読書メーター KADOKAWA Group

2025年11月の読書メーターまとめ

綾
読んだ本
30
読んだページ
7015ページ
感想・レビュー
30
ナイス
430ナイス
  • Xでシェア
  • facebookでシェア

2025年11月に読んだ本
30

2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

綾
メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』をはじめて読んだが、「フランケンシュタイン」と言われて思い描くのは、頭か首にボルトが刺さっている怪物である。「フランケンシュタイン」が怪物の名前ではなく、怪物をつくった科学者の名前であることは、かろうじて知っていた。『フランケンシュタイン』は「近代科学や、その根底にある啓蒙主義思想が果たして人類に幸福をもたらすかを問いかけた作品」といえる。私は『シザーハンズ』を思い出していたのだが、人造人間が問いかけるテーマに、今こそ向き合う必要があるのかもしれない。
が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
30

綾
毒ヘビを食べる哺乳類は48種もいる。マングースは突然変異で免疫を獲得したらしい。オポッサムの血清から、ヘビの毒液に対する万能治療薬をつくることが可能になるかもしれない。世界には、ヘビの毒を自ら注射して免疫を鍛えようとする人たちがいる……と、なかなか刺激的な内容てんこ盛りではあるのだが、どうしても翻訳ものは頭にすんなり入ってこない。
が「ナイス!」と言っています。
綾
【再読】腹心に「和漢に比類なき暗主」と蔑まれ、源頼朝が「日本一の大天狗」と非難した後白河法皇。「いつまでも〈少年の心〉を持ち続けた、新しい物好きの、多分に躁性の気質」は、発達障害の一種アスペルガー症候群の可能性を指摘する研究者も。著者は「後白河法皇の行動原理は一つ、「都の人々の生活を守ること」にある」と考える。身分によって人を差別しなかったとすれば、後白河法皇を見る目も変わらざるを得ない。
が「ナイス!」と言っています。
綾
【再読】「『平家物語』はよく武士の死に方を描いているといわれますが、私はそうは思っていません。どう死ぬかはどう生きるかであって、死にざまが描かれるということは、その人の生きざまが描かれていることだと思います。(中略)つまり『平家物語』は実は死の様式美の話などではなく、それぞれに生きぬいた者たちの物語であり、だからこそ平家の人々だけでなく私たちすべてにとっての生と死の物語になったのです。」平清盛を担当された松尾葦江氏の締めの言葉を読みたくて再読。私が『平家物語』を好きな理由もここにあるのかもしれない。
が「ナイス!」と言っています。
綾
「仁徳天皇の皇后磐姫(石の日売)は狂おしいまでの恋の激しさを持った女性であった。」「磐姫は恋の振幅の、ひとの何倍も大きい女である。怒るときは髪ふり乱し、地だんだ踏み、ライバルを船からひきずりおろし、栢の葉を海にたたきこむ。」悪女の定義はさまざまにあろうが、磐姫はなかなかいいキャラクターではないか?もっと彼女を知りたくなった。
が「ナイス!」と言っています。
綾
取り上げられている映画ほぼ観ていない……観ようにもサブスク配信されていない……量子力学も相対性理論も、ぜんぜん理解できない!
が「ナイス!」と言っています。
綾
自分の心の苦しみを自分の力で解決する、「自己救済」の宗教である「釈迦の仏教」は、どんな状態の人でも救える万能薬ではない。理詰めの論理より、不思議な力にすがりたくなるのは人の情です。信じる者は救われる、見えない力がある、神秘な力に支えられたい、守られたい、そういった人たちを救う、「祈って救われる仏教」が大乗仏教です。『般若心経』は、「釈迦の時代の教えを否定することによって、釈迦を超えようとしている経典」です。
が「ナイス!」と言っています。
綾
本書でも言及されている『100日後に死ぬワニ』、そう言えば、そんなのあったな〜。「予想はしていたが、まさか本当に死ぬとは……。」ふと、そうか、『100ワニ』の読者は、神や仏(がいるとするならば)の視線を借りているのか。神や仏は、私たちの「死の瞬間」をカウントダウンしているのだ。気落ちしていた時期に飛行機の墜落写真をコレクションしていた春日武彦。平山夢明の「現実に絶望している人間は、劇薬によってしか救われない」ではないか、まさに。
が「ナイス!」と言っています。
綾
私は、仏像を観るときでさえ、顔の良さやプロポーションを重視してしまう。さまざまな四天王像を見比べると、清涼寺の四天王像は短躯、道成寺は長身、観世音寺はバランスがよい。このような違いは仏師によるのか、時代の流行か。永観堂の特別寺宝展で知った「両頭愛染明王」が載っていた。強そう。
が「ナイス!」と言っています。
綾
よく知られる「乙巳の変・蘇我入鹿の暗殺」の図は、平安時代の風俗で描かれている。江戸時代以前、古代といえば、平安時代のイメージしか残っていなかったらしい!これは盲点だった。奈良時代や平安時代前期はNHK大河ドラマでも取り上げられたことがない。しかし、華やかな中にも殺伐とした時代だった。戦国時代や幕末にも引けは取らないと思う。ここはひとつ、奈良時代〜平安時代前期の大河ドラマをやりませんか!
エドワード
2025/11/27 07:26

