読書メーター KADOKAWA Group

2025年11月の読書メーターまとめ

Miyoshi  Hirotaka
読んだ本
11
読んだページ
3781ページ
感想・レビュー
11
ナイス
406ナイス
  • Xでシェア
  • facebookでシェア

2025年11月に読んだ本
11

2025年11月のお気に入り登録
1

  • 益虫

2025年11月のお気に入られ登録
1

  • 益虫

2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Miyoshi  Hirotaka
奴隷解放宣言後、綿花産業の近代化で黒人が南部から全米に分散、人種問題が激化したが、黒人の徴兵や公民権運動で地位が向上していった。一方、白人の一部は世界恐慌やそれに続く事業の失敗で没落。「ホワイト・トラッシュ」という被差別層が形成された。転落するとリカバリーが難しく、飲酒、家族崩壊、DV、教育の機会損失と連鎖し、極貧生活を余儀なくされた。主人公のカイアは兄の友人テイトの献身で読み書きを覚え、独学で博物学を修め、詩人としても名を馳せた。「湿地の少女」の蔑称を逆手にとって危機を乗り越え、運命を上書きしていった。
木麻黄
2025/11/15 14:23

映画化されたものをネトフリだったかアマプラだったかで観ましたけど,なかなかの秀作でしたよ。

Miyoshi  Hirotaka
2025/11/16 14:35

おぉ、映画化されているのですね。それは楽しみ。

が「ナイス!」と言っています。

2025年11月にナイスが最も多かったつぶやき

Miyoshi  Hirotaka

2025年10月の読書メーター 読んだ本の数:7冊 読んだページ数:2675ページ ナイス数:235ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/183087/summary/monthly/2025/10 戦後80年で沖縄の戦跡巡り、一週間程本を手放したが健闘。今月のイチオシは『国家はなぜ衰退するのか』。制度に視点を当てた全世界史。ダブスタが国を滅ぼす。SNSによりマスコミ、政治家、企業のダブスタがバレやすくなり、世の中の流動性が高まった。

が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
11

Miyoshi  Hirotaka
結婚は秘蹟だが、神は試練を与える。ウイスキー作りの志を胸に渡英した竹鶴政孝はリタと結婚。当時の国際結婚は今よりずっとハードルが高かった。英国では階級内結婚が原則で、さらに人種間の結婚には背徳感を伴ったからだ。日本の情報は一世代前の探検記しかなかった。日本では西洋人の女性は奇異な目で見られたし、関西弁は辞書には載っていない。やがて元同盟国は干戈を交えた。それでも夫婦はウイスキーが樽の中で熟成するように時間をかけて育っていった。サントリー山崎蒸溜所、ニッカ余市蒸溜所を立ち上げた日本ウイスキーの祖となった夫婦。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
親子でも一世代違えば見えている世界は別。南部の裕福な階層が出自の母アマンダは婿選びで失敗。夫婦も破綻し母子家庭。娘ローザには自分の失敗、息子トムには夫の過ちを繰り返させたくないジレンマに苛まれる。娘はびっこが原因で極度に内気、引きこもり。高校も専門学校も挫折。息子は家族への義務と若者らしい冒険心の狭間で悩む。ある時、息子の親友を家に招いたことで家族の運命が変わる。例えると米国版『桜の園』。ロシアが変化への抵抗なら米国は変化への適応。ガラス動物園のユニコーンの角が折れれば普通の馬。劣等感は簡単に克服できる。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
幸せな家庭は似ているが、不幸な家庭はそれぞれに異なる理由で不幸。女囚への経路は様々だが、欠損家庭が遠因となり、リスクの高い選択に追い込まれ、犯罪に転落するのが共通。女性初の刑務所長、前職は孤児院や女子寮の舎監。類似業務とはいえ、歴史的大抜擢。終戦直後の刑務所は劣悪で衰弱死が珍しくなかった。環境のせいにせず、周囲を巻き込み、更生をゴールに具体的改善を積み重ねる姿勢が素晴らしい。自宅が襲撃されることもある命がけの仕事。直前に夫を亡くし、遺骨と遺児2人を抱えての着任。ガラスの天井を破った先人に敬意を表したい。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
プロテスタント世界で最も読まれた本。『若草物語』では四姉妹が、父親が従軍牧師として南北戦争に出征中に『天路歴程』ごっこに興じ、マーチ夫人が遊びを通じて現実の生活を善良さと幸福を求める巡礼に例えるよう姉妹を導く場面がある。基督者が信仰者、饒舌者等と出会い、滅亡の市や落胆の沼等の困難を乗り越え、天の都を目指す巡礼の旅。人名や地名が行動、感情、概念で表現されているのが特徴。聖書からの引用が随所にあり、ナラティブとして聖書の世界観や価値観が身につく宗教書であると同時に近代英文学の元祖で、現代作品にも影響している。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
南の護り沖縄が薩摩の版図に組み込まれたのは戦国時代後の17世紀。廃藩置県後の琉球処分で清との二重帰属が清算され、我国に編入された。北の護りは植民で完成。『蛍の光』に歌われる「千島の奥も沖縄も八洲の内の護りなり」が成立。南北の護りは20世紀に試練を受けた。南は沖縄本島での地上戦、北は南樺太、占守島への侵略。北海道も危うかった。沖縄は返還されたが、北は敵の実効支配下。ウクライナの事例のように国境はいつ侵略されるかわからない。一方、文化の伝播は言語体系や習俗として上書きされずに残り、地域の多様性を形成している。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
奴隷解放宣言後、綿花産業の近代化で黒人が南部から全米に分散、人種問題が激化したが、黒人の徴兵や公民権運動で地位が向上していった。一方、白人の一部は世界恐慌やそれに続く事業の失敗で没落。「ホワイト・トラッシュ」という被差別層が形成された。転落するとリカバリーが難しく、飲酒、家族崩壊、DV、教育の機会損失と連鎖し、極貧生活を余儀なくされた。主人公のカイアは兄の友人テイトの献身で読み書きを覚え、独学で博物学を修め、詩人としても名を馳せた。「湿地の少女」の蔑称を逆手にとって危機を乗り越え、運命を上書きしていった。
木麻黄
2025/11/15 14:23

映画化されたものをネトフリだったかアマプラだったかで観ましたけど,なかなかの秀作でしたよ。

Miyoshi  Hirotaka
2025/11/16 14:35

おぉ、映画化されているのですね。それは楽しみ。

が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
戦闘が終わっても戦争は終わらず、弱みを見逃さずに弱者に襲いかかった。親族探しを請け負った大学教授が終戦直後の横須賀の深い闇に直面。米兵の暴行で授かった子を米国へ養子縁組に出した後、再会の約束を果たさずに生涯を終えた母。わずかな記憶を頼りに自分のルーツを探そうとする娘とその家族。65年の歳月が親子の間に立ちはだかる。生きねばという意志で混血孤児の宿命に向き合い、新天地での差別や性暴力に耐え、新しい家族の歴史を上書きした。自分にも母がいてルーツがあった。平凡な事実が異国で生きる者たちへの新しい寄る辺となった。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
「のう越後屋、お前も悪よのう」が生まれて以来、汚職は形を変えて続いてきた。21世紀型は一極集中、地方の人材難、税制の緩さが狙われた。戦後、住民が首長と議員を選ぶ二元制になり、首長の権限が強化されたが、それに見合う立案や監査を担う人材が流出し機能が弱体化。そこにコンサルがつけ入り、「議員は雑魚」と揶揄されるまでに購買手続きの外注化が進んだ。まさに「コンサル栄えて国滅ぶ」。地方自治は民主主義の学校という根幹が揺らいでいる。自ら考えることを止めれば、コンプライアンス意識が崩壊し、限界役場と化し、地方創生は死ぬ。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
民主党政権下で発生したウクライナ戦争、パレスチナ・イスラエル戦争、大統領選のドキュメンタリー。20世紀の戦争が過度な賠償に対する反発や生存圏の侵害に対する自衛なら今世紀の戦争は脆弱性狙い。弱さが不当な攻撃を生み出す。ウクライナの主権維持に真剣でない隙はロシアの野心を刺激した。テロ組織の過小評価とガザ地区の宥和政策は合わせ技で裏目に出た。米国の南部国境からは戦闘可能な年齢の不法移民が大量流入。国内外の脆弱性が増大し、リーダーの高齢化が追い打ちをかけた。同盟国の我国はこれらのことを政策に折り込まねばならない。
が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
限界状況の発生時でも留まるのが国民、逃げるのが外国人。正式旅券で国籍国を出国し、島国の我国に入国する者が難民である確率は低いし、国家に外国人を保護する義務はない。アイデンティティの議論や法制度の整備がないまま理想論が先行し、国民の減少と労働力不足が混同され、事実上の移民が発生し、事態が深刻化。ごね得や詐称ノウハウにより不法滞在が常態化し、帰化と永住の基準や二重国籍の緩さにより福祉や政治が悪用され、国民に損害を強いている。不法滞在のメカニズムを是正し、流入数と在留数を制限し、国内での異文化衝突を回避すべき。
Miyoshi  Hirotaka
2025/11/05 16:36

内容とは関係ないですが、同姓と遭遇することは滅多にない。この著者を入れても人生でまだ片手の回数。

が「ナイス!」と言っています。
Miyoshi  Hirotaka
北海道は千島、樺太、大陸と三方向でロシアと接し、実効支配を示威するには南端の函館から中央部に本拠地を移す必要があった。また、諸外国にとっても北海道は未知の地。英国からは地理や言語の調査のため探検家や言語学者が送り込まれ、米国からは最新の農学カリキュラムとキリスト教がもたらされた。廃藩置県の大変化を経験した士族の若者らは、異文化、異業種の垣根を越え、挑戦の機会を求めた。北海道は野心のるつぼ。島義勇、内村鑑三、バチラー八重子、有島武郎、岡崎文吉の成果は札幌誕生への一本の線に収束し、次世代に引き継がれていった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/02/07(5055日経過)
記録初日
2012/02/18(5044日経過)
読んだ本
1203冊(1日平均0.24冊)
読んだページ
364929ページ(1日平均72ページ)
感想・レビュー
1203件(投稿率100.0%)
本棚
7棚
性別
現住所
北海道
URL/ブログ
http://facebook.com/​mhirotaka
自己紹介

結末まで読んで再読に気が付いたショックをきっかけに「読んだら書く」を原則にして投稿率100%を維持。文字制限にピタリと収める快感に目覚めた。還暦までの1,000レビュー達成は、3年遅れた。この間、喜びも悲しみもあった。次の1,000レビューは途方もない目標に感じている。読んだ本が次に読むべき本を教えてくれるようになった。名作にも駄本にも独自の命がある。デジタル世界においては、紙の本の読書は内省という貴重な時間。例えると只管打坐。これからも良い読み手でありたい。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう