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2022年11月の読書メーターまとめ

Millet.K
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感想・レビュー
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862ナイス

2022年11月に読んだ本
7

2022年11月のお気に入り登録
1

  • 中村です

2022年11月のお気に入られ登録
1

  • 中村です

2022年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Millet.K
なぜこの本が書かれたのか? なぜ一家は殺されたのか? 小麦畑をわたって風が答えを運んでくるだろう。二つの問いに一つの答え、異形meets異形と…1959年11月16日T・Cは小さな新聞記事「富農と家族三人殺害さる」に目をとめた。当初田舎町と殺された一家を描くつもりが、容疑者の一人ペリーの異形っぷりに魅せられる。動機は世界への復讐か。犯人二人が出逢わなければ罪なき者は死なず、本作も生まれなかっただろう。墓前での一幕はフィクションだが、作品を貶めてはいない。掘り下げに伝記『カポーティ』を推奨。おあと5607冊
Millet.K
2022/11/17 09:51

【関連書籍】 ■『吸血鬼ハンターたちの読書会』:主人公が友人の枕元で『冷血』を朗読。漂泊者の象徴としての吸血鬼が『冷血』の犯人像とカブる。 https://bookmeter.com/books/19451080 ■『カポーティ』:カポーティ伝記の決定版、G・クラーク著。『冷血』が作家に何をもたらしたか。https://bookmeter.com/books/127484

Millet.K
2022/11/17 09:53

【関連書籍】 ■『アウトサイダー』:C・ウィルソンのデビュー作。カミュ『異邦人』英語版とタイトルが同じ点に要注目。 集英社文庫版→https://bookmeter.com/books/417770 上下巻の中公文庫版もアリ。

が「ナイス!」と言っています。

2022年11月にナイスが最も多かったつぶやき

Millet.K

■ケトアシドーシスで昏睡状態に陥っていた図書館長♂茶トラが生還。勝率2割台からファンをやってきた自分も今度ばかりは猫の命と引き換えに日本一を諦めた■大濱普美子と数十年ぶりカポーティ『冷血』にヤられた■図書館長退院決定祝フルオープン日和&穏やかな海■2022年10月の読書メーター 読んだ本の数:12冊 読んだページ数:4417ページ ナイス数:1107ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/200370/summary/monthly/2022/10

■ケトアシドーシスで昏睡状態に陥っていた図書館長♂茶トラが生還。勝率2割台からファンをやってきた自分も今度ばかりは猫の命と引き換えに日本一を諦めた■大濱普美子と数十年ぶりカポーティ『冷血』にヤられた■図書館長退院決定祝フルオープン日和&穏やかな海■2022年10月の読書メーター 読んだ本の数:12冊 読んだページ数:4417ページ ナイス数:1107ナイス  ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/200370/summary/monthly/2022/10
Millet.K
2022/11/02 23:15

くたくたさんありがとう。9月初めに治療開始して順調そうに見えたところで一度低血糖を起こして治療やり直し。先週同じ症状なので低血糖かと思いきや受診してみたら高血糖すぎる昏睡という・・・もうね注射はすんごく上手くなったけど、さすがに家で測定まではやれんのよ。猫のついでに人間もダイエットができちゃって、三十代の頃のジーンズが履けるようになってる。

くたくた
2022/11/02 23:57

人間のほうもお大事になさってください。ウチの母を引き合いに出すのもなんですが、こっちがバテたら看られてる方は干上がりますからねェ・・・・

が「ナイス!」と言っています。

2022年11月の感想・レビュー一覧
7

Millet.K
ネタバレ“他人をとどまらせることなんてできない”(P209)異形meets異形な流れで再毒だ。ケッチャムせんせえ+ラッキー・マーキー第1弾は、ひとでなし文学『オフシーズン』の続々編。ラッキーが鬼才をリスペクトしつつ煽っている雰囲気が、大物ミュージシャンとのアルバム作りのようで微笑ましい。続編のアメリカンサイコ野郎への不満が伝わったか腐れ外道ふたたび。だがこの男、ウーマンの敵どころか内臓が臭く食べられないほど役立たず。既存の倫理観や価値観をぶち破りウーマンは姉妹を解放〜めでたしめでたし…毒毒度:4 おあと5601冊
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Millet.K
荒んだ時にレンデルかハイスミスに奔る手もあるが、人でなし文学に留まろう。ご存知ケッチャム先生『オフシーズン』の続編だ。〈アメリカンサイコ野郎〉スティーヴンががっかりすぎ初毒の毒毒度たったの3って一体どんな日常かよ笑。元夫のサイコ野郎から逃れてきた母子、友人に手を差し伸べた善人夫妻&赤ん坊が食人族の餌食に!? 襲う側も襲われる側もファミリー。クライマックスは母性と母性の闘い『エイリアン2』を髣髴とさせる。壮絶な夜を経た新生家族の絆、再生の朝が美しい。泣けるケッチャムなのだコレ。毒毒度:ー4 おあと5602冊
Millet.K
2022/12/01 17:10

“マックから顔を上げたときは夜が明けていた”(P35)“あと一杯、デイヴィッドは考えた。ベランダで飲もう。デイヴィッドは書斎を出てキッチンへ向かい、マグにコーヒーをついだ。コーヒーで目がさえるわけではなかった。仕事をしていると目がさえるのだ。仕事というのはそういうものだった”(P37)都会からの移住組、ゲームクリエイターのデイヴィッドに朝が来た〜おおっと!表記はMacにしてもらえるとありがたい。FDD付きとは時代だね。設定が1992年5月ということは68k。Quadora 900? 950かな?

Millet.K
2022/12/01 17:11

“ブレット・イートン・エリスはマンハッタンの半分を戦慄させただけだったが”(作者あとがき P364)やっぱりな、『アメリカン・サイコ』を意識していたケッチャム。ところでこの出版社にしては誤植+校正ミスの類は多くないほうだけれど、時折やらかしてくれている。

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
新しい話に入る気分にならず、二十余年ぶり書棚から。究極のひとでなし文学、ご存知ケッチャムせんせえデビュー作だ。オリジナル残虐度復元無削除版で邦訳刊行とのことだが、初毒の毒毒度3とは一体どんな荒んだ日常かよ自分。元ネタはCウィルソン『殺人ケースブック』にも登場した実在の食人一族。かなり特殊な〈料理で〉読めるやばいやつ〜〈田舎へ行って殺される〉〈SEXしてて殺される〉ホラーならではのお約束も満載。そうそうダグラスEウィンターによる序文はただの豪快なネタバレゆえ最初に読んだらあかん。毒毒度:4 おあと5603冊
Millet.K
2022/11/29 14:08

“古ぼけたパブスト・ビールの時計を見あげながら、ピーターズは二杯めのバドを注文した。彼のほかには、客はカウンターの端にすわっているピンカス兄弟しかいなかった。〈カリブー〉は、暗くて静かで居心地がいい、ピーターズにとって理想のバーだった。ハンクがピーターズのジョッキにビールをついで、食べかけのターキークラブサンドイッチの横に置いた。遅い昼めしにも取り柄はあるな”(P42)太っちょの愛妻家、警官ピーターズに昼が来た〜

Millet.K
2022/11/29 14:09

“マージーにとっては最高の食事だった。ロブスターは大きくて甘かったし、ソフトシェルクラムは非の打ちどころのない味つけだった” “もう食べられないわ、と考えた。ぎりぎりで快適の側にとどまっているのがわかった。テーブルには、砕いた爪、殻を割って身をきれいに吸いつくした足、胴体と尾の殻、ソフトシェルクラムの貝殻が散乱し、テーブルクロスにはバターが盛大に飛び散って”(P92)田舎の家へ向かう途中の一行。せっかくメイン州に来ているのