年金についても言及あり。財政再建のために国庫負担の削減が行われたらどうすべきか論じている。確かに2009年民主党政権下で、3分の1から2分の1に負担割合の増えた国民年金の国庫負担分の財源をどうするか、関係者は冷や冷やしてました(^^;かの権丈善一先生も消費税の増税がなかなか実現できないのであれば国民年金の負担割合を3分の1に戻して保険料を上げ、かわりに負担割合の削減で余剰となった消費税の税収を他の社会保障費用に充当しては、という提案をどこかでしていたはずです。
実を言いますと基礎年金の国庫負担割合の2分の1という割合は他の先進国に比べて高いのですね。多くの国では年金給付の大半は保険料で賄うようにしています。日本は少し特殊なのです。財政危機の中で年金財政の自立性を高めるために国庫負担を3分の1に戻し、保険料を上げる、という選択も考えられなくもないと思います。
ただ、サウジラビアの王家であるサウド家が追放した「シャリーフ」ことハシム家は君臨するヨルダン王国でイスラーム圏の主導権を目指す動きをしているらしいこと、あるいはワッハーブ派を外国に浸透させる動きがサウド家の王子たちの中にあったらしい、など、気になる点には答えていなかった。入門書にそれを求めるのは酷ではあるのだが。
なお、オリジナルは2006年単行本として出版されたため、彬子女王様との交流については書かれていません。彬子女王様とのエピソードは「赤と青のガウン」を読む必要がある事をここに書いておきます。
それから彬子女王様は本当にお父様の故寛仁親王殿下に似ておられますね。お父様のエピソードも書かれています。他にも伊藤若冲を世に知らしめたジョー・プライスさんに日本画の見方を手ほどきされる場面はさすが、と思いました。
フロムの曾祖父・祖父はユダヤ教のラビ(律法学者)でフロム自身も元々はタルムード学者をめざしていたとのこと。すなわち彼の考えには伝統的なユダヤ教の教えがあり、そのユダヤ教の教えからマタイ福音書にて「隣人愛」と言う概念をキリスト教が引き継ぐことになりました。フロムの思想の中核にはユダヤ教・キリスト教・イスラム教の「アブラハムの宗教」の教えがどっしりと据えられているのではないか。最近私もキリスト教の教えをより深く理解するように努力したのでこの本が「読める」ようになったのかな、と感じています。
猫町倶楽部で読んだ時はこの本を読むことで「教養人」と見られたい、というツマラナイ見栄に囚われていたように思います。だから今回ほどには感銘を受けなかった。そう言うツマラナイ見栄に囚われる事が無くなったのでこの本の価値が少しわかるようになったのかもしれません。猫町倶楽部ではアウトプット勉強会で自己啓発本をしばしば取り上げていましたが、「愛するということ」も自己啓発本として読まれていたのですかねえ。だったらそれは思いっきり違うでしょう(^^;
読書好き。と言うより読書狂いかも。
読むのは純文学、政治、経済、社会、芸術、自然科学など。
我ながら好奇心旺盛だと思います。
最近、近代経済学の面白さを再発見。
大学は経済学部でしたが、目を悪くしてしまい学業を一時的に放棄。そのためゼミに入らなかったため論文が書けませんでした。その事がずっと心残りなのでもう一度専門的に学び直して世の中に役立ててみたい。
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それから彬子女王様は本当にお父様の故寛仁親王殿下に似ておられますね。お父様のエピソードも書かれています。他にも伊藤若冲を世に知らしめたジョー・プライスさんに日本画の見方を手ほどきされる場面はさすが、と思いました。