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2025年11月の読書メーターまとめ

たこ
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2025年11月に読んだ本
29

2025年11月のお気に入り登録
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  • takashi
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2025年11月のお気に入られ登録
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2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

たこ
ネタバレ“対優莉戦”という言葉が示すように派手な衝突や決戦を予感させるが、物語はその期待を巧みに裏切り、真に問われるのは「敵を倒すこと」ではなく「己をどう貫くか」という精神の攻防であることを示し、その構図が緊張感と重層性をもたらす。群像劇としての完成度も高く、其々の候補生たちが異なる正義と恐怖を抱えながら国家という巨大な枠組みの中で自らの居場所を探す姿は、若者たちの“理想と現実のはざま”を鋭く描き出す。松岡氏特有の構成力と取材の深さが単なるスパイアクションにとどまらない「人間のドラマ」へと昇華させている点は見事。
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2025年11月にナイスが最も多かったつぶやき

たこ

2025年10月の読書メーター 読んだ本の数:27冊 読んだページ数:8585ページ ナイス数:1104ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1458961/summary/monthly/2025/10

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2025年11月の感想・レビュー一覧
29

たこ
ネタバレついに信長が上洛。静子自身も今までは最前線で活動していたが、規模が大きくなってきたこともあり自分がやるよりも人にやらせるという経営側へ立場をシフトしていく。また、信長に内緒で五摂家のひとつである近衛家第十六代当主である近衛前久を陣営に取り込むという胸熱な展開も。洗濯洗剤として登場するムクロジ。つい先日近所のおばあちゃんから「昔はこれで頭洗ってたんだ」って話を聞いていたから、500年変わらずにあり続けたんだと思うと、なんだか感慨深い。いざ雄飛の時を迎え信長の覇業を推し進める段に入ったこの物語、続きが楽しみ。
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たこ
ネタバレ著者初読。ある街に住む四兄弟が日常の中で起こる謎を解いていくコージーミステリー。ですが、作中で発生する事件は決してほのぼのしているわけではなく、亡くなる人もいるし、犯人がそれなりに悪意を持っているところが少し怖い。主には閃きの次男・福太(高校生)と知識の三男・学太(中学生)が中心となり身の回りに発生する謎を解いていく。宝石屋のおばさんの存在感がすごい。ここまで見てきたことをSister編ではどのように見せてくれるのか大変楽しみ。YouTuberが解説。
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たこ
ネタバレ著者初読。KU。こういうタイプのラブコメは初めて読んだ気がする。ヒロインの千秋蘭は才色兼備で男にとっては都合が良すぎるストーカー。主人公の水月遥斗は在宅中に蘭が「ただいま〜」と言いながら部屋へ入ってきてもひたすら無視。中盤まではそのせめぎ合いが続くが、あることをきっかけに蘭を認識するようになる。そこからの蘭はグイグイくるわけだが、変にエロへシフトすることもなく、そのへんは安心して読めた。バンドメンバーのサブキャラたちもなかなかの粒ぞろいでもっと深堀してほしいと思う反面、ここでスパッと終わるのもいいと思う。
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たこ
ネタバレ喧騒の後に訪れる静かな余韻――著者の筆致は戦いの熱狂を描くときとはまた違う深みを見せ、キャラクター各々の心の皺を丁寧に撫でていく。彼らの“背景”が紐解かれていくたび物語の地層が掘り進められ、この世界がいかに多層的でいかに豊かな重層の上に成立しているのかを思い知らされる。脇役と呼ぶにはあまりに濃厚で人生の温度を持った人々が、自らの足跡を振り返りながら前へ進もうとする姿が胸に迫る。戦火をくぐり抜けた者だけが持つ静かな決意。その中にある微かな脆さと、誰かを支えようとする温かさ。それらが混ざり合い感動をもたらす。
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たこ
ネタバレ『JKの哲学』の著者であるジョアキム・カンブラーについて知るために出版社を訪れた紗奈。そこから始まる脱出ゲーム。そしてまさかの(帯に書いてあるからいいよね?)優莉匡太の登場。紗奈が日登美から「ネキ」と呼ばれる様になるまでの物語。結果として今回の紗奈はあまり怪我がなく安心したが、そのかわりまたもや大切な人を失い、さらにはどちらの陣営につくかの分岐点だった。匡太のキャラはこんな感じだったのか?何が本当で何が嘘なのか?紗奈って『高校事変』の最初から・・・?まだまだ目が離せないという事の様ですね。
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たこ
ネタバレ司波達也という存在はいわゆる“最強”として単純に描かれるのではなく、隠された力と抑圧された感情、そして自己犠牲にも似た静かな決意が織り重なり、読むほどにその内面の深さが滲み出てくる。彼が軽んじられながらも動じず、ただ淡々と状況を分析し、必要な場でのみ力を示す姿は、一種の静謐な強さを象徴しているよう。技術としての魔法の精緻な描写は、この作品ならではの知的な魅力。計算式、構造、分解と再成といった概念が、単なるファンタジーを超えた“現代の異能科学”として成立し、世界観に圧倒的な説得力を与えている。
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たこ
ネタバレ今回は表紙からもわかる通りバイト回でした。なんか偉そうな事を言いますが、すごく良いアクセントになったのではないかなと思います。特に店長代理(のちに店長)の三島さんの存在がマンネリ化しそうな雰囲気を見事に打ち砕いた様に感じました。物語序盤で心一郎とこの三島さんのやりとりあった事で、上手い具合に緩急が効いた様に思う。春華はちゃんと働けるのかドキドキでしたが杞憂でしたね。あとがきでは次回が最終巻との事(実際には後2巻)でそろそろ終わりが見え始めているが、それも良い。それにしてもハリー○ッターの頃だったんだなぁ。
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たこ
ネタバレ著者初読。KU。言わずとしれたこのシリーズ、漸く手に取りました。アニメは少し見たことがありますが、「お兄様愛」がすごかった印象しかありませんでした。それにシリーズとしての息の長さから今更手を出しづらい状態でしたが、やっぱり読んでよかった。面白かった。読んだあとに気が付きましたが、これ、上巻だったんですね。これは下巻もすぐに読まないとですね。司波達也、深雪兄妹の周りでは、西城レオンハルト、千葉エリカ、七草真由美、渡辺摩利など魅力的な人物が物語を彩る。世界観の説明が多かったので、下巻ではスピード感に期待!
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たこ
ネタバレパイセン本。新井素子さん選書によるショートショートのアンソロジー。すべて女流作家でまとめられ、ジャンルもバラエティに富んだ内容。三浦しをんさんの「冬の一等星」だけ既読でした。どれもこれもなかなか良くて、矢崎存美さん「初恋」は「これがかの有名なブタブタか!」とか、お久しぶりの宮部みゆきさん、独特の世界観の村田沙耶香さん、上田早夕里さん、相変わらず子供の心情描写が秀逸な辻村深月さん、そのほかのはじめましての作家さんとの出会いなど、アンソロジーのいいところをまるっと堪能。すぐに読み終わるしかなりオトクな一冊。
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たこ
ネタバレKU。一年を締めくくる学園祭「初花祭」にむけて作品制作を進めようとする夜風たちだが棗にアイデアが降りてこない。一方双子の姉風音から不穏なアプローチを受けた二人に生じる変化。今回は棗の発言が多く、彼女自身の成長を感じた。語られる内容はまだまだ一方的で彼女の内面をそのまま吐き出すため、他者にとっては理解しづらい物だがそれを理解しようとすることでお互いの絆が深まっていく。今回はそんな仲間たちとの絆が深まっていく過程にフォーカスをあてた内容でとても面白かった。綺麗な形で物語が締まったけど続編は期待したい。
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たこ
