またまたプロフェッショナルらしくない、こんな人たち宇宙に行かせたらダメだっ！ていう人しか出てこない。ドラマが先にあったのか、宇宙が先にあったのか分からないけど、宇宙はダメだなこの著者。仕舞い方も拍子抜けでしたよ。

今年の初めに「竜とそばかすの姫」と「らんまん」の舞台を訪ねたのだけれど、その時に安徳天皇との所縁を知りました。そこへ来てこの作品の書評を目にして手に取りました。自宅から石鎚山系が臨めるのだけど、そこを平家が落ちていったのかと想像するとなんだか浪漫を感じます。物語自体はまぁこんなものか、といったところ。気になったのは僻地で暮らした高貴な方をしつこく憐れむ描写に辟易。でも歴史の浪漫だねぇ。瀬戸内と四国の屋根を結ぶ線を辿ってみたいと思わせます。

谷川さんは合唱コンクールでかなりの割合を占めてるのでメロディ付きの方が馴染みがあります。去年亡くなった父に物言いが似てるところもあり親しみを感じる。去年は近いし人を続けて亡くしたので、あの世とこの世の違いを感じる日々だった。じゃあ、その世とは？　プレイディさんのこの世に足のついた感覚と、その世に漂うような谷川さんの掛け合いが染みてきて、何度も読み直したい。