2月はけっこう読みかけの本を倒せました! いまはアンナ・カヴァン『氷』と零余子『夏目漱石ファンタジア』を並行して読んでいます。タイプが違いすぎて話が混じり合ったりは全然せず。 2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:13冊 読んだページ数:3422ページ ナイス数:177ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1354352/summary/monthly/2024/2
以下素人考えですが……。冒頭の読みづらさは、人物同士の会話劇の会話文の中に、彼らのキャラクターや関係性、SFの世界設定や政治情勢などが全部詰め込まれてるので、読み手がすべてを手探りしながら読まないといけないところに起因するのかなぁと。特にSFの設定とかはもっと地の文主体で、一気にダダダダーッと説明したり、会話文の合間に細かく補足してったり、一人称視点の独白として提示していくタイプの小説のほうが今は多い気がする。でも書いた通り100ページ過ぎたあたりでググッと読みやすくなりましたが。
書き忘れたけど10000年後の宇宙時代なのにいまだに『聖書』を引用してるのが面白いです。この作品の救世主願望って自分的にはやっぱりキリスト教のイメージが一番近い気がする……。
あと個人的には以前読んだ高見順の『いやな感じ』(アナーキストの暗殺者が主人公の小説)の解像度が後追いで上がったりしました。ただし問題設定上、60〜70年代の新左翼についてはあまり触れられてなかったので次はそれ関連の本を読もうかなーと。(もうちょい続く→)
それと個人的に驚いたこと。むかし自分が右翼と左翼の概念ってどう理解すればいいんだろうと思ってググったときにかなり納得感を覚えたサイトが、この松尾氏のものだったということをあとがきで知りました。のちに浅羽道明の『右翼と左翼』を読んで自分で補足したりもしたのですが、論者&文脈によって様々な意味で使われる右翼左翼という用語の基本的な捉え方は結局ここの「上下/ウチソト」が基本なのかなーという気が今もします。 https://matsuo-tadasu.ptu.jp/yougo_uyosayo.html
基本的に映画そのものの内容にはほぼ触れてない本なのですが、ヒッチコックの『サイコ』にだけはラストまで言及があるので可能なら観てから読むほうがいいかもしれません。ちょこっと取り上げられてる『ツイスター』のほうはあんまりネタバレは関係ないタイプの映画のようで、自分はこれを読んで観てみたくなりました🌪️。
正直ストーリー展開にはウーンと思うところもあったんだけど、ライトノベルとしての方向性はたぶんこれがいいんだと思う。文学史には多少興味があっても基本的にライトノベルの読者じゃない自分みたいな読み手の好みに全部合わせてちゃいけない気がするから……。
寝床のまわりにある本をてきとうに読んでおります。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます
あとは長官っていう第三のキャラクターの扱いの面白さ。