奈良時代〜平安時代前期の大河ドラマ!大賛成です!

綾
2025/11/27 09:20

『光る君へ』の衣装も可能にしたNHKだから、奈良時代もできるはず!期待しています!

が「ナイス!」と言っています。
綾
後白河上皇の寵愛によって出世した「藤原信頼は美男子だった。」2012年のNHK大河ドラマ『平清盛』では、塚地武雅が演じていたので、「え!?美男子?」と驚いたのだが、「この時代の美意識からする美男子の基準は、色白でふくよかな巨漢である。」なるほど……(失礼!)「北面の武士」を連想する北面は別に武者所ではなく、「院の臣下を集めているところで、武士よりもむしろ男寵の相手や今様、遊芸の上手のほうが幅を利かせていた。」……そうなんだ?
が「ナイス!」と言っています。
綾
【再読】ここで紹介されている本、何ひとつ読んでない……『椿姫』くらいは読もうかな。著者のあとがきにおける「ゴレンジャー・ガール」が身につまされる。まさに私だ!思春期を過ぎた男たちは、ゴレンジャー・ガールには見向きもせず、ウッフン(100%女)に惹かれる。男の理想(妄想)を演じるウッフンより、我が道を行くゴレンジャー・ガールを選んだ私は、ファム・ファタルの素質ゼロです!
が「ナイス!」と言っています。
綾
登場する3人のアラサー女性の未来予想図は、結婚や異性との恋愛を前提としているようだけど、令和にありなの?アニオタのみのりさんが好きなエヴァンゲリオンのテーマは「巣立ち」とカウンセラーは言っていて、間違ってはいないが、どちらかというとエディプスコンプレックス、精神的な父殺しと語られることが多い。それを「本当の願望」と言ってしまっていいのか?カウンセリングは壮絶な現場だと思うのだけど、書籍になるとオブラートで包んだかのようなキレイゴトになっちゃうんだね。
が「ナイス!」と言っています。
綾
【再読】《羯諦 羯諦、波羅羯諦、波羅僧羯諦、菩提薩婆訶》一切の迷いや苦難を取り除く呪文で締めくくられる『般若心経』。自分だけのモノサシやこだわりを捨て、迷いの世界から解き放たれることを、『般若心経』は私たちに迫る。本書『般若心経 262文字を読む・知る・書く』を読むと、理解できたぞ!と思うのだが、思った瞬間からこぼれ落ちていく。『般若心経』の真意を理解するには、まだまだ。何度でも触れたい。
が「ナイス!」と言っています。
綾
『仮名手本忠臣蔵』を通しで観たことがない、昔の歌舞伎俳優の名前と顔が一致しない私が読むにはちと早かった……
が「ナイス!」と言っています。
綾
20年以上前の本だが、「アメリカでも火葬の普及が進んできているが、それにしても、日本にみるような骨上げ儀礼などはしない。」「その遺骨も、骨の姿を残さず、粉末状に砕けている。」「ドイツの火葬場で驚いたのは、火葬場職員が遺骨の収納された容器を足で蹴飛ばしながら運んでいた」「遺灰が肥料として再活用できる」などは、今でも見られる光景なのだろうか。どれも日本では考えられない。日本の遺骨信仰は、よく考えてみると不思議ではある。霊魂と肉体が一体であるという霊魂観、ましてや骨に霊魂が宿っているものだろうか。
が「ナイス!」と言っています。
綾
狐は「コウコウ」、烏は「コロクコロク」と鳴く。では、狸は?王朝時代の人々は、「狸」と呼ばれる動物の鳴き声を気味悪がっていたそうだが、その「狸」には山猫や鼬や穴熊といった雑多な野生動物が含まれていた。しかも、王朝時代の人々にとっての「狸」の中心は、むしろ、山猫であったようだ。「狸」という漢字を「たぬき」と読む以前には「ねこ」と読んでいたとか。つまり、狸の鳴き声は山猫のものだった?
が「ナイス!」と言っています。
綾
家族を持つことがそれだけで幸せだというモデルが有効性を失いつつある。「さまざまにある幸福のなかに家族生活が内部化(オプション化)していく」と、「一緒にいて楽しい」という要素も重視され、この要素を提供できない人は、成人の共同性から排除される。これが現代日本の未婚化の要因のひとつではないかと著者は言う。「親ガチャ」という概念が蔓延る社会で、「自分の人生に影響が出るようなケアであっても引き受ける覚悟のある関係」を人は選択するだろうか。
が「ナイス!」と言っています。
綾
「主人公の名の日本語表記は、かつてはジキルが多かったように思うが、いまはジーキルが一般的である。」だそうだ。私たちは「善と悪の複合体」だが、エドワード・ハイドは「混じりけなしの純粋な悪」だ。なんだか、『妖怪人間ベム』を思い出させる。
が「ナイス!」と言っています。
綾
【再読】毒に関する書籍が好きで、あれやこれやと読んでいるので、もうだいたいのことは知っているのだけど、復習のようなものです。それにしても、誤字脱字が多い。なぜなんだ。
が「ナイス!」と言っています。
綾
【再読】著者の「化学はミステリーとSFを面白く読むためにある」っていいな。「その昔の華中や華南では、女の子が生まれると、幼時から少量の砒霜を食物に混ぜて与えて、成長した後に色白の楚々とした美女になるように工夫したものだそうです。」砒素にはメラニン色素の生成を妨げる機能があるためらしい。「身体髪膚、之を父母に受く。敢て毀傷せざるは、孝の始めなり。」は、纒足や宦官など「やたらにサイボーグまがいに人体を加工する」国だからこそ生まれた言葉かもしれない。
が「ナイス!」と言っています。
綾
フグの毒であるテトロドトキシンがフグ自身の体内で作られていないように、ジャコウアゲハがウマノスズクサを食べることによってアリストロキア酸を体内に蓄積させるように、私も毒性のあるものを摂取することで、毒を持ったヒトに進化したいのだが?
が「ナイス!」と言っています。
綾
タイトルに「東京」の文字がないのに、東京限定とはいかに?まあ、いいけど。明治や大正の雰囲気はいいですよね。「銀座天國本店」が、「バブルのころは百坪で六千万払ったんですよ」と語る固定資産税の金額に衝撃!商売を続けるためにはビルに建て替え、上階をオフィスとして貸すそうだ。著者は、「お金の話は書きたくないが、この間、銀座から老舗が続々消えていくのは高い固定資産税と相続税のせいである。」と書く。
が「ナイス!」と言っています。
綾
二松學舍大学附属図書館が所蔵する奈良絵本『保元物語』『平治物語』の挿絵をもとに制作した絵本。鎮西八郎為朝の武勇伝、源義朝の息子である悪源太義平の雷神となった伝説、義朝に想われた絶世の美女ときわ御前の物語を、原典に基づきながら少しアレンジを加えて収録。ところで、源頼朝は江戸の人たちにさっぱり人気がなかったと聞く。頼朝の叔父や異母兄はこうして物語の主人公としても語られるというのに。
が「ナイス!」と言っています。
綾
ラオスが群を抜いている。昆虫、リス、ネズミ、トカゲ、ヘビ……極め付けはカブトムシの成虫(もっとも不味かったとか)!しかし、日本でも、長野の蜂の子やイナゴがあるし、山形育ちの職員は、家畜の臓物も余すところなく調理したと書いている(食用に飼育していたウサギの脳みそは格別な味だったとか)。ソ連崩壊直後の経済危機・食糧危機のさなかのキューバの様子(低い食料自給率、闇市場、高額な輸入食料品)が、未来の日本に重なって見える……。
が「ナイス!」と言っています。
綾
大学時代の恩師の著作『「銀河鉄道の夜」とは何か』が紹介されている。春日武彦『恐怖の正体-トラウマ・恐怖症からホラーまで』には『恐怖とは何か』の一部が引用されていた。皆さん、ニッチな本を読んでますね。それはさておき、とてもおもしろく読んだ。ただし、仏教に関する本を読むときに生じる現象なのだが、わかった気がするのであって、何をどう具体的にわかったのかはわからない……つまり、わかっていない。法華経のレトリックにまんまと踊らされているのだ。
