ネタバレこれはもう別物…に近い。大胆過ぎるくらいに端折ってる。 例の帽子の絵も無いし、パイロットも出てこない、ラストも大幅に変更。ビックリ。本家では嫌というほど味わわされた大人否定はサラリと終わる。この物語のドロッとした陰鬱な部分をごっそり取り払って、優しい言葉使いで、爽やかな話に仕上がっている。キツネとのやり取りに焦点を当てているように感じた。小さい子どもに読ませるためにかもしれないけど、ここまで変えちゃうのはどうなんだろう。 ただ全体像が把握しやすいことと、絵の雰囲気と文章が合ってるとこは、悪くないかな。

ネタバレ待ち望まれて誕生した王子様に、祝福の贈り物が山のように届く。中でも1番のお気に入りが、妖精からもらったスプーン。このスプーンとともに過ごし、健やかに育つ王子。もりもり食べてもりもり遊ぶ、子どもらしいヤンチャさもあるけど品もあるし、お勉強も頑張る、好奇心もある。めちゃくちゃ可愛いんだが～🥰 歴史の本にあったひいひいひいおじいさんが竜を倒したお話に憧れ、自分も愛馬と一緒に竜の元へ冒険！ 力で竜をねじ伏せるんじゃないところが、現代の幼年ファンタジーという感じで、安心して読めた。 全体的に優しくて温か。可愛い！

ネタバレ【再読（読了2006年4月）】 国中大喜びで誕生し、愛情もって育てられているのに、この王子はなぜにこんなにイタズラで乱暴なのか😅 そしてそのターゲットがいよいよまずかった！魔女だった！魔女の怒りをかい、魔法で姿を変えられてしまう。 どこにいても笑われ、1人ぼっちになった時の表情が、それまでとはうって変わってシュンとしているのが可愛い。 細かい線画に、赤と青で彩色された絵は美しく楽しい。丸っこいキャラも愛らしくて好き。

ネタバレゆうぐれを“おひさまがちかづいてきた”と表現するのが、詩的でもあり科学的でもありとても良い。 家に帰る時間を太陽が教えてくれる。そういえば自分も子どもの頃そうだったなと思い出す。今の子達のようにスマホなんて持っていないどころか、時計だって持っていなかった時代。 夕陽が自然を包む、人々の顔を照らす。家についてホッとするような、もっと遊びたかったような、不思議な時間だったな。

ネタバレ真っ赤に燃える夕焼け、怪しい紫の空、訪れる暗闇。 夕方の美しい色と、動物達と一緒に奏でる音が混ざり合って、神聖な儀式のようにも思える。美しさと恐れは、隣り合わせだなと感じさせる。 力強く賑やかな情景と、静けさの中で耳を澄ました時の対比の中で、命を感じる。 文章はとても少なくて短く、詩のようなリズムを刻んでいる。 小さい子でも読めるけど、忙しく過ごしている大人に読んで欲しいかな。

ネタバレ【再読（読了2014年頃】 のんびりやのぼくと、あわてんぼうのわたし。二人の歩みは違えども、目指す場所は同じ。 2人のお願いははっぴぃさんに叶えてもらえるのか。 見方が変われば見える姿も変わる。自分が思う短所は、誰かからみれば長所に。そうやって相手を思い合えることの幸せ。 作中で全く言及されないのだけれど、街は壊れているように見えるし、戦車が沢山書かれている。2人の在り方に希望がある。見方を変えれば、戦争は必ず終わらせられる。

ネタバレ友達とケンカした日は、普段なら楽しいこともみんなつまらなく思えたりするもんだ。気乗りしないまま犬の散歩。そこで出会ったのは、南京豆売りのおばあさん。食べたらいいことがあるらしい南京豆は、不思議な町への鍵。そこは意味は分からないけど😅、一生懸命走ってたら、出口の向こうにいたのは…！ホントだ、いいことあったね。 細かく描き込まれた線画が、不思議な町の雰囲気にピッタリ。元の町とリンクしているのを探すのも楽しい。思わず吹き出しちゃう。不思議の町に住みたい🤣 “なんきんまめ”って、ものすごく久々に聞いた気がする

ネタバレ高い塔が並び、塔と塔を道路が繋ぎ、空を飛ぶ乗り物が行きかい、公共交通機関は自由に利用でき、完全にシステム化され事故もない。ボタン1つで料理ができる。気候も管理され、緑にあふれ、空気も浄化されている。 学校の授業「無重力遊泳」「宇宙語」が面白そう！算数・理科はそのままあるのには納得（内容は変ってるかもだけど）。世の中の何を作るにも数学が必要だものね。 …という日常からのラストに衝撃！地球…急な現実味…

ネタバレ悪い事が起きればみんな怪獣のせいだと思い込む。解決してくれているのが怪獣だとは思いもしない。どうにもできなような大きな出来事があると、何かのせいにしないと前に進めない脆さ。共通の敵を責めることで自分は間違っていないと納得させ、連帯感の中で不安を取り除こうとする危うさ。人間はそういうものを抱えていると考えている。怪獣の存在は敵であると同時に“無”でもある。怪獣の新は誰も見ようとしていないのだから。 傷つき倒れた怪獣の前に現れる小さな唯一無二の命。2人だけで暮らすのか、ここからまた新しい島になるのか…

