何かを選ぶとき、自分なりの選別基準を設けなければならないから、誰しもが傲慢にならざるをえないはずだ。良いも悪いも判断ぜずに受け入れてしまったら、それこそ何も決められない人と同じだ。 それがどれだけ自分にとって近しい人間であっても、他人を完全に理解することは困難だ。ましてや婚活アプリで数回会っただけの他人について、完全に正しい理解をもとに選別出来るとは到底思えない。 それでもその中からパートナーを選び出さなければならないのなら、それは一生をかけてその相手を理解し続けようという決意を固めることだと言えないか。

前作で言及されていた“ヘブン”の成り立ちを1冊かけて知ったと思うと感慨深い。

圧倒的勝利感に酔いしれるのはさぞ気持ちよかろう。自分が下等生物とみなした相手の気持ちを真剣に考えてみようなどとは思わなかったのだろうな。いや、考えたところでわからないのか。

敵が退くまで話し合いで説得し続けると豪語していたわりには殆ど話そうともしない。それもそのはず。そう言っていた輩は自分が国の代表として矢面に立ち国を守ろうなどという気は毛頭なかった。

未来を望めるような僅かな希望を見つける話。

何かを選ぶとき、自分なりの選別基準を設けなければならないから、誰しもが傲慢にならざるをえないはずだ。良いも悪いも判断ぜずに受け入れてしまったら、それこそ何も決められない人と同じだ。 それがどれだけ自分にとって近しい人間であっても、他人を完全に理解することは困難だ。ましてや婚活アプリで数回会っただけの他人について、完全に正しい理解をもとに選別出来るとは到底思えない。 それでもその中からパートナーを選び出さなければならないのなら、それは一生をかけてその相手を理解し続けようという決意を固めることだと言えないか。

これは一気読みしないと内容直ぐ忘れるやつ。

自分自身で何かを決断することがなかった人は自分を制御することすらままならない。誰かに見つけてもらわなければ、暴走する自分を止めることも出来ない。

希和子のせいで崩された家族。希和子さえいなければもっとましな生活ができたはずだと思っているからこそ、希和子に対して怒りが湧くのだろう。しかし希和子が赤ん坊を盗まなかったとして、それでこの家族が世間一般の円満な家庭の幸せを享受できたかどうかは甚だ疑わしい。

才能を持った幼馴染を前にして妬みもせずにマネージメントに徹する生活。大人ならまだしもまだ学生なのに、幼馴染に並ぶような自分の才能を見つけようとはしなかったのか。自分のことは放っておいて、頼まれてもいないのに幼馴染のことばかり気にしているのは情けなく思わないのか。持っているのは幼馴染だけで、他に何も持たない自分自身を年若いうちから既に容認してしまっているのはどうかと思う。

ただずっと歩くだけの小説なんて絶対つまらないだろうと思っていたけれど予想を裏切られた。