ネタバレ著者初読。パイセン本。「永遠のミステリー初心者」を自負する私にとって「このミス」シリーズってちょうどいい感じなんですが、今回も大変楽しませてもらった。物語の中心にあるのは、図書館という「知の倉庫」であり「居場所」であり、「過去の断片が積層していく場所」。そこに炎が走ったとき、燃えるのは建物や紙束だけではなく、登場人物たちが抱え込んできた記憶や罪、そして忘れようとしてきた思いまでもが照らし出される。その対比が実に重厚で、ページをめくるごとに胸の奥がじわりと熱を帯びていくよう。
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たこ
ネタバレ著者初読。KU。異世界転生を題材としながらその表層的な娯楽性に留まらず、“胸の穴”という心の深い喪失を真正面から扱った物語。主人公コノエの渇望は単なる力の源として描かれるのではなく、彼の生き方そのものを形づくる根源的な痛みであり、その孤独と誠実に向き合わされる。しかし、この重さは決して読後の気分を曇らせるためのものではない。むしろ彼のひたむきさは、絶望の中に差し込む細い光のように、ページをめくるほどに温度を帯びていく。ヒロインであるテルネリカの存在も物語全体に柔らかな光を投げかけ温かさを与えている。
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たこ
ネタバレ穏やかな日々の中にも確かな“積み重ね”が息づく一冊。高原の家に集う仲間たちは、もはや偶然がもたらした同居人ではなく、長い時間を共に歩んできた家族としての気配を濃密にまとい始めている。アズサを中心に広がる世界は、騒がしくも温かい。また、仲間たちの奔放な振る舞いがもたらす小さな騒動は、笑いを誘う軽快さの中に、それぞれの成長や絆の強まりをそっと忍ばせる。ベルゼブブやフラットルテの存在感は一層厚みを増し、彼女たちの会話や行動のひとつひとつは、この物語が築き上げてきた“家族の形”をさらに豊かに彩っている。
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たこ
ネタバレ著者初読。パイセン本。ページをめくるたびに“生き物としての人間”が静かに姿を現してくる、深い余韻を残す短編集だった。どの物語も独立した世界を持ちながら共通して流れているのは、変わりゆく環境とそこに必死に生を繋ごうとする人々の確かな息づかい。全体を通して感じるのは、厳しい世界を描きながらも、人と世界が持つ“可能性”を信じる視線。それは強烈な設定や残酷さを中和するものではなく、むしろその奥底に沈む確かな人間性を、よりくっきりと浮かび上がらせる力となっている。著者の各シリーズも追いかけたいと思わされる一冊。
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たこ
ネタバレKU。第二次性徴期から若い間だけ空想上の存在の特徴に覚醒した若者たちを「ミューデント」と呼ぶ世界。サキュバス先輩の斎院朔夜ほか「文芸部()」の面々たち。今回のターゲットはロリっ子ヴァンパイアの生徒会長である赤月カミラ。ラブコメでありながら、今回も深い話が何度もたたみ掛けられ、コメディの読後感ではない感動が押し寄せる。そして特筆すべきは主人公の小森翼とクラスメイトであり、同じ「文芸部()」に所属する獅子原真音の存在。この物語のコメディパートを担う彼女の存在がとてもいい。続編にも期待。
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たこ
ネタバレ著者初読。KU。前世でやり込んだゲームの中に転生する物語。私の好きなものを全部詰め込んだ様な感じで一気読み。戦闘シーンが多少あっさり目だったかな?とは思うが、きっとそれがメインではないんだろうなぁと自分で納得。物語の中で仕込まれた数々の謎について今後どの様に開示されていくのか。続編に期待大。
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たこ
ネタバレ前巻にて無事に付き合う事となった二人。イチャイチャ度が増し、さらにその先へ行こうしているのかな?これは完全に自分のせいですが、なんか私が求めていた物と違う方へ行ってしまった感じ。考えてみれば、今まで付き合う前の二人を追いかける物語は読んできたが、付き合ってからの物語は読んだ記憶がなく、今回の読書で、自分が求めているのは「前」の話だったのだなぁと認識する事ができた。途中から読むのが辛くなって、ほとんど飛ばし読みでした。前巻までがすごく良かったので、時間を空けてから、改めて続きを読んでみようと思った次第。
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たこ
ネタバレ著者初読。パイセン本。結果としてはこういう物語特有の「アメリカへの忖度」が・・・ということだが、終始緊迫した場面が続き、手に汗握る展開の連続だった。舞台はソマリア国境、遭難したヘリの捜索活動中に駆け込んできたビヨマール・カダン氏族の氏族長の娘アスキラ・エミル。本来なら戦闘行為を行うことのない自衛隊が戦闘に巻き込まれていく。途中の津久田にはうーんとは思ったが、でも、あれが日本人としては普通なのかもと思う。また、この地域の文化や風土にも興味が湧いたこともあり、実りのある大変有意義な読書時間を過ごせた。
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たこ
ネタバレ著者初読。KU。異能と犯罪捜査という二つの要素を組み合わせながらも、単なる“能力バトル”に終わらない。主人公・燐香と、刑事・神楽坂が出会うことで生まれる化学反応が、この物語の大きな魅力だと感じた。物語のテンポは軽快で、事件の謎が解かれるたびに、見えてくるのは“能力”ではなく“心”の方。結局のところ、非科学的な犯罪を解決するために必要なのは、論理でも奇跡でもなく人を信じる力なのだと、静かに教えてくれる。まだすべてが語られたわけではないけれど、それが逆に、彼女たちの「これから」を想像させてくれる。続編も期待。
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たこ
ネタバレ長きにわたり積み重ねられてきた「人と鬼の物語」がひとつの時代を超える節目として、美しくも切なく結実した一巻。大正という激動の時代を背景に、変わりゆく社会の中でなお「変わらぬもの」を求め続ける人々の姿が、静かな筆致で描かれている。かつて何も守れなかった甚夜が、今度は誰かを守るために立ち上がる。その成長の軌跡は、過去から未来へと受け継がれる意志の炎のように、読み手の胸の奥を温かく照らす。『夏雲の唄』は、変わりゆく世界の中で“変わらぬ魂”を探し続ける者たちの詩(うた)である。
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たこ
ネタバレKU。これまでの「死を見つめながらも笑う魔女」の旅が、ここでは“生きる”という意志の物語へと昇華している。メグ・ラズベリーという存在が、悲しみや孤独を引き受けながらも、そのすべてを笑顔に変えようとする姿に、静かに心を揺さぶられる。世界を巡る旅の中で彼女が出会う“嬉し涙”の数々は、単なるファンタジーの欠片ではなく、人が他者と向き合うときに生まれる希望そのもの。痛みを避けず、苦しみの意味を探りながら、それでも前へと進む姿勢が、この巻を通して圧倒的な生命力として描かれている。
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たこ
ネタバレ著者初読。KU。工業高卒で就職活動するも全敗、致命的に社会生活に向いていない18歳の兎吹千早。「新界」と呼ばれる異世界へと通じるゲートを開くことに成功し、そこで開拓や資源調査を目的とする省庁「新界資源庁」のDMに飛びつき、その異界にある人型建設機械「アクタノイド」の操縦者となる。前情報無しで読み始めたため「思ってたのと違う」感が拭えなかったが、物語自体は大変面白く興味深い。200ページと控えめなボリュームながら、何度かの山場となる戦闘も発生する。だけど第三者目線での語りのため、淡々とした印象。続編も期待。
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たこ
ネタバレ唐突に始まるクローズド・サークル。『本格の研究』一行はGWに万桜花家所有の孤島の別荘に宿泊。鬼を祀るお祭りの最中に殺人事件が発生。お約束の本格的迷推理が展開されて謎を解き、からのバトル。一段落かと思いきや、イリスの過去に少し触れつつ、その異能力を奪うために『真理の九人』が現れ異能力バトル。最後は「現実」なのか「虚無」なのか初見では判別が難しい展開で盛り上がる。万桜花先輩曰く「全員がメインヒロイン」とのことで、今後はそれぞれのヒロインに焦点をあてた物語が展開されるのかな?ちなみに今回はイリスメイン回。
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たこ
ネタバレパイセン本。静謐な世界の中に人の心の輪郭をそっと浮かび上がらせるような、深い余韻を湛えた一冊だった。「心の声が聞こえる」という設定は、一見すると幻想的で軽やかな装置のようにも見えるが、物語が進むにつれ、それはむしろ人が対人関係の中で抱え込む痛み、脆さ、そして希望をあぶり出す“拷問にも似た真実の光”として胸に迫る。読み終えたあと、胸の奥にぽつりと残る重さが不思議と心地よい。痛みを知るからこそ、人は優しくなれる──そんな普遍的な真理を、澄んだ文体で改めて思い出させてくれる。
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たこ
ネタバレ著者初読。パイセン本。静謐な文体の奥に愛と喪失の本質を描き切った一篇。時間が巻き戻るように変化していく妻を前に夫は“形を失っていく愛”を見つめ続ける。その姿は人間がどれほど脆く、そしてどれほど強く「誰かを想い続けられるのか」という問いそのもの。若返るという現象は命の逆行のようでいて、むしろ愛の純化の過程として描かれる。思い出が剥がれ落ち、言葉が遠のいても、なお残る“心の記憶”。それを抱きしめながら生きる夫の姿には、悲哀と同時に祈りにも似た崇高さが宿る。
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たこ
ネタバレ著者が「ライト回」と語ったにもかかわらず、むしろ心を圧する重厚な章として深く刻まれる。確かに、物語の幕開けには一瞬の安堵があるが、それは次に訪れる深淵をより鮮明に浮かび上がらせるための静かな序曲にすぎなかった。物語が進むにつれ、地下迷宮に潜むレギオンとの死闘、戦略の狭間で揺れる人間の矜持、そして“生き延びる”ことの意味が再び問われる。著者の筆致は冷徹でありながらどこまでも繊細で、戦場の硝煙の奥に「人が人であり続けようとする痛みと誇り」を描き出す。その重量感は、まさに“プレッシャー”という副題の通り。
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たこ
ネタバレ“対優莉戦”という言葉が示すように派手な衝突や決戦を予感させるが、物語はその期待を巧みに裏切り、真に問われるのは「敵を倒すこと」ではなく「己をどう貫くか」という精神の攻防であることを示し、その構図が緊張感と重層性をもたらす。群像劇としての完成度も高く、其々の候補生たちが異なる正義と恐怖を抱えながら国家という巨大な枠組みの中で自らの居場所を探す姿は、若者たちの“理想と現実のはざま”を鋭く描き出す。松岡氏特有の構成力と取材の深さが単なるスパイアクションにとどまらない「人間のドラマ」へと昇華させている点は見事。
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たこ
ネタバレメグがこれまで紡いできた日々の行い、信じ続けた心の在り方が、物語の核心でひときわ強く光を放つ。それは奇跡ではなく、因果の果てに咲いた必然の花のようなもの。メグが選んできた一つひとつの言葉、行動、そして迷いさえも、すべてが誰かを救い、世界のかたちを変えていく。決して劇的ではないが、深く、重く、心を静かに揺さぶる。本作は「努力は報われる」という単純な救いではなく、むしろ「努力が誰かの未来へと繋がる」という静かな真理を示す。そこに込められた温度はあたたかく、重厚で、そしてどこまでも優しい。
が「ナイス!」と言っています。
たこ
ネタバレアイズ・ヴァレンシュタインの強さは、剣の冴えにではなく心の奥底に潜む焦燥と渇望にこそ宿っている。その内面を掘り下げる本巻は彼女の「沈黙の情熱」を見事に描き出している。本編では端正で冷静な印象を与えていたアイズが、ここでは迷い、傷つき、それでもなお前を向く。その姿は強者であることの孤独や力を求める者の宿命を象徴しているようだ。神々や仲間たちと交わすささやかな会話のひとつひとつが、彼女の人間性を織り上げていく。特に、彼女が戦場で見せる無言の決意には「戦う理由」という重い命題が宿っており、読後に深い余韻を残す。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2023/12/26(721日経過)
記録初日
2022/12/07(1105日経過)
読んだ本
1212冊(1日平均1.10冊)
読んだページ
434977ページ(1日平均393ページ)
感想・レビュー
512件(投稿率42.2%)
本棚
6棚
自己紹介

ジャンルは問わず、気になるものを気ままに読んでいます。
ただしホラーやグロ系はちょっと苦手です。

通勤中の電車内で読むことが多いので、文庫サイズが基本スタイル。
読書メーターを使い始めてから、新しい作家さんとの出会いがぐっと増えて、本を読む楽しさがさらに深まりました。

ポジティブなレビューや、読書を心から楽しんでいらっしゃる方には、こっそりフォローさせていただくことがあります。
レビューは自分用の記録も兼ねているため、ネタバレが多めかもしれません。ご了承ください。
2025年より感想はChatGPTにお手伝いをしてもらっています。

お気に入り登録・解除などはご自由にどうぞ。
どうぞよろしくお願いします。

*2025年7月30日

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