ネタバレ食べるものもない戦後の混乱の中でも、子ども達が本を求め、そこから大切なことを学びとっていく様に、希望がある。 プーさん、ピッピなど有名な本の名前も出てくる。その中でも「はなのすきなうし」は、主人公たちが父親（命令に背いて戦わなかったので殺された）と重ね、どんな時でも愛ある決断を貫くことに誇りをもっていることが分かる。 再び戦争が起きないようにするためには、子どもの内から他者への興味と知を深めることが大事。それには本が大きな役割を果たしているのだ。

ネタバレルールを守ることはもちろん大事だけど、ルールは何のためにあるのかということを、今一度考えるきっかけに。 ずっと静かに過ごしてきたけど、ルールを守るか破るかの選択を迫られる一大事。ライオンがとった行動は、迷いなく後者だった。 ライオンがいることに反対だった人も含め、みんなが優しく賢いライオンを図書館にとってなくてはならない存在だと感じて、喜び迎え入れている大はしゃぎのラストに笑顔にさせられた。皆さん、図書館なのでお静かに😆

ネタバレ図書館で動物の本を読んでいる内に空想が広がっていく。こんなに没入できるって羨ましい。子どもの頃ってそうだったのかもしれないなぁ。 図書館に動物だけが入れる日。次々とやってくる動物達。みんなが快適に過ごせるように働きかける。静かに呼んでいられるかな？ 思わず声が出ちゃって、周りの子達もビックリ＆笑ってる。微笑ましい光景。

ネタバレ驚きと喜びと自信を与え、その後の人生にまで影響するような、唯一無二の本との出会い。 町へ越した後通うことになる図書館の貴重な本に、農村に住んでいた時におじいちゃんから教わった色々な鳥のことが、美しく描かれていた。 彼女が自分の好きなことを再認識していく流れで、図書館職員さんや学校の先生が良いタイミングで手を差し伸べてくれていることに感心する。 また根底には自然を愛するおじいちゃんとの暮らしがあるのも、感慨深い。 海外の図書館って、この絵本のように、入口に大きな柱があって重厚で…というイメージ！

ネタバレ細かく描き込まれたルカインの幻想的な絵がとにかく美しい。お姫様達の靴はなぜ一晩で履きつぶれてしまうのか、そもそもどこで何をしているのか（タイトルばれではある😅）、魅惑的な世界へ引き込ませてくれる。王子達と過ごす様はどこか官能的でもある。 靴の謎を解いた兵士は、お世辞にも美しいとは言い難く、こういった話でよくある賢さもそれほど感じられず（6文しか無いのに1文を見知らぬおばあさんにあげる優しさはあれど）、結ばれることになる長女はそれで良かったのか😅 最後のページの王子達のまちぼうけの図にクスリとした。

ネタバレお城のみんなから過度で偏った愛情の中で育てられたせいで、高慢で傲慢なお姫様。本人は幸せだと思っているけれど、その顔が美しくないことに国中から不安や不満が集まっている。顔のパーツがどう美しくないと詳細があるけれど、単純に見目の話ではなく内面を表す比喩でもあると、物語が進むにつれて分かってくる。 王様のおふれでやってきたごく普通の女性と女性の娘達と過ごす中で、お姫様は自分に何が足りなかったかを見つけていく。 享受は当たり前ではなく、感謝と敬愛をもって接することが大事だよね。

ネタバレ中の絵がとってもカッコイイし、配色もオシャレ。美しい自然の描写の中へと没頭していると、突然力技で歩き出すよ🤣🤣🤣そうだ、そういうタイトルだったと思い出す。 ホラーでも、ナンセンスでもなく、これは子どもの成長の話なんだな。 当たり前だと思っていたことに疑いを持つこと、やってみる実行力と勇気、自分が何をしたいのか見極める旅。

ネタバレ大きな木が欲しい、大きな木があったら…ツリーハウス！これはもう十中八九、子ども時代に憧れるヤツ！いや、大人になっても想像するだけで楽しい過ぎる！ 木のうろにも梯子をかけたり、途中リスの家や鳥の住処もあって、ずっと登ってたどり着く自分だけの家。 ホットケーキ焼いてるのも、この作品とママ・レンジがちょうど同時代なのもあって、今となってはノスタルジックだけど、さりげなく当時の流行も描かれている（作品の中では玩具ではなくプロパンガスを使ってる）。子どもはますますこの絵本にはまるだろうなぁ。

ネタバレそうそう、そうだよね、分かる！うんうん…って毎ページ思った！ 本のどんなところが好きか、めいっぱい伝わってくる。 見た目や手触り、物語が冒険の旅に連れて行ってくれること、その世界の中には好きなことや好きな人が沢山いること、ドキドキもある。 本を使って別の遊びもしちゃう。想像と自由がいっぱい。

ネタバレ“想像の翼”とはよく言ったもので、本を読んで得る新しい知識や、空想の世界は、自由へと繋がっていて、まさにどこへでも飛んでいける。 ルーカスは空を飛びたいと思っている。でも空を飛べる本物の羽はどうしても手に入らない。 そんな時、飛ぶ方法は他にもあると、ママがくれた1冊の本。 ルーカスは本を読むことにどんどん夢中になっていく。 自分の思考だけだと少ないアプローチになりがちだけど、違う角度から物事をとらえることも、そのようなアドバイスをさりげなくしてくれる大人の存在も、子ども時代にとても必要なことだと思う。