電子化不可能という文字が気になって読んだ作品。確かに電子化不可能でした。主人公の父親は大御所作家。そんな父親が亡くなり、異母兄がやってきて頼みこまれたことは、父の遺稿を探すこと。本のレイアウトの話や京極夏彦さんの名前が出てきたあたりで、なんとなくやりたいことと今後の展開は想像がついてしまったのですが、それでも仕掛けには驚かされました。ミステリーだと思っていたのですが、燈真の自分探しの旅のようにも感じました。ミステリーを読み慣れている人には予想がつきやすいかもしれませんが、読書初心者にはちょうどいいかも。

メフィスト賞の受賞作とのこと。文章の言葉遣いが独特で、結局慣れることができないまま読了。難しい漢字がたくさん出てきたり、日本語に外国語でルビが振られていたり。性的描写もてんこもり。シリーズものらしいのですが、最終巻までこんな感じなのでしょうか？なかなかのページ数ということも相まって、途中でちょっと読むのがしんどくなりました。ジャンルとしてはミステリーで、多重解決ものなのですが探偵役が複数人いるのは新鮮でした。パロディネタもふんだんに盛り込まれていて、ハマる人にはハマるのかも。

第171回直木賞受賞作。最近はBL作家だったかたの大躍進がすごいなと感じています。コロナ禍やウクライナの戦争をきっかけに犯罪に手を染めてしまう６つのお話。自分も少し立場が違えば、もしかしたらこういうことをしていたかもしれないと考えると、犯罪は思ったよりも身近なところに起こりうるものなのだと考えさせられます。実際、パンデミックの時期にはたくさんの人がさまざまな情報に踊らされ、いろんな事件が起きていたことを思い返すと、ああいう事態のときにこそ人間性というものが問われるのかもと思ったり。

電子化不可能という文字が気になって読んだ作品。確かに電子化不可能でした。主人公の父親は大御所作家。そんな父親が亡くなり、異母兄がやってきて頼みこまれたことは、父の遺稿を探すこと。本のレイアウトの話や京極夏彦さんの名前が出てきたあたりで、なんとなくやりたいことと今後の展開は想像がついてしまったのですが、それでも仕掛けには驚かされました。ミステリーだと思っていたのですが、燈真の自分探しの旅のようにも感じました。ミステリーを読み慣れている人には予想がつきやすいかもしれませんが、読書初心者にはちょうどいいかも。

本屋さんに行ったときに、すごくちっちゃい本がたくさん山積みされてる！とびっくりして手に取った作品。短編なのでさくさく読めますが、しっかり怖くてぞわぞわしました。友人の自殺について５人が語っていく形式で話が進んでいくのですが、ところどころ赤文字になっていたり、章の冒頭が数字になっていたりと不穏な感じで進むなか、最後のアンケートでとどめを刺された感じでした。よく考えますね…。背表紙が～という評判を見たのでやってみて驚きました。他にも仕掛けが隠されていそう。550円ということでちょっと物価高を実感。