が「ナイス!」と言っています。
綾
「第77回 正倉院展」(奈良国立博物館)に行ってきたので、東大寺の法華堂(三月堂)へ足を伸ばした。本尊の「不空羂索観音立像」(国宝)にお目にかかる。まず、その大きさに圧倒された。不空羂索観音は、「大自在天の如し」といわれ、ヒンドゥー教の最高神であるシヴァ神の尊格を借りた三目八臂に表される。宝冠を戴き、胸前で合掌した両手の間には水晶の珠が光る。奈良公園や東大寺の大仏殿は観光客でごった返しているが、法華堂には静謐な時間が流れていた。
が「ナイス!」と言っています。
綾
「男女七歳にして席を同じゅうせず」とは、男女別学の意味ではなくて、「男の子と女の子は7歳になったら同じ布団に寝かせてはいけません」という意味だった?「子供は一つの布団に寝させるには大きくなりすぎているし、そろそろ性に関しても初歩的な知識と関心が芽生えだす頃である。そのために、そろそろ別々に布団をのべてやりなさい」という教えだとか。「最近の子は早熟で……」なんてのは嘘だね。2000年以上前からだね。
が「ナイス!」と言っています。
綾
メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』をはじめて読んだが、「フランケンシュタイン」と言われて思い描くのは、頭か首にボルトが刺さっている怪物である。「フランケンシュタイン」が怪物の名前ではなく、怪物をつくった科学者の名前であることは、かろうじて知っていた。『フランケンシュタイン』は「近代科学や、その根底にある啓蒙主義思想が果たして人類に幸福をもたらすかを問いかけた作品」といえる。私は『シザーハンズ』を思い出していたのだが、人造人間が問いかけるテーマに、今こそ向き合う必要があるのかもしれない。
が「ナイス!」と言っています。
綾
【再読】私は「姐御」キャラが大好きである。江戸時代の鉄火肌のねえさんや、悪女や毒婦と呼ばれたような女たち、『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』に登場する女たちなど、総じて「強い女」が好きである。男を立て、男の領域を侵さず、出しゃばらない女?やまとなでしこ?良妻賢母?男が作り上げた妄想に、今日も中指を立てて生きている。「世間並み、この言葉、呪われてあれ」高群逸枝が残した言葉を胸に。
が「ナイス!」と言っています。
綾
終章では、日本の指輪文化の空白期について触れる。指輪を含めた日本における装身具の習俗は、奈良時代以降、江戸時代末期まで1100年間もの長い空白期がある。消滅の理由に、まだ定説はない。筆者は指輪を含めた装身具消滅のきっかけとして646年(大化2)に出された「薄葬令」に注目する。天皇制の圏外にいたアイヌ民族は、装身具文化が続く。かつての装身具は仏像や仏具の飾り、荘厳具、鎮壇具(寺院の建築の際に、地鎮のために地下に納める品物)として転用された。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/02/09(5060日経過)
記録初日
2012/01/01(5099日経過)
読んだ本
4000冊(1日平均0.78冊)
読んだページ
917908ページ(1日平均180ページ)
感想・レビュー
3880件(投稿率97.0%)
本棚
16棚
性別
読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう