群馬県警本部捜査一課の葛警部が扱った事件の短編集。葛警部はあんまりキャラがたってなくって淡々と捜査して淡々と解決するので推理のプロセスがメインでおもしろかった。

理不尽なこと、大丈夫じゃないこと、うまく言葉にして伝えられないこと、諦めたほうが楽って思っちゃうこと、、、たくさんある。本当にたくさん。それはおかしいと声高に言うことは難しいけど、ちょっとづつ周りから良い世界になるように動ける人間でありたいな。

タイトルの焼き飯、、、チャーハンじゃなくてそれぞれの家で作られた焼き飯。子供の頃を思い出させてくれた。そして一番食べたくなったコロッケ！確かに手間暇と比べて外で買うと安いお惣菜の扱い。久々に作ってみようかな。

今回もおもしろかった。ありそうで無さそうで、でもやっぱり昔の日本ならあったのかもと思わせる百物語ばかり。青瓜のお話が好き。そしてみんな切ない。富次郎さんの百物語を続けていく苦悩はこちらも苦しくなるほどだけど続けてほしいな。

夫婦のどちらかが先に亡くなって、息子と一緒に残された方のその後の暮らしが描かれる。いなくなった悲しみと、でも近くにまだいるような感じが切ないのだけれど、逆に一緒にいた頃の幸せさが際立ってくる。突然いなくなっちゃうのも、お別れの時間をちゃんと過ごせるけど悲しい未来が待っているのと、、、どっちも悲しいなあ。ちゃんと後悔しないように生きなきゃなあ。

複数のエピソードが絡み合ってどんどん繋がっていくおもしろさ。交換日記懐かしいなーー。あの頃やってたのはもうとっくに捨てたと思うけど、交換日記や手紙ってそれを書いてるときは100%相手のこと考えてる時間だからこそ濃密な時間が流れてる。こんな時代にだからこそ良いかも。

匂いはね、残るよね、、記憶に。 特別な才能を持つ人の孤独さや、トラウマを抱えた人の臆病さで不安定な空気が漂う作品。

群馬県警本部捜査一課の葛警部が扱った事件の短編集。葛警部はあんまりキャラがたってなくって淡々と捜査して淡々と解決するので推理のプロセスがメインでおもしろかった。

古い大時計に誘われて不思議な体験をする喫茶店。悩んでる人の背中をそっと押したり、自分で答えを出せるように導いたり、、、不思議体験じゃなくてもそんな体験ができる空間があると良いなあ。ステキな人たちと、ステキな空間のお話。