逃れてどこぞの仙郷ででも暮らしたいなーという気持ちが全編に横溢していて、深ーく共感しながら読みました。オススメ!
たま
2023/12/03 14:50

針さん、こんにちは。ご感想に惹かれて読みました。とても良かったです。お薦めありがとうございました!

が「ナイス!」と言っています。
針
文庫版で読了。詳細明瞭な文体で語られるごく一般的な日常が一瞬でむちゃくちゃになるナンセンス短編集。どういう気持ちでこれらの小説を書いてるのか正直よく分かりませんが、とにかく書くのが楽しそう。以前読んだインタビューでは“文章そのものの模索”をしていると言っていてなるほどーと思った記憶が。エロ、グロ、ナンセンスな笑いがかなり強いので要注意!ですが、自分はこの作者の心意気がわりと好きかもしれません……。なかでも「道」のあまりのひどさとバカバカしさには爆笑してしまいました。「観光」も凄かったです。
が「ナイス!」と言っています。
針
澁澤龍彦のエロティシズム関連のエッセイを集めた本。この本のメイン論客はフロイト、ユング、バタイユですね。個人的に精神分析的男女観というものに対し、なるほどーと思うところはありつつも根本的に納得できないところが多いので全体的にふーんという感じで読みました。芸術論とか表現論としては、面白いなーとか確かにそうかもーと思ったりはするのですが。しかし語り口は相変わらずのシンプルさで読みやすいし、いろんなヒントのもらえる本ではありました。
が「ナイス!」と言っています。
針
プロの裏麻雀師『蛇』と、ラスベガスの一流マジシャン『バード』との決死の麻雀対決を描いた作品。もっと早く読めばよかった。無理がないこともないけど、全自動卓時代におけるイカサマ主体の麻雀をものすごく突き詰めて描いた名作だと思いました。『蛇』と『バード』のキャラクターの掘り下げも巧みで、イカサマの是非など遙かに飛び越えたプロとしての矜持を熱烈に発している両者の姿に痺れました。イカサマを操る卓上の“魔術師”を描いてるという点で、阿佐田哲也的麻雀ものの直系の後継作という気もする。(1巻に同じ)
が「ナイス!」と言っています。
針
なるほどー……。プロの裏麻雀師『蛇』と、ラスベガスの一流マジシャン『バード』との決死の麻雀対決を描いた作品。もっと早く読めばよかった。無理がないこともないけど、全自動卓時代におけるイカサマ主体の麻雀をものすごく突き詰めて描いた名作だと思いました。『蛇』と『バード』のキャラクターの掘り下げも巧みで、イカサマの是非など遙かに飛び越えたプロとしての矜持を熱烈に発している両者の姿に痺れました。イカサマを操る卓上の“魔術師”を描いてるという点で、阿佐田哲也的麻雀ものの直系の後継作という気もする。
が「ナイス!」と言っています。
針
萩尾望都による幻想、神話、SF、ファンタジーとバラエティに富んだ短編集。「半神」は評判通りの名作でした。他の収録作もオチの効いたアイデア短編が多くてよかったです。しかし萩尾望都、改めて読むと山場の絵の叙情性に圧倒される……。
が「ナイス!」と言っています。
針
後半は宇宙旅行SF的ないろんな星巡りを経て、念願の地球へ。ロミの願いが一応果たされます。前半の密度と比べるとかなりガチャガチャしてるかなーと思いましたが、題名の「望郷」の部分はやっぱいいなと。あとはマイナス面を濃厚に描きつつも、最終的には自らの種の繁栄を望むあらゆる生き物への讃歌になってるところもよかったです。
が「ナイス!」と言っています。
針
『火の鳥 望郷編』。映画を観に行く前にストーリーを予習しようと思って電書で読みました(角川版は大幅カットされてるそうなので講談社版で)。約20年ぶりの再読でしたがやっぱり手塚治虫はおもしろーいと思いました。荒れ果てた移民惑星で聖書の「創世記」をなぞって展開する前半の密度がすごい。視点人物もクルクル変わるんだけど語りがなめらかで全然違和感なく。しかしやむを得ぬ近親相姦から始まるストーリーで、小学生の時に読んでも話が分からんわけですね……。あとは後半へ。
が「ナイス!」と言っています。
針
インタビュー形式による蓮實重彦の映画批評本。他の文章ではあまりよく分からなかった彼自身の映画に対する考え方の根拠について、非常に詳細に語っていたのでかなり満足感がありました。彼の映画論を無理やり一言にまとめると「あらゆる分析的な枠組みを一度取っぱらって映像そのものをじかに観ろ」ということになるのかなーと思います。自分としては彼とまったく同じように映画を観る気にはならないし、納得できない部分もあったのですが、最終的にはやっぱり面白いし刺激的な批評家だなーと思わされてしまいました。最初の一冊にいいのかも。→
針
2023/11/05 07:11

ただそれと同時に、自分はやっぱり映画は上のもろもろも含めた作り物であるっていう側面も大切だと思うので、全面的に彼に倣うというわけにはいかないなーとも思うけど。それに挑発的な言い回しの多用とか、作家や作品に対するちょっとキツすぎる批判的言辞とか、色んな点でこの方には面白さと同時に反発も感じつつ読んでるところはありますね……。

針
2023/11/05 07:12

でも結局のところ他の方の見方や読み方というのはその人のもので、自分のそれは別に立てなきゃいけないものではあるので、刺激的だし参考になるけど“信用”できない批評家というのは読み手からすると実はけっこうちょうどいい距離感なのではないか、と最近は思ったりしています。そのうち映画だけじゃなくて文学を論じた本も読んでみようかなと思ったりしています。

が「ナイス!」と言っています。
針
皓星社のテーマ別国内アンソロジーの「図書館」の巻。誰もがいくらでも本を読める図書館という場所にまつわる親愛的で温かめの話が多くてよかったですが、むしろそれゆえに?そこまで突飛で意表を突かれる作品もなかったかなーという感じ。菊池寛の「出世」がしみじみとした良い話でした。中島敦の「文字禍」は超好きだけどこれは既読でした。中島敦とかボルヘスとか、本なり図書館なりにある意味「拒絶」される物語の方が自分は好みかもしれない……。あとは日本の図書館環境の変遷に絡めて色んな作品を紹介している解説の充実っぷりがすごいです。
が「ナイス!」と言っています。
針
幻想奇想系の短編を集めた作品集。理屈で割り切れないような不思議な構成の話が多くてよかったですが、それと同時にちょっと印象の淡い作品が多いかなーという気もしました。個人的には「一生に二度」という話が、どういう論理で繋がれてるのかは分からないけど各エピソードに厚みがあって好みでした。あとは「開閉式」がアイデア的にも構成的にもとりつく島のない奇想短編でかなり良かったです。あとはこの方は長いものを書くとしたらどういうものになるんだろう、と思ったり。(もうすぐ年末なので読みかけだった本をいろいろ倒しています)
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2022/07/31(799日経過)
記録初日
2017/04/08(2739日経過)
読んだ本
730冊(1日平均0.27冊)
読んだページ
209266ページ(1日平均76ページ)
感想・レビュー
471件(投稿率64.5%)
本棚
7棚
URL/ブログ
https://filmarks.com/users/untitledthread
自己紹介

寝床のまわりにある本をてきとうに読んでおります。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう