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2024年3月の読書メーターまとめ

Miyoshi  Hirotaka
読んだ本
7
読んだページ
2303ページ
感想・レビュー
7
ナイス
218ナイス

2024年3月に読んだ本
7

2024年3月のお気に入り登録
1

  • 今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン

2024年3月のお気に入られ登録
1

  • 今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Miyoshi  Hirotaka
リーダーシップ論も組織論も無機。生命も善悪もない。規模や成長に応じて集権か、分権かの選択がある。例えば、非常時には集権、それを脱したら分権。外部環境や内部要因に適応し、コントロールを効かせることが大事。制御を失うと本能が剥き出しになり、大きな悲劇を生んできた。この教訓を忘れ、ファシズムという言葉遊びやレッテル貼りをしたり、逆にそれらを連想させる言動を安易に制限したりするのは危険。価値観や目標を共有する仕組みやツールはどの組織にもあるし、アイドルとファンの関係にもある。学びを深め、よい社会人になって欲しい。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
7

Miyoshi  Hirotaka
妻売りが風習として残っていた19世紀前半の英国が舞台。酔いに任せ妻と娘を水夫に売った貧しい農夫は、改心し、断酒し、市長となり、街の中興の祖として尊敬され、聖人と慕われた。しかし、母子と再会し、贖罪の人生を歩みかけたところで暗転。あらゆることが裏目に出て転落していった。すべてを失い、どん底に落ちた男に救いの手を差し伸べたのは元使用人。酷い扱いをしたが、老母には石炭を分け与えた。本人すら忘れていた積善が作用し、人間らしい最期を迎えた。因果応報はあざなえる縄の如し。長短の周期があり、醜くも美しくも人生を彩る。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
リーダーシップ論も組織論も無機。生命も善悪もない。規模や成長に応じて集権か、分権かの選択がある。例えば、非常時には集権、それを脱したら分権。外部環境や内部要因に適応し、コントロールを効かせることが大事。制御を失うと本能が剥き出しになり、大きな悲劇を生んできた。この教訓を忘れ、ファシズムという言葉遊びやレッテル貼りをしたり、逆にそれらを連想させる言動を安易に制限したりするのは危険。価値観や目標を共有する仕組みやツールはどの組織にもあるし、アイドルとファンの関係にもある。学びを深め、よい社会人になって欲しい。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
米国内の検閲体制がわが国に移植され、日本人は「巨大な檻」に閉じ込められた。死者と聖者が共有していた光景は破壊された。わが国に不名誉や不利益をもたらしても処罰されない「報道する権利」を得た放送や新聞は国籍不明の媒体と化した。ジャーナリズムは服従し、検閲との緊密な協力関係を構築。「報道しない自由」が確立し、GHQ解体後もタブーを自己増殖させた。自国を貶める言動、自虐史観の押付け、言葉狩りはこの延長線。わが国の思想や文化を内部崩壊させる方向に作用している。我々は閉ざされた言語空間を自力で脱する時を迎えている。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
鈴木よねは、二度褒章され、世界で最も裕福な女性起業家として国際的評価を受けた。初婚は13歳、「赤とんぼ」の歌詞にあるようにこの時代では普通。今風に考えると教育の機会はなかったことになる。女性に高等教育の門戸が開かれたのは大正以降だが、それまでの女子教育は家庭教育や地域教育が機能していたことは杉本鉞子の「武士の娘」に詳しい。よねが躾けられたのは繕い物。擦り切れて弱ったところには針を多く当て、衣服を大切に使う。良い習慣から学ぶことが良い教育。詰込教育による知識は消耗品でしかない。経営の神は今も昔も細部に宿る。
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Miyoshi  Hirotaka
私が日商岩井に入社した頃、砂糖部砂糖課という一部一課の部署が健在。また、行事が盛んだったし、駐在適齢期になると結婚圧力が露骨にかかった。今では奇異に思われるこれらの風習は、百年以上も前に創業した鈴木商店の企業文化に由来するものだったことを感じさせる生き生きとした描写が随所にある。主家岩治郎の急死により鈴木よねが女店主となったことが奏功し、経営と所有の分離、権威と権力の棲み分けが自然な形で成立し、各事業部に大幅な権限移譲がされる近代経営が実現した。これにより、貿易だけでなく、投資やM&Aで急成長していった。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
アウシュビッツから生還した心理学者の考察。転んでもタダでは起きない根性が素晴らしい。アウシュビッツの極限状況を経験したり、再現した著作には名作も問題作もある。「夜と霧」は人間の条件を、「服従の心理」は集団の統制が個人の道徳に勝る人間の暗黒面を明らかにした。本書は組織とその構成員の間のメカニズムにメスを入れた。囚人や収容所という特殊環境を一般化し、組織がもつ原理、原則を浮かび上がらせた。それらは現代の組織や社会にも読み替え可能。文明の進歩は幸福を担保しない。そればかりでなく、人間に牙を剥く可能性が常にある。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
「どのソビエト詐欺師にも西側にそっくりの片われがいる」まずは、ガチの共産主義信奉者、次は上べだけの追随者、反体制派と一見中立な知識人。これは、マーケティングでいうリーダー、フォロワー、チャレンジャー、ニッチャー。あらゆる業界のプレイヤーがこれで分類でき、競合しながら調和して産業として成立している。やがて、自らが陳腐化したり、他で代替されたりして寿命を迎える。内部からは予測不能。ソ連崩壊時に20歳。この後、内戦、デフォルトとさらなる苦難が続いたが、若い感性とその後の努力は見事にこの法則を浮き彫りにしている。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/02/07(4457日経過)
記録初日
2012/02/18(4446日経過)
読んだ本
1050冊(1日平均0.24冊)
読んだページ
309467ページ(1日平均69ページ)
感想・レビュー
1050件(投稿率100.0%)
本棚
7棚
性別
職業
役員・管理職
現住所
北海道
URL/ブログ
http://facebook.com/​mhirotaka
自己紹介

結末まで読んで再読に気が付いたショックをきっかけに「読んだら書く」を原則にして投稿率100%を維持。文字制限にピタリと収める快感に目覚めた。還暦までの1,000レビュー達成は、3年遅れた。この間、喜びも悲しみもあった。次の1,000レビューは途方もない目標に感じている。読んだ本が次に読むべき本を教えてくれるようになった。名作にも駄本にも独自の命がある。デジタル世界においては、紙の本の読書は内省という貴重な時間。例えると只管打坐。これからも良い読み手でありたい。

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