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2022年2月の読書メーターまとめ

ぱせり
読んだ本
17
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感想・レビュー
17
ナイス
191ナイス

2022年2月に読んだ本
17

2022年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ぱせり
始まりは月面の死体。そうして、わたしが彼らと共に夢中で歩んできたのは、生命の果てしない迷路だと気づく。大道、横路、行き止まり。途切れかけて、また繋がり……。これは、なんという壮大な物語だろう……。生きてここにいる、ということの不思議さ、かけがえのなさとせつなさとをしみじみと味わう。
が「ナイス!」と言っています。

2022年2月の感想・レビュー一覧
17

ぱせり
セネガルの離島とフランス、どちらにも漂着できず漂っていくサリの境遇のなんと不安なこと。といいつつ、この物語は、なんだかからりと明るい。それは、サリが自分の境遇やふるさとのありようを徒に嘆いていないこと(時にはユーモアに変えてしまう)、それから遠く離れた祖母や弟に寄せる温かく柔らかい思いに満ちているからだ。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
森や草原に囲まれた北限の集落。のびやかに遊ぶ子どものしなやかさに驚いてしまうが、実は容赦のない厳しい自然に抗う日々だった。死の不安。家族に感じる近しさと遠さ。大人の不公平さが子どもの領分に浸食してくる苦さ。男の子に許されて女の子に許されないこと。「あたし、おとなしくなりたくない」という言葉が印象的だった。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
「今、庭は自分で生き始めてる、と感じます」ああ、そうか。庭が生き生きとするように手を貸してやることが庭仕事なのだね。結果、人も気持ちよく過ごせる。「私と庭は共存して、ゆっくりと生きていきます」という言葉は、なんて気持ちがいいのだろう。 人も庭も気の合う相棒を得て幸せそうだ。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
伏線を読み逃すまいと思いながら読んでいたはずだけれど、終わってみれば(あれはもうあそこで終わったと思っていた)まさかのあのことがここに蒸し返され繋がっているとは、と驚かされる。これでおしまいかなと思っていると最後の最後まで。誰が犯人で誰が探偵だったのか。最後の一行が、新たなゼロ時間に向かう始まり、かな。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
知っているけれど、決して語らない秘密がある。語らない理由も、伴う感情も、本当にさまざまだ。それでもあえて語らないことで、なんとかバランスを保っていられるものも、さまざまある。なんてあやふやな足場だろう、と思ったり、逆に、だから安心して足をのせていようか、と思ったり。こういう短編を少しずつ読んでいるのは幸せ。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
私も、孫といっしょに駅に電車を見にいく。電車がくる。手をたたいて、手を振って、ばいばーい。ほんとに何がそんなにうれしいんだろうね。「(のぼりもくだりも)いっちゃったよ、帰ろうか」子どもは静かに首をふる。動かない。次の電車が来るのは、だいたい四十分後だって……
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
始まりは月面の死体。そうして、わたしが彼らと共に夢中で歩んできたのは、生命の果てしない迷路だと気づく。大道、横路、行き止まり。途切れかけて、また繋がり……。これは、なんという壮大な物語だろう……。生きてここにいる、ということの不思議さ、かけがえのなさとせつなさとをしみじみと味わう。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
たぶん、生物学だけではなく、私自身や、私のみのまわりのいろいろなものに言えることなのだと思う。二人が語ってくれるのは、モノの見方だ。これはこういうものだから、という常識(?)から解き放たれてみれば、目の前に現れるのは、今まで気がつかなかった思いがけない、モノの姿。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
時代は明治の中頃。舞台は上野の界隈だ。長い眠りから目覚めた町は明るい活気に満ちている。一方で、長く守ってきたものをあっというまに崩され奪われたた人たちのひそやかな悼みや諦めも感じる。村岡イカルは、西から飛んできて博物館に迷い込んだ鳥だ。鳥の活躍、鳥の成長、楽しみに見守っていきたい。
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ぱせり
