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冬の始まりサウィン10/30→春の始まりインボルク2/1→夏の始まりベルティネ5/1→秋の始まりルーナサ8/1といった季節祭を取り上げケルト思想がヨーロッパの思想や文化にいかに影響してきたかが考察されています。例えばハロウィンの起源であるサウィンを知れば菓子・ランタン・死者などのモチーフに納得がいく。また死、再生、生命という生命循環の思想、ケルズの書の装飾芸術など、自然との共生から生まれた土着思想は日本の神道等とも通じるところが大きいと感た。ヨーロッパをまた1段違ったレベルで楽しめそうです。★★★☆☆

ケルト再生の思想――ハロウィンからの生命循環: ハロウィンからの生命循環 (ちくま新書)鶴岡真弓

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あらすじ・内容

ナイス ★1

コメント(0)2022/02/04

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ノーベル生理学・医学賞を受賞した生物学者による非常に分かりやすい解説書。①細胞②遺伝子③自然淘汰による進化④化学としての生命⑤情報としての生命の5つのステップで生命の有り様を紐解いていきます。生命体の中身はどの様に働いているのか(細胞、化学反応)、なぜ猫の子は猫に、ヒトの子はヒトなるのか(遺伝子、情報)、多様性と淘汰されるしくみ(進化)など、生命の仕組みや機能が俯瞰的に解説されています。一つ一つは知られている情報でも、統合して俯瞰するとまた別な絵が見えてくるもんですね★★★☆☆

WHAT IS LIFE?(ホワット・イズ・ライフ?)生命とは何かポール・ナース

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あらすじ・内容

ナイス ★11

コメント(0)2021/12/19

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一子相伝の人心操縦術を操る一族の話。"草花の秘術"と呼ばれる人心操縦術と言うのが絶妙で薬草のアルカロイドを摂取してトランス状態になる事で発揮出来る。これには高度に自我を律するストイックさが必要で古代のシャーマンを思わせる義侠心と禍々しさが同居する。その歴代の候補者の修行の様が凄まじい。10歳に満たない子どもが、いつなんどきも平静を保つために体と心を苛まれ、大量のアルカロイドを摂取して気絶する。傍から見ると修行と言うよりラリパッパ虐待。実にエグい書きっぷりが阿部和重らしくて素敵。すげぇ面白かった。★★★★☆

ピストルズ下 (講談社文庫あ 86-9)阿部和重

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あらすじ・内容

ナイス ★1

コメント(0)2021/12/18

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やっぱり武漢起源だよね〜、作者の緻密な調査によるあらゆる状況証拠が物語っている。そして日本という国のシステムの脆弱性よ。憲法に危機管理条項がない、厚生労働省縦割りでは対応能力がない、そもそもパンデミックは医療ではなく安全保障の管轄、政治家がリーダーシップを取りにくい、などなど。ウイルスは10年に1度ヤバめのヤツが発生すると言われている。今回は乗り切れそうだけど、次回までにはこれらの制度疲労を改めておかないと厳しいよね。★★★☆☆

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3部作の最終巻。およそ3世紀に渡る三体世界との攻防の歴史が閉じられます。本巻の特徴は、伏線と回収、多重の暗喩、歴史のダイナミズム、ではないでしょうか。生きた脳を敵の異星人に送りつけるという伏線もクレイジーですが、それが技術発展を含む攻防の歴史の中で果たす役割など、見事なSF大河小説です。また本巻ではさまざまな暗喩が扱われますが、現代中国の状況を鑑みると、このシリーズ自体が壮大な暗喩なんじゃないかとさえ思えます。とにかく良くできてる。面白いからからもう一回読もうっと★★★★☆

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400年後に到着する三体艦隊をリミットに三体世界との情報戦が展開される。地球人類は基礎物理学の発展を封じられた状態でテクノロジーが発達した三体世界と対峙しなければならない。400年後の最終戦争に向け人類唯一の強みである深謀遠慮を頼り4人の"面壁者"が選ばれた。う〜ん流石三国志の国、発想がクレイジーだわ！ドンデンが返し返され、作家の豪腕ぶりがキモチイイ。さり気なくフェルミのパラドックスに答えつつ、シリーズ最高峰の面白さです。★★★★★

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ネタバレ噂のアジア初ヒューゴー賞作品です。現代中国を舞台に異星人とのファーストコンタクトを扱った王道SFですが、まぁスケールがデカい。そして中国らしい技術描写が凄い。11次元構造を2次元に展開(超弦理論)して回路を焼付ける陽子AIや、三千万人によるノイマン型人力計算機など、ディテールが面白いんです。ストーリーも王道ながら中国らしい。文革に翻弄され人類への諦念を共有する一派が、異星文明を取り入れようというストーリーは、中国の歴史ダイナミズムがあってこそのリアリティ。続編が楽しみ★★★★☆

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ゾロアスター教が成立したのは紀元前12～9世紀頃と言われています。古代アーリア人の土着宗教をベースに、ザラスシュトラが独自の解釈を加えて整理することで成立しました。善悪二元論、呪術儀礼、階級、世界の終末と救世主思想等、その教義は人を律する機能を持ちます。世界宗教として必要な要素を発明したわけです。ゾ教はその後のアーリア人の民俗移動と共に広がり、後に発生するキリスト教や仏教等に大きな影響を与えました。アーリア性を核に古代宗教の実態からツァラトゥストラの虚像までを俯瞰した名著です。★★★★☆