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2024年8月の読書メーターまとめ

アメヲトコ
読んだ本
11
読んだページ
3254ページ
感想・レビュー
11
ナイス
116ナイス

2024年8月に読んだ本
11

2024年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

アメヲトコ
2018年単行本刊、21年文庫化。東大生5人による女子大生への性暴力を扱った話。エリート特有のナチュラルな選民意識がホモソーシャルな環境のなかで増幅され暴走するさまは実にグロテスク。予備知識なく読むと、悪い意味での「東大生」像を強調し過ぎのようにも感じてしまいそうになりますが、実はフィクションなのは登場人物たちの行動や心情であって、事件そのものとその後の二次加害は小説とほぼそのままであるということに戦慄します。
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2024年8月にナイスが最も多かったつぶやき

アメヲトコ

7月は3000頁にすら届かず不調。今月は頑張ります。 2024年7月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:2919ページ ナイス数:125ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/177282/summary/monthly/2024/7

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2024年8月の感想・レビュー一覧
11

アメヲトコ
1969年刊。57年・59年の2著作を収録。前者は日本の子供の生活をまとめたものですが、現在とは隔世の感があります。後者は小学生向けにまとめられたものですが、非常に面白い。とりわけ捕鯨の世界の人的交流の広がりには目を啓かれました。著作集前書きにおける著者の階級闘争史観への懐疑にも著者らしさがよくあらわれています。
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アメヲトコ
2024年6月刊。地域差・時代差の大きい中国の信仰世界を文献などを手がかりに可能な限り復元し解説した一冊。神仏習合の日本よろしく、道教の世界にも儒教や仏教要素が濃厚に入ってくるほか、ヒンドゥー教の神々はおろか、キリストやムハンマドなどまで取り入れられているのは驚き。日本には道教の影響は薄いものの、妙見さんには玄天上帝のイメージが取り入れられているのだとか。
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アメヲトコ
1968年刊。「ふるさとの生活」は50年、「日本の村」は48年の発表で、中学生に向けてですます調で書かれたものです。日本の村の仕組みが高い解像度で説明されていて、著者の観察眼はさすが。
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アメヲトコ
1992年刊。今やジブリ音楽の作曲家として超有名な著者ですが、本書執筆時はまだ41歳。最高傑作『My Lost City』を発表したばかりのときで脂がのりきっていて、文章の隅々にまで自信が漲っています。宮崎駿や澤井信一郎、大林宣彦、北野武らの映画監督との仕事の裏話は面白く、一方でそうした大監督に対しても一切妥協しないこだわりも率直に綴られます。時には気に入らない相手や作品をかなりボロクソにこき下ろす下りもあったりして、これくらい尖ってないといい作品はできないのだなと思わされます。
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アメヲトコ
2022年刊。著者のうち2人の会社名にもとづくタイトルからはやや中身が想像しづらいですが、官民共創がテーマの一冊です。面白いのは「逆プロポ」というアイデアで、これまでのプロポが自治体が企業に発注する形式であったのに対し、逆に企業側が社会的課題についてのテーマを提示し、自治体側がそれと関連する政策を応募するという発想の転換には可能性を感じます。小規模自治体のフットワークの軽さが活きてくるのもよい。色々と苦しい時代ですが、お金を払ってでも社会的課題を知りたいと考える企業が出てきているというのは救いです。
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アメヲトコ
1979年単行本刊、98年文庫化。ベースは55~56年の『若い女性』誌への連載で、そのため今読むと男女観などに古さを感じる部分があったり、現状を甘受せよという主張に読めかねないところもあったりしますが、それでも理想よりも現実を冷徹に見据えた立論は本来の意味での保守主義者らしいところで、一見身も蓋もないような指摘のなかの誠実さに救われるところもあるでしょう。男女が互いを理解するから結婚するのではなく、結婚とは互いの理解しえない部分を発見しあっていくことだとの指摘(「結婚について」)などは至言。
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アメヲトコ
2018年単行本刊、21年文庫化。東大生5人による女子大生への性暴力を扱った話。エリート特有のナチュラルな選民意識がホモソーシャルな環境のなかで増幅され暴走するさまは実にグロテスク。予備知識なく読むと、悪い意味での「東大生」像を強調し過ぎのようにも感じてしまいそうになりますが、実はフィクションなのは登場人物たちの行動や心情であって、事件そのものとその後の二次加害は小説とほぼそのままであるということに戦慄します。
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アメヲトコ
2023年12月刊。4巻からは各論編で、この巻は前半が村落、後半が都市を対象とした地域を扱います。もっとも両者は単純に分かれるわけではなく、城下町の武士が周辺農村の耕地を所有する例(志村論文)や、公式には村落でありつつ内部に非公式な町(ちょう)を抱える在方町(酒井論文)など、社会の交錯が興味深いです。萬代論文で描かれる古村と新田村との労働力の奪い合いなどは、人手不足の現在を見るかのよう。
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アメヲトコ
2024年6月刊。大学時代に「中国語」を少し囓ったことがありますが、あるとき何かの本で見た広東語がそれとは全くといいほど別物であることに衝撃を受けた記憶があります。本書は言語学の立場から広東語の仕組みや文化的背景を解説した一冊です。広東語が北京語と用字レベルで異なるのは口語だけで、書き言葉は共通(ただし漢字は広東語読みする)というのは初めて知りましたが、そこが広東語の面白さと思いました。香港の「中国化」が進んでいく流れのなかで、こうした「中国語」の多様性が保たれることを願うばかりです。
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アメヲトコ
2024年7月刊。『群像』誌の連載(21~24年)の地図に関するエッセイをまとめたもの。とは言え巷間に流布する地図本とは一線を劃し、人間と地図との関わりを哲学的に思索する内容になっています。著者の鋭敏な感覚から独り言のように綴られる指摘には多くの気づきがあり、個人的には「動くもの、複数の時間」「待つ、見送る」「洞窟の形」「はじめと終わりがある」「奥行きについて」あたりの章がとくに印象的でした。
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アメヲトコ
1967年刊。「家郷の訓」は岩波文庫版で以前にも読んだことがありますが、やはり名作で、とりわけ著者の出郷にあたって父親が言い聞かせたという五箇条の餞は心を打ちます。併録の「愛情は子供と共に」は戦後の昭和22年の作品ながら、戦時中に書かれた「家郷の訓」よりも全体的に暗めなトーンなのですが、それは前年に著者が三男を喪ったからで、そのときの思いが「萩の花」に綴られています。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/01/29(4769日経過)
記録初日
2012/01/29(4769日経過)
読んだ本
1810冊(1日平均0.38冊)
読んだページ
507952ページ(1日平均106ページ)
感想・レビュー
1714件(投稿率94.7%)
本棚
16棚
性別

参加コミュニティ1

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