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2025年9月の読書メーターまとめ

たこ
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2025年9月に読んだ本
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2025年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

たこ
ネタバレ子供のリクエストで映画視聴済み。映画では表現しきれなかった血縁や宿命の複雑な絡まりが、小説では余すところなく描かれている。芸を継ぐ者の誇りと呪縛、そこに絡み合う友情と裏切りが、まるで歌舞伎の舞台そのもののように濃密な人間模様を織りなす。読後には、ただ一人の役者の物語ではなく、「芸」という巨大な宿命に抗い、あるいは呑み込まれてゆく人間群像の叙事詩を目の当たりにしたかのような余韻が残る。そして徳次の存在がある時は緩衝材となり、またある時には発火装置となり、かなりの重要性を持っている事も非常に興味深い。
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2025年9月にナイスが最も多かったつぶやき

たこ

最近週末になると、子供のことやら地域のボランティアやらで、全く本を読む時間が捻出できず。夏が過ぎればもう少し落ち着くのかな?__2025年8月の読書メーター 読んだ本の数:21冊 読んだページ数:6834ページ ナイス数:986ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1458961/summary/monthly/2025/8

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2025年9月の感想・レビュー一覧
27

たこ
ネタバレ子供のリクエストで映画視聴済み。映画では表現しきれなかった血縁や宿命の複雑な絡まりが、小説では余すところなく描かれている。芸を継ぐ者の誇りと呪縛、そこに絡み合う友情と裏切りが、まるで歌舞伎の舞台そのもののように濃密な人間模様を織りなす。読後には、ただ一人の役者の物語ではなく、「芸」という巨大な宿命に抗い、あるいは呑み込まれてゆく人間群像の叙事詩を目の当たりにしたかのような余韻が残る。そして徳次の存在がある時は緩衝材となり、またある時には発火装置となり、かなりの重要性を持っている事も非常に興味深い。
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たこ
ネタバレKU。本巻も、幼なじみとの深い絆が物語の中心に据えられ、読者を物語の世界に引き込む力がある。恋愛の駆け引きやすれ違いは巧みに描かれ、笑いと切なさのバランスも絶妙。幼なじみキャラクターの一途で不器用な思いが丁寧に描写され、純粋な恋心の尊さが胸に響く。日常の些細な会話やイベントに込められた心の動きも緻密で、読後には静かな感動と温かさが残る。笑いあり、感情の揺れあり、そしてときに切なさもある、安定感と奥行きのあるラブコメとして、シリーズの魅力を改めて強く感じさせる一冊。
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たこ
ネタバレ若き主人公たちが己の信念を賭して戦う姿を鮮烈に描き出す。学園という枠を越え、国家や社会の歪みをも射抜く壮大な構図は、単なるエンターテインメントの枠に収まらず、現実への鋭い視座を突き付ける。シリーズを通して培われてきたキャラクターの成長は、極限状況においてなお人間としての尊厳を守ろうとする意志の強さとして結実し、ページを繰る手を止めさせない。過去作とのクロスオーバーが織り成す重層的な世界観は、長年の読者への贈り物でありながら、現代社会が抱える混沌とした課題を映し出す鏡でもある。
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たこ
ネタバレKU。第1巻のエピローグへと繋がっていくことを知りつつ読み進めるにも関わらず、戦場の緊張感、仲間の生死、そして新たな舞台での戦いの苛烈さにページをめくる手は止まらなかった。むしろ「知っている結末」に至るまでの過程がこれほどまでに重厚で、そして切迫したものであったかと痛感。シンたちが「なぜ戦うのか」と問い続ける姿は重くも力強く、絶望の中で見いだされる希望が胸に響く。あらかじめ「結末」を知っているからこそ、そこに至る道のりの険しさや尊さがより一層鮮明となり、読み終えた後には静かな感動と、物語の重みを心に刻む。
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たこ
ネタバレKU。本来の目的である本づくりの試行錯誤からはやや逸脱し、社会制度や権力構造との駆け引きへと軸が移った印象を受けるが、この逸脱は単なる脱線ではなく、マインという少女の行動がいかに多層的な意味を持ち、周囲の人間関係や社会を巻き込みながら拡張していくかを浮き彫りにする仕掛けとなっているのかな?神殿における孤児院の改革、側仕えとの信頼関係の構築、そして権威を象徴する神官長との対話。そのすべてが、「本をつくる」という個人的な欲求を超えて、社会制度そのものを揺さぶる力へとつながっている点に本作の醍醐味があると思う。
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たこ
ネタバレKU。豪快な戦いや陰謀よりも日常に根差した“食”を軸に物語が紡がれる点に深い味わいを感じさせる一冊。主人公ムコーダが現代日本の調味料と知識を駆使して異世界の食材を料理していく過程は単なるグルメ描写にとどまらず、異なる世界と文化をつなぐ普遍的な創意と喜びを鮮やかに映し出す。従魔たちとの温かな交流は、種族や立場を越えた信頼と共生の象徴として胸に迫り、旅路に漂う緩やかな時間は深い安堵と滋味をもたらしてくれる。派手な事件がなくとも、香ばしい羽根つき餃子の香りや幻の竜肉を調理する音が世界の奥行きを確かに感じさせる。
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たこ
ネタバレパイセン本。人間そのものの業と希望を描き切った稀有な一冊。駒を打つ音や盤上を巡る沈黙が、勝敗を超えた精神の葛藤として響いてくる。主人公・凡天が「好き」という純粋な衝動を力へと転じ、幾多の強者と渡り合う姿は、競技の枠を超え、人が生きる理由そのものを問いかけてくる。家族との結びつきや師弟の情が温かく紡がれ、勝負の緊張感に人間の柔らかな温もりが対照的に映えるのも印象的。ルールの細部を語り尽くさぬまま読者に想像の余地を残した筆致は、天盆というゲームを一つの宇宙として際立たせ、物語に深い余韻を与えている。
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たこ
ネタバレ本編を彩る強者たちの息遣いを、圧倒的な熱量で描き出した一冊。寡黙で謎めいた存在として語られてきたアイズの内面が戦いの剣閃とともに鮮やかに開示されていく過程は新たな感動を呼び起こす。最強の集団が挑む深層の冒険は単なる力の誇示ではなく、仲間への信頼と己の矜持を懸けた人間ドラマとして重みを帯び、ひとつひとつの戦闘が運命を切り拓く儀式のように響く。アイズの静かな決意と、仲間たちの確かな絆が織りなす物語は、本編では語られなかったもう一つの英雄譚として、ダンジョンという無慈悲な舞台に人間の強さと儚さを刻みつける。
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たこ
ネタバレBW。咲太と麻衣が直面する“夢”という不確かな現象は、単なる思春期症候群の謎にとどまらず、未来への選択や可能性という普遍的な問いを読者に投げかける。夢が示すのは希望か、それとも避け得ぬ現実か――その曖昧さに胸を締めつけられながらも、人が抱く想いの強さこそが世界を形づくるのだと静かに語りかけてくる。シリーズを通じて培われたキャラクターたちの絆が、この巻ではより深く、より切実に響き合い、彼らが大切に守ろうとするものの尊さを強く感じさせた。
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たこ
ネタバレ著者初読。KU。青春という一度きりの時間をやり直す物語でありながら、単なる「やり直し」や「ご都合主義」を超えた奥行きを感じさせる一冊。友情や恋愛の芽生えといった「人との関わり」が物語を温かく彩る。特に幼馴染やクラスメイトとのやり取りには、過去と現在が交錯する独特の緊張感があり、ただの学園ラブコメには収まらない深みを感じた。青春の光と影、その両方を描こうとする誠実さが、この作品の大きな魅力だと思います。
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たこ
ネタバレ著者初読。16世紀神聖ローマ帝国という迷信と宗教的権威が人々を縛る時代が舞台。物語の随所に散りばめられた小さな違和感は読者を不穏に揺さぶりながらも、終盤に至って見事な必然へと収束し、論理の美を堪能させてくれる。また、安堵を誘う一件落着の瞬間からさらに一歩踏み込み真実の奥底に隠された衝撃を突きつけるどんでん返しは、単なる勝利や救済を拒むこの物語の本質を鋭く示す。重厚な歴史の闇を背景に、人間の知と信仰、そして正義の揺らぎを描き切った本作は、知的興奮と深い感慨を同時に味わわせる稀有な読書体験であった。
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たこ
ネタバレKU。単なるファンタジー戦記の続編にとどまらず、国を築くとは何か、指導者の責務とは何かを問う重厚な一冊。本巻では戦争へと至る「前夜」が精緻に描かれる。軍の編成や演習、兵站の整備といった実務的な側面が淡々としながらも臨場感をもって綴られ、読者はオルクセン王国がいかにして「力」と「知恵」を兼ね備えた国家へと変貌していくかを息を呑みながら追体験できる。オルクセン王国史は、ただのファンタジー作品にとどまらず、「歴史を物語る」ことそのものの意義を問いかける、稀有なシリーズだと思う。
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たこ
ネタバレパイセン本。地方の片隅に潜む人間の矜持と業を静謐かつ緊張感に満ちた筆致で炙り出した一作。過疎化の進む町を舞台に交番勤務の警官が小さな出来事をきっかけに町の奥深い闇へと足を踏み入れていく物語は、単なる警察小説の枠を超え人と土地が抱える宿命を克明に描き出す。地方社会に息づく利権や沈黙、過去の罪が積み重なり生まれる濁流のような空気は読む者の心を静かに圧し、正義と責任の意味を問い直す。結末に至るまでに織り込まれた人間関係の歪みと町そのものが持つ生々しい存在感が、物語を単なる謎解き以上の重層的な体験へと昇華させる。
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たこ
ネタバレ平凡なOLがキシリアへと転生する物語は一見するとパロディやコメディに寄った娯楽に見えるが、その実、運命を知る者だけが背負う孤独と選択の重みを鮮烈に描き出している。上巻で撒かれた歴史改変の種が一気に芽吹き、主人公が自らの知識と信念を武器に、宇宙世紀という巨大な因果へ挑む姿が印象的。ガンダムという壮大な物語に対する深い愛情と、歴史を動かす意思を持つ者の覚悟が随所に滲み、笑いの裏に確かな苦味と気高さを感じさせる。原作ファンはもちろん、転生ものの枠を超えた人間ドラマとしても心に響く豊饒かつ重厚な読後感を残す。
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たこ
ネタバレ著者初読。上場企業に勤める重度のガンダムオタク東屋理絵(24)がテレビ版ガンダムの世界に転生し、歪みが生じている歴史を正しく修正していく物語。原案として富野由悠季氏も参加しているようで期待値は上がる一方。14歳のキシリアとなった理絵が転生したのは、テレビ版が始まるはるか以前で、ダイクンがまだ首相をやってる世界。誰が歴史を改竄しようとしているのかを突き止めるため東奔西走。ただのワガママ娘だったキシリアの人格が急に変わった事に周囲は混乱。かなりマニアックな内容ながら楽しく一気読み。続けて下巻へ。
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たこ
ネタバレ極限の深層で仲間たちが命を賭して戦い抜く姿は、冒険譚の王道を超え、人間の精神力そのものを試す壮絶なドラマとなっている。ベルが危機の中で示す冷静さと成長、ヴェルフが鍛冶師として己の限界を打ち破る瞬間、そしてリューが過去と向き合いながら未来へと歩みを進める決意は、いずれも深い余韻を残す。絶望が支配するダンジョンで輝く希望の火は、仲間を信じる心と不屈の意志にほかならない。圧倒的なページ数に込められた濃密な物語は、単なる戦闘の連続ではなく、登場人物たちが己を超え、絆を確かめ合う“生き様”の記録として胸に迫る。
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たこ
ネタバレKU。相変わらず穏やかな日常と圧倒的な力のコントラストが鮮やかに描かれた一冊。作品全体に流れる空気は、あくまで緩やかで温かく、読者を心地よい安らぎへと誘う。しかし、その合間にふと示される主人公アズサの“最強”としての在り方は、まるで静かな湖面に映る雷光のように鮮烈な印象を残す。その生き方は、力を誇示するのではなく、静かに、そして自然体のままに周囲を包み込むもの。だが必要とあらば、比類なき力を行使し、目の前の問題を一瞬で解決してしまう。その姿は、ただの癒し系物語に収まりきらない重厚さを物語全体に与えている。
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たこ
ネタバレKU。主人公の内面的な成熟は「人は過去に向き合い、克服することで新たな自己を形づくる」という普遍的なテーマを浮かび上がらせ、その姿は誰しもが心のどこかに抱える“やり直したい記憶”に響き合い共感を誘う。さらに、紫条院春華との交流を通じて生まれる喜びや葛藤は、青春のきらめきと苦さの双方を丁寧にすくい上げる。体育祭の緊張感と高揚、お泊り会での距離感の変化――それらは一見すると日常の些細な出来事に過ぎないが、青春の只中にある登場人物にとっては人生を大きく揺さぶる体験であり、その重みを作品は誠実に描き出す。
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たこ
ネタバレ著者初読。KU。読み始めてすぐ「この著者は相性がいいぞ!?」と実感。具体的にどこが?と問われれば答えられないが、とにかく物語がスッと入ってくる感覚。おかげで序盤からイベント盛りだくさんの本書を存分に楽しむことができた。王太子オスカーと魔女ティナーシャの最早「お約束」とも言える軽妙なやり取りも、ツッコミが若干「ちびまるこ」が入っている様な印象で、あの独特のイントネーションで脳内再生された。またまた追いかけたいシリーズに出会うことができて大変満足。
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たこ
ネタバレ八咫烏シリーズの本編を支える豊潤な土壌を照らし出す外伝。本書に収められた物語は、単なる“余話”にとどまらず、既に馴染み深い人物たちの心の奥に潜む情念や葛藤を細やかに描き出し新たな気づきを与えてくれる。澄尾の忍耐と孤独、真赭の薄と仲間たちの関係の変化、そして松韻の凛とした選択は、読者の心に長く残響する。これらのエピソードは、本編で描かれる壮大な物語の裏側に息づく小さな声をすくい上げ、シリーズ全体をより多面的に輝かせている。
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たこ
ネタバレKU。爽やかな青春小説を想像していた。理系の部活動を舞台にした友情や恋愛のきらめきが中心になるのだろうと。しかし、読み進めるうちに明らかになったのは、それだけではない――日常のなかに潜む小さな謎を、理系的思考と論理の力で解き明かしていく知的で滋味深い物語だった。青春小説としての瑞々しさと、日常系ミステリーの知的快楽。その両方を併せ持つ本作は読み手に爽やかな余韻と深い思索を同時に与える稀有な作品である。青春とは感情の奔流だけではなく思考と対話を重ねる過程にこそ宿るのだという真理をこの物語から強く教えられた。
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たこ
ネタバレ著者初読。KU。ただの学園ラブコメに収まらない、深い余韻を残す物語。雨に濡れた校舎を舞台に、感情を隠さず吐露する潤奈と飄々としながらも確かな芯を持つ詩暮の対話は、どこか詩的な響きを帯び読者を強く惹きつける。湿度の高さという表現は彼女の重さではなく、むしろ豊潤な感情の厚みを示しており、そのしっとりとした存在感が物語全体を包み込んでいる。潤奈という湿度を帯びたヒロインの存在を通じて、人間関係の濃密さ、そして生きることの重みを描き出した佳作である。ページを閉じた後もなお、胸の奥にしっとりと残る感触。
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たこ
ネタバレ伊良部シリーズが再び世に現れたという点で、まず大きな驚きと喜びをもたらす一冊。奇矯で奔放、しかしどこか人間味に満ちた伊良部医師と彼を取り巻く人々の姿は、ただの滑稽譚にとどまらず、現代社会の閉塞や人間の弱さを鮮やかに照射している。いずれの物語も笑いを誘いながら同時に深い共感を呼び起こす。奇抜さの裏に隠されたのは、失敗も間違いも抱えながらそれでも生きていく人間の尊さであり、著者はそれを軽妙な筆致で描き切っている。久方ぶりの再会を果たしたこの短編集は、笑いと共感、そして生きる勇気を読者に授ける重厚な快作。
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たこ
ネタバレ著者初読。KU。アニメの魅力に惹かれて手に取った原作第1巻は、想像以上に深みのある読後感を与えてくれた。主人公メイプルの「防御力への全振り」という一見奇抜な選択は、無邪気さの延長にして常識を覆す力を宿し、偶然を必然へと変えていく。軽快な物語運びの中に、自らの楽しみを追求することの自由と創意が刻まれており、娯楽作品でありながら寓話的な重みをも感じさせる。アニメの鮮やかな描写に加え、原作の細やかな心理描写が加わることで、物語はより厚みを増し、次巻への期待を強く抱かせた。
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たこ
ネタバレKU。マインの「本を読みたい」という夢が、いよいよ現実味を帯びていく巻。紙作りに挑み、商人ベンノとの繋がりを得ることで、物語は家庭から社会へと広がりを見せる。 同時に、ルッツとの信頼関係や家族との温かな絆が深く描かれ、彼女の歩みに確かな支えを与えている点も印象的。病弱な身体という制約が常に影を落とすからこそ、その努力はより切実であり、読者の胸を強く打つ。夢、絆、そして儚さが交錯するこの第三巻は、物語全体の本格的な始動を告げる重要な一冊といえる。
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たこ
ネタバレ著者初読。パイセン本。本書はゲーム原案という土台を持ちながらも、単なるノベライズにはとどまらない。むしろ「終わらない空間」という設定を通じて、人間が向き合うべき普遍的なテーマを照射する文学的試みだと感じられた。どの出口も正解ではないかもしれない。それでも歩みを止めず進む姿に、人が生きることの本質が静かに刻まれている。軽やかな娯楽性をまといつつも、その奥には重厚な問いかけが潜む。
が「ナイス!」と言っています。
たこ
ネタバレ著者初読。パイセン本。暴力と神話とが渾然一体となって迫り来る、まさに現代文学の極北に立つ一作。麻薬カルテルの冷徹な暴力と、アステカ文明における血と儀式の記憶が交錯することで、作品は単なる犯罪小説の枠を超え、人間存在そのものの暗部をえぐり出す。壮大なスケールで描かれる残酷な現実は読む者を圧倒するが、その奥には「人間は何に魅せられ、何に支配されて生きるのか」という根源的な問いが潜んでいる。700頁の長大な物語を貫く力は、圧倒的な筆致と精緻な構成力に支えられており、読後には言葉を失うほどの余韻が残る。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2023/12/26(723日経過)
記録初日
2022/12/07(1107日経過)
読んだ本
1216冊(1日平均1.10冊)
読んだページ
436097ページ(1日平均393ページ)
感想・レビュー
516件(投稿率42.4%)
本棚
6棚
自己紹介

ジャンルは問わず、気になるものを気ままに読んでいます。
ただしホラーやグロ系はちょっと苦手です。

通勤中の電車内で読むことが多いので、文庫サイズが基本スタイル。
読書メーターを使い始めてから、新しい作家さんとの出会いがぐっと増えて、本を読む楽しさがさらに深まりました。

ポジティブなレビューや、読書を心から楽しんでいらっしゃる方には、こっそりフォローさせていただくことがあります。
レビューは自分用の記録も兼ねているため、ネタバレが多めかもしれません。ご了承ください。
2025年より感想はChatGPTにお手伝いをしてもらっています。

お気に入り登録・解除などはご自由にどうぞ。
どうぞよろしくお願いします。

*2025年7月30日

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