ここ2年ほど本書を本日再読して読メ秋の牢獄祭りに参加するのが恒例になっていたが、本日うちの旦那が前回と同じ病室に再入院となり、個室の縛りといい気分的にホントに秋の牢獄感…去年本書を読んでいた頃のわたしは一年後にこんな展開があるなんて全く予想もしなかっただろう。未来って見えないものだと痛感。ちなみに我が蔵書『秋の牢獄』は今娘が読んでます。
不倫ダメ絶対とか言い出すと小説世界が狭くなるだろうけれど、本書の主人公はズバリ駄目夫。若い妻、文子が赤子を負うて夜の線路を彷徨う(夫の浮気を悩んでのことと推察される)、で戻ると夫は「なにしてるんだ、子供がかぜをひくじゃないか」と叱る(子供思いなのかもしれないが妻は心配の埒外)、子供の看病で妻がかかりきりになった隙に夫は16の少女と逢瀬、妊娠させてしまう…。
Hentai全開な『眠れる美女』(←これだって倫理的には相当アレ)の方が読後感は遥かに良かった。谷崎『台所太平記』でも再読してお口直ししたいほど。愛のうつくしさ、かなしさ、ままならなさは十分小説世界に表れていて、『美しさと哀しみと』は作品として名作なのだろう確かに。でも読了後、文子のことが切なく頭にへばりついてしまい、わたしには辛過ぎた。ちょっと忘れたい。
漫画と図書館本が好きです。
辞書で言葉を調べたり、抜き書きノート作ったり、
読書メーターやアマゾンなどの
レビューを爆読したり。
1冊読了してからも、読んだきりで無くて
その作品と濃密に関わりたいタイプ。
再読もしばしば。
シンプルなセミリタイア生活。
還暦後4年半、何とか生き延びられました。
老親遠距離介護関連は
新局面に入りましたが、やはり先行き不透明。
夫も闘病中です。
そんな薄氷の上を歩んでいく日々の中、
非日常や昔人と出会える読書の時間は貴重。
あまり時間が取れなくなったものの
読める間は読んでいく。こつこつと。
「抜き書き」は、
記憶の外注のためだけでなくて、
好きな作家さんの言葉や文体などを
体感したい欲からです。
ルーズリーフに鉛筆でチマチマ書いて貯めてます。
「読んでよかったなぁ」と思う経験を積み上げて
自分の中に小さな図書室を作っていきたい。
その分室が読書メーターかも。
お気に入りご登録の皆さま、
本当にありがとうございます。
「お気に入り返し」というのは
少なくてすみません。
でも
コメントのお返事は結構マメです。
お気軽にお声をどうぞ。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます