このところ何冊か読むようになってきた作家です。シリーズがあることは知っていましたが、やっと着手できました。登場人物（ねこ、いぬ）達、設定、舞台、起きる出来事、どれも魅力的ではありますし、退屈はしないのですが、どうもインパクトに欠けるという気がしました。語り手幽霊が出てくることが極めて悪手であってやってはいけない、とまでは思いませんが、どうも、それほど良い効果をもたらしているとは思いませんし、いくらなんでもしつこく饒舌すぎてじゃまくさいです。やめればよかったのにな、とは思います。

このところ何冊か読むようになってきた作家です。シリーズがあることは知っていましたが、やっと着手できました。登場人物（ねこ、いぬ）達、設定、舞台、起きる出来事、どれも魅力的ではありますし、退屈はしないのですが、どうもインパクトに欠けるという気がしました。語り手幽霊が出てくることが極めて悪手であってやってはいけない、とまでは思いませんが、どうも、それほど良い効果をもたらしているとは思いませんし、いくらなんでもしつこく饒舌すぎてじゃまくさいです。やめればよかったのにな、とは思います。

上下巻で非常にボリュームがある大河歴史小説でした。今から遠い平城京、唐の時代のことをよくこれだけ調べて、ストーリーを組み立ててかいたものだな、と感心させられます。主要な人物たちの多くが実在した人物たちでした。ミステリー色も出していたと思います。驚くのは、何か所かセックスの描写があったことです。それほど煽情的でもなかったですが、赤裸々でした。これをよく、日経新聞に連載できたものだな、と思います。橘諸兄、奈良麻呂、淡海三船など多くの人のことを調べてしまいました。かなり面白い大作なのに、読了者が少なすぎます。