時にはユーモラス、時にはただ美しいが、何よりダイナミックで野生的な力を感じる。 ここに登場する人びとが森の厳しい自然の戒律を守って生きる猟師たちである事を思えば。春の大洪水季節、狩る側と狩られる側の法が、ときにはあとまわしになるが、こういう地で暮らす生き物たち(人も含めて)のおおらかな知恵なのだろう。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
なにかが大きく動くわけではない。物語の最初と最後と何がどう違うのか、はっきりと説明できるわけでもない。だけど、読み終えたときに胸の内には丸く膨らんでくるものがある。泡みたいに。生まれて消えて、消えて生まれて……束の間を生きる泡たち、そう棄てたものではない、と思えるのだ。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
何人、不慮の死をとげようが、誰も殺人なんて思いもかけない村である。亡くなった人たちは、互いにどこにも接点がなさそうだし、共通の敵がいるようにも見えない。 だけど、やはりなんだかおかしい。このおかしいが、村や館に漂う、神秘的でありながら即物的でもある、奇妙な雰囲気に溶け合っている。陰鬱なテーマパークみたい。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
「ひとりひとりのこころがにぎわってる。黄金色のマグロが、胸の内で、ぴちぴち跳ねている」そのひとりひとりのなかに、もちろん著者いしいしんじさんもいる。ふんだんな長谷川義史さんのスケッチがとてもよい。そうそう、こういうところだと思っていたよ、と言いたくなる、本文にぴったりの三崎だった。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
嘗てバイソンと過ごした美しい日々を思い出す。胸にひたひたと満ちてくる言葉は、懐かしい日々を取り戻させるようだ。だけど、この二人の満ち足りた日々に、少し不穏なイメージをもってしまう。夏の間の「ほかのバイソン」と一緒のバイソンを思うから。戻らない理由も知らずに受け入れるしかないことも。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
読後心に残るのは、フアンのひどい渇きだ。彼は飲みたい水を得られない。彼は水の飲み方を覚える機会さえなかったのだ、と思うとあまりに哀れだった。それを飲んだらますます渇くと知っていても飲まずにいられないものが、水のかわりに目のまえにある。友を騙って。それでも「親友」と呼ばずにいられない、彼の孤独の寒さ暗さ、深さ。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
文字を読めたり、25と38のかけ合わせ方を知るようになる前には、私もかしこかったかな。覚えていない。なんと嘆かわしいことに。できることなら、子どもをやり直したい。というのは余計な話。リンゴの花さく、小川のそばの草の上。たくさんのピクニックのごちそう。大勢の子どもたち。なんと健やかで幸せな一日。とうれしくなる。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
崖の人の最後の言葉、エヴァンズとは何者なのか。崖の人は本当に殺されたのか。ぐるぐると駆け回った末に、良く知っていると思っていたそこに帰ってくるのか、という驚きと、全く思ってもみなかった扉が開く驚きとに、翻弄された。若い二人と一緒に本のなかを駆け回る楽しい読書だった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/03/01(5544日経過)
記録初日
2008/01/05(5965日経過)
読んだ本
2781冊(1日平均0.47冊)
読んだページ
696078ページ(1日平均116ページ)
感想・レビュー
2754件(投稿率99.0%)
本棚
92棚
性別
外部サイト
URL/ブログ
http://d.hatena.ne.jp/kohitujipatapon/
自己紹介

読みたい本・読んだ本の記録として、読書メーターを使っています。いまは、いただいたナイス(ありがとうございます)のチェック・お返し等、一切しておりません。申し訳ありませんが、どうぞご了承ください。



積読本は、ほんとは積読本ではありません。
大好きな本の表紙が見えるところにあると嬉しいな、と思って並べています。



-わたしの宝本- 
「にぐるまひいて」 ホール/クーニー
「リトル・シューベルト」 ゴフスタイン
「ジョー アンド ミー」 プロセック
「こうちゃん」 須賀敦子/酒井駒子
「少女ソフィアの夏」 トーベ・ヤンソン
「たんぽぽのお酒」 レイ・ブラッドベリ
「プラテーロとわたし」 J・R・ヒメネス
「夜と薔薇」 森雅之

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