翻訳本はだいたい読みづらいけど、これは割とすらすら読めた。 科学的な背景を添えながら、ミステリー的に謎が明かされていくのが気持ちいい。

翻訳本はだいたい読みづらいけど、これは割とすらすら読めた。 科学的な背景を添えながら、ミステリー的に謎が明かされていくのが気持ちいい。

映画や音楽などの芸術に興味を持つようになった最近の自分にとって、とても考えさせられる、共感できる内容が多かった。 映画ではカット割りや音声の入れ方など、小説では言語表現や比喩など、その媒体ならではの表現に注目するとより楽しめること。レトロなものを好きな理由が、その過程を楽しむという生物学的な思考が由来であること。などなど。

安藤忠雄が旅をした経緯から、彼の建築への思想にどのように落とし込まれていったかがわかって良かった。広い感受性を持ちながら彷徨することで、都市から多くを吸収して自分の内部へ引き込む。本書を読んだおかげで、彼の建築に対する興味が一段と増した。

空間の具体性がないように感じ、どこか異国感というか異世界感を感じた。 塔の上に飛行機のがらくたをコレクションすることが、がらくたの重要性を示唆しているように思える。

そこまで女性の描写を細かく表現する必要があるのか、という気持ちになってしまう、、想像しやすいと言えばそうなんだけど 村上春樹の中で好きな比喩もいまいちだったし、そこまで好みではなかった、、