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2022年12月の読書メーターまとめ

Millet.K
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10
読んだページ
2913ページ
感想・レビュー
10
ナイス
1575ナイス

2022年12月に読んだ本
10

2022年12月のお気に入り登録
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2022年12月のお気に入られ登録
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2022年12月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Millet.K
“勝手知ったる四面の壁の真ん中で、わたしたちはまぼろしに取り巻かれる”(見知らぬ土地 P169)人間という謎はどこまでもコワ哀しい。此方側と彼方側は曖昧模糊。日本家屋の床しさ漂う大濱夫美子に対しカシュニッツのこの感じ何と表現すればしっくりくるだろうか? 娘の存在が生に留まらせる「六月半ばの真昼どき」重い主題を書ききった「ルピナス」。Hウォルポール「銀の仮面」Tカポーティ「ミリアム」に通じる「いいですよ、わたしの天使」、表題作の容赦なさも大好物。さすが傑作選、装幀装画まで佳き。毒毒度:5 おあと5595冊
Millet.K
2022/12/24 09:16

“ロウソクをともすと、いい雰囲気になり、くつろぎました。ヴィヴィアンがガラスの盆にのせて運んできたティーカップもすてきでした。繊細で、美しい青の模様が施され、夢のような風景が磁器の表面に描かれていました。紅茶は濃くて、渋く、砂糖とクリームは添えてありませんでした”(幽霊 P80)わたしたち夫婦はオーストリアから観劇のためロンドンを訪れた。前列の女性に興味を持ったらしい夫が、舞台そっちのけで話しかける機会をうかがう。まあいつものことと生ぬるく見守ると、その女性が兄妹で住む家に招かれ…幽霊譚のお手本ですな。

Millet.K
2022/12/24 09:17

“外国語もしゃべれず、ピカソをプロヴァンスの煮込み料理と勘違いするような女といっしょになったら、二、三年で物笑いの種”(P128)“六人だけの内輪でディナーにしようと思うのよ。ロブスターのクリームスープ。子羊の肩肉ステーキにサヤインゲン添え。あとはなにかデザートを。飛行機なら、その夜のうちに帰れるわよ。年とったおばの頼みと思って”(P130)身分違いの結婚を望むパウル。なんとか思いとどまらせようと親族たちが画策した結果…全編「長距離電話」でなりたつスタイルが◎。

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2022年12月にナイスが最も多かったつぶやき

Millet.K

■図書館長♂茶トラふたたび入院ふたたびの生還。前回は命と引き換えにスワローズの日本一を諦め、今回コスタリカ戦を捨てたスマン。決勝T進出したから許して■なわけで月間7冊という最低記録更新■薔薇の名前はバタースカッチ■2022年11月の読書メーター 読んだ本の数:7冊 読んだページ数:3163ページ ナイス数:862ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/200370/summary/monthly/2022/11

■図書館長♂茶トラふたたび入院ふたたびの生還。前回は命と引き換えにスワローズの日本一を諦め、今回コスタリカ戦を捨てたスマン。決勝T進出したから許して■なわけで月間7冊という最低記録更新■薔薇の名前はバタースカッチ■2022年11月の読書メーター 読んだ本の数:7冊 読んだページ数:3163ページ ナイス数:862ナイス  ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/200370/summary/monthly/2022/11
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2022年12月の感想・レビュー一覧
10

Millet.K
“そうとも、人には見えない色がある”(ビアス「怪物」P213)異形読みもアンソロ爺も大よろこび〜新人物往来社『怪奇幻想の文学』再構築第1弾、すべて新訳とな。何度既毒であろうともしみじみコワ哀しいホジスン「夜の声」。コリア「みどりの想い」も既毒だが猫の名がティブと認識したの初めて。序文、解説、解題が適切で鬱陶しくない親切設計。残念なのは組版がイマイチなこと。漢字とかなが同じ大きさの書体選びと、キツい字詰のせいで読みにくい、特にHPL。編者・牧原勝志=翻訳家・植草昌美と今さら知る。毒毒度:5 おあと5591冊
Millet.K
2023/01/01 17:57

“まさに、そのカスパーが腕にナプキンを掛け、ライン川流域のワインの細長いフラスコの栓を恭しく開けようと”(P108)“昨夜は実に美味であった。小鹿にライチョウにカワカマス、どれも堪能した。俺は公平な男だ。きちんと仕事をしたときは、言葉に出してきちんとほめる。今日も然りだ。この猪の腸詰の白ワイン煮は実に美味そうだ。それに、このザリガニのスープからも美味しそうな匂いが”(P109)エルクマン=シャトリアン「狼ヒューグ」は、タイプミスの校正しそこないが数箇所あり残念。

Millet.K
2023/01/01 17:58

“朝が来て、ミス・タリーは焼いたベーコンとポリッジの朝食を作ってくれた上に、出る前には山登りの途中で使う弁当と、飲み水を詰めたひょうたんを渡してくれた。ミスター・ヤードロは十ドル札を差し出した”(P432)“日当たりのいい開けたところに来たので、俺たちは切り株に座って、ミス・タリーが持たせてくれたコーンブレッドと燻製肉の弁当を開いた”(P435)マンリー・ウェイド・ウェルマン「ヤンドロの部屋」も連作短編集『悪魔なんかこわくない』で既毒。https://bookmeter.com/books/4876987

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Millet.K
今をときめくホロヴィッツへの扉口とは、さすが天邪鬼。元もとYA向け作品を書いていたとのこと。ウェストールやH・ウォルポール風味を期待したが結構カラっとした印象だった。ワケあり遺物三態…バスタブ、カメラ、パソコン。ワガママ娘へ鉄槌系、殺されるよりサイアク肉親に忘れられる系もアリ。「殺人カメラ」「猿の耳」みたいなの大好き。容赦のなさがちょいもの足らんけど、現役YAならどう感じるのかな。むしろ会社で理不尽な目に遭ってる四十代五十代、サバイバル最終段階に臨む高齢者向きかも、字大きいし。毒毒度:3 おあと5592冊
Millet.K
2022/12/29 09:14

“昔から家族ぐるみで付き合ってる友人だよ。ロンドンで〈ソニー・ビーン〉という名のレストランを経営して”(ハリエットの恐ろしい夢 P135)“極上のスモークサーモン、極上のヒレステーキ。世界の食材といっても限りがあるからね、嬢ちゃん、やがて食べたことのないものはなくなるのさ。そりゃ、調理法はさまざまあるよ。ハトのむね肉、マーマレードとフォアグラ添え。スズキのスモーク、エシャロットとシイタケ添え。だがそれもこれももう食べてしまったというとき”(P143)ワガママ嬢ちゃんの行く先は?〈ソニー・ビーン〉の呪縛が…

Millet.K
2022/12/29 09:16

“サンダルまで届く白い民族衣装をまとっている。ターキッシュデライトを買いにちょっと外へ出ていたのだ。男は指についた砂糖をなめながら” “猿の耳を売っただと?”(P220)“ベッカー家ではだれも寿司を食べたことがなかった。袋を開けると、箸が三膳と、プラスチックの容器にカニときゅうりの巻き寿しが十二本” “猫にやるわ”(P226)四つのお願いを叶える「猿の耳」…ロールスロイスならぬ巻き寿しが届く。ツッコミ1=ふぅん英語わかるんだー。ツッコミ2=お話し好きが「猿の手」聞き逃すってありえなくない?

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Millet.K
“十八から十九の間に「映画の友」という雑誌に投稿してた似顔絵。実は、これが本に載っちゃうのが、一番嬉しい。なんか、この時期の自分ていうのが、愛おしいんだ。「お前も、そうそうバカじゃないよ」とか、言ってやりたいの”(P133)『皆川博子随筆精華』から村上芳正に続き橋本治画集を。実はイラストレイターとしては駒場祭のポスター「とめてくれるなおっかさん」しか知らなかった。掲載分が全仕事というわけでもなく、途方もない才能にひれ伏すのみ。ポリドールの邦楽ジャンルほぼ全部とかスゴすぎでしょ。毒毒度:5 おあと5593冊
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Millet.K
“画伯の絵に近づくには、長い歳月が必要だった”(時のない時間 皆川博子)村上芳正画伯追悼。享年百歳。三島由紀夫の最後の装幀画家。逝去を知り真っ先に思う、藤尾さんはどうしただろう?と。皆川博子が『瀧夜叉』連載で指名し折、画伯の部屋で人形の藤尾さんを膝に抱いた逸話が印象深かったのだ。『瀧夜叉』を手がけた後「幻影城の時代展」を機に復活するまで忘れ去られていたとは意外すぎる。幻の豪華本『薔薇館の神々』事件も初めて知る。思えば《薔薇》という字面がこれほどしっくりくる画もそうそうなかろう。毒毒度:5 おあと5594冊
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Millet.K
“勝手知ったる四面の壁の真ん中で、わたしたちはまぼろしに取り巻かれる”(見知らぬ土地 P169)人間という謎はどこまでもコワ哀しい。此方側と彼方側は曖昧模糊。日本家屋の床しさ漂う大濱夫美子に対しカシュニッツのこの感じ何と表現すればしっくりくるだろうか? 娘の存在が生に留まらせる「六月半ばの真昼どき」重い主題を書ききった「ルピナス」。Hウォルポール「銀の仮面」Tカポーティ「ミリアム」に通じる「いいですよ、わたしの天使」、表題作の容赦なさも大好物。さすが傑作選、装幀装画まで佳き。毒毒度:5 おあと5595冊
Millet.K
2022/12/24 09:16

“ロウソクをともすと、いい雰囲気になり、くつろぎました。ヴィヴィアンがガラスの盆にのせて運んできたティーカップもすてきでした。繊細で、美しい青の模様が施され、夢のような風景が磁器の表面に描かれていました。紅茶は濃くて、渋く、砂糖とクリームは添えてありませんでした”(幽霊 P80)わたしたち夫婦はオーストリアから観劇のためロンドンを訪れた。前列の女性に興味を持ったらしい夫が、舞台そっちのけで話しかける機会をうかがう。まあいつものことと生ぬるく見守ると、その女性が兄妹で住む家に招かれ…幽霊譚のお手本ですな。

Millet.K
2022/12/24 09:17

“外国語もしゃべれず、ピカソをプロヴァンスの煮込み料理と勘違いするような女といっしょになったら、二、三年で物笑いの種”(P128)“六人だけの内輪でディナーにしようと思うのよ。ロブスターのクリームスープ。子羊の肩肉ステーキにサヤインゲン添え。あとはなにかデザートを。飛行機なら、その夜のうちに帰れるわよ。年とったおばの頼みと思って”(P130)身分違いの結婚を望むパウル。なんとか思いとどまらせようと親族たちが画策した結果…全編「長距離電話」でなりたつスタイルが◎。

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Millet.K
“悪魔だろうが神だろうが、どちらでも構うものか”(P115)【低迷期でレビュのない本ゆるっと再毒】朝イチ図書館長♂茶トラにインスリンをうち久びさ公共交通機関での弾丸ツアー。お伴にほど良い薄さの二百頁だが六百円とは…。記録によると2001年4月、本作を含む〈南部の夜〉三部作を2日で毒破している。極く短かい断章で、クセ強出演者と衝撃エピソードが次々刻まれる。シュールなのか高度なインプロヴィゼイションなのか、二度と会えないキョーレツな残像たち。読メと連動する密林画像が壊れていて残念。毒毒度:3 おあと5596冊
Millet.K
2022/12/23 15:36

“クラウン・ロイヤルのミルク割りで?” “どうしてわかるんだ?” “ビューフォーに聞いたんだよ、あんたは常連だってね”(P115)“ジム・ビームの水割り?” “クラウン・ロイヤルのミルク割りをロックで” “今夜はJBが1ドルよ” “決めてるんだ。CRのミルク割りを頼む”(P135)郵便局員イージー・アール・ブレイキー46歳。愛車は真っ赤な1978年型マーキュリー。どこのバーへ行ってもオーダーはクラウン・ロイヤルのミルク割りである。この後想像もできなかったことが起こり、世界がまったく変わってしまうとは・・・

Millet.K
2022/12/23 15:37

“ラジオを消した。まっすぐバプティストまで行ってセブン-イレブンに寄り、ビックの剃刀とスニッカーズと黒いコーデュロイのプレイボーイ・バニーのキャップを買った。車のバックミラーを使って乾いたままの髭を剃り、次にスニッカーズを食べた。それはまだ髭を生やしていない十六歳のときに食べたきりだったのを思い出した”(P145)クラウン・ロイヤルのミルク割りを飲んでただけなのに、馬鹿げた事故から、警官射殺犯として追われる身に。

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Millet.K
“誰かと思えば、ジミー・ザ・キッドじゃないか!”(P62)前日からJCブレイク。コチラは正真正銘〈低迷期でレビュのない本ゆるっと再毒〉である。暗黒街の殺し屋として名を馳せる主人公。マカロニ・ウェスタンとフィルム・ノワール、任侠映画の様式美を詰め込み、時折リリカルな自然描写をかます。出生をめぐる謎や敵役の造形にメキシコ革命が効果を上げる。パンチョ・ビラだけでなくフィエロも実在したんだな。ピカレスクとしてはちょいと物足りないが〈オレもの〉なのに死ぬ『無頼の掟』のような違和感はなし。毒毒度:3 おあと5597冊
Millet.K
2022/12/21 10:34

“焼きたてのトルティーヤが積まれている。テーブルの上にはバター、砂糖、ブドウジャムの鉢と、塩、トウガラシ、挽いたシナモンの瓶”(P128)“ニンニクを一片もぎ取り、皮を剥いてチョリソに加え、フォークでしっかり砕いた。大きめのトウガラシを切り刻み、ソーセージとニンニクといっしょに混ぜた。チョリソがジュージューと音を立てて色濃くなり、ニンニクとトウガラシのかけらがしみ出た油のなかで茶色に染まった。食欲をそそる強い香りが、コーヒーと煮豆のにおいに混ざった”(P129)下宿の朝食うまそう〜

ずっきん
2022/12/21 21:01

そーそー、ご飯が美味しそうなのよ~

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
“光が血と金でできてるみたいだろう”(P230)2005年12月第2刷。〈低迷期毒了でレビュのない本ゆるっと再毒〉のはずがフツーに積読本かコレ。いや待てラスト2頁で既毒感がわく。登録漏れとは…『ボニーとクライド』『明日に向かって撃て』を合体させた男女配分+ペキンパーなバイオレンス。アメリカン・ニューシネマっぽさ。叔父たちの二卵性双生児設定なんざ映像化向き、午後のロードショーにもしっくりきそう。新しい話に入りづらい今の自分には安心して読み流せた。生存者のその後を読みたくはある。毒毒度:2 おあと5598冊
Millet.K
2022/12/16 11:24

“ダーティ・ライスとエトゥフェをかき込むおれの旺盛な食欲と、どちらかが言ったちょっと面白い程度のことに大笑いする気分の高揚”(P124)“おれは揚げピーマンとタマネギののった分厚いステーキ、ボウル一杯の小豆と米、刻んだソーセージ入りのスクランブルド・エッグ”(P142)“ブレンダ・マリーは半熟卵とバターをつけたクロワッサンを食べ、おれが食べ物を腹に詰め込むのを微笑み”(P143)わたしを愛さないで、男が女に惚れた途端に鬱陶しくなる、とブレンダ・マリー。たったの5歳上。パトロネと呼ばれるような歳ではない。

Millet.K
2022/12/16 11:24

“大きな椀に入ったやたら辛いチリビーンズと、添え物がいろいろついた特大のハンバーガー、篭入りでケチャップがたっぷりかかった太いフライドポテトを食べた。そして背の高いグラスに大量の氷を入れて、ミントを添えたレモネード。朝食にパンを少しかじり、昼食にチーズサンドウィッチを何口か食べただけのベルは、ついに食欲を” “デザートには、新鮮な桃の果肉と上等の粗目を使った分厚いピーチパイ”(P228)ベルが加わりテキサス西部へ。ロード・ノヴェルな部分があり、当然料理でも読める。宿の主人=ミスター詩人に脇キャラ票を。

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Millet.K
“赤江瀑氏の小説が、歌舞伎への入り口でした”(P125 隈取)随筆精華第3弾は自伝や舞台・映画関係&身辺雑記など。前2巻の毒了が2021年末。それ以前にも『辺境図書館』『彗星図書館』が放つ尋常ならざる刺激に、異形読みは平伏した。正真正銘〈毒書家〉の刀自に導かれるまま、墓場まで読み続けたい本をさんざん増殖させてきている。さすがに今回は…と思いきや控えめに言っても十指に余る。久世光彦や赤江瀑の名にホクホクするのもお約束だが、村上芳正『薔薇の鉄索』と橋本治画集を手に取らねばなるまい。毒毒度:5 おあと5599冊
Millet.K
2022/12/14 16:33

“醤油の香りが唾を誘うあれを、もう一度食べたいなんて贅沢は言わない。幻のマイ・ラスト・メニューにとどめておこう”(P064 お焦げのお結び)“ねえやは前の晩に米をとぐ。冬でも、指先が痺れそうな水に手を突っ込み、ざっくりざっくりリズミカルな音を立ててといでいた”(P065 ねえやのお握り)掲載は別々の誌面だが、懐かしい食の思い出に「ねえやが朝、お釜のお焦げで握ってくれたお結び」をあげている。久世光彦『マイ・ラスト・ソング』への言及が嬉しい。

Millet.K
2022/12/14 16:34

“みじん切りした葱と唐辛子の輪切りと挽肉を炒め、火が通ったら醤油を入れ、醤油がわっと煮立ったら、豆腐を入れて、しゃもじで突き崩しながら炒める。これだけです。〈麻婆さんのとうふ〉と題されていたように思うのですが、記憶違いかもしれません。教えてくれたのは、『暮しの手帖』という雑誌でした”(P070 わっと煮立ったら)『暮しの手帖』誌掲載のエッセイ。所帯を持った当初から作っているレシピの話。〈わっと煮立つ〉という表現が印象深いのだという。

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Millet.K
“私の名はソロモン・ケイン、放浪者だ”(夜の魔翼 P206)“〈牧師〉と呼んでもらおう。馬の名はビルだ”(飢えた雪 P225)ランズデールの無頼牧師メーサー2021新作に飛びつくも、食人&洞窟とは聞いてない…どこまでケッチャムを引きずるんだ自分。キャラに影響を与えたハワード作品もさすが血腥くさい。エッセイではWT表紙を描いたマーガレット・ブランデージの生涯が◎。おひさ〜久美沙織、194頁図版にキャプション要るっしょ。本誌掲載のショートショートいつも長めに感じるの自分だけかな? 毒毒度:5 おあと5600冊
Millet.K
2022/12/12 12:32

“なんて気の抜けた蜂蜜酒だ! 12杯飲んだってまっっすぐ歩けらあ。ポセイドニアじゃ絶対にこんなことはなかったんだがなあ”(カットナー「不死鳥の彼方に」P78)カットナーがC・L・ムーア夫とは知らずにスマン。傭兵エラークと呑んだくれ相棒ライコンもの。ヒロイック・ファンタシイにあまりなじみはないのだけれど、グイン・サーガみたいな口調に親近感わく。

Millet.K
2022/12/12 12:33

“黒焦げの骨も一山あった。馬の骨だけではなかった”(P226)“あのときの肉が食いたくなるんだ。ものを食って、あれほど旨いと思ったことは、後にも先にもないからな。もちろん、飢えていたからだとは、わかっているが”(P227)“誇らしくはないけれど、恥じることでもない”(P229)目当てのランズデール「飢えた雪」。道に迷ったメーサーが避難した洞窟には先住者がいた。油断ならない男二人、髭面男、母親と少年。もともと大所帯の一行は、雪にふりこめられ食料も尽き、死んだ同行者の肉で命をつないできたらしい。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/03/21(4642日経過)
記録初日
2004/04/04(7550日経過)
読んだ本
3594冊(1日平均0.48冊)
読んだページ
1222937ページ(1日平均161ページ)
感想・レビュー
3143件(投稿率87.5%)
本棚
20棚
自己紹介

海外ホラー、ミステリ、SF主食の異形読み。
1999年「死ぬまでに10000冊の毒書」を宣言、
年間250冊を読みすすめるも途中7年の沈黙。
2012年、読メ登録とともに復活を果たす。
短編好き。アンソロジストに憧れを抱く。
紙本主義。装丁など本の佇まいにこだわる。
版ヅラやノンブル位置にキビシイ「組版警察」
密林のドイヒー画像が許せぬ「書影警察」
プラクティス好き「試走警察」

三一書房『サイコミステリーベスト100』を
2019年6月、30年がかりでコンプリート。
2020年11月「おあと6000冊」達成。
2023年3月プロフィール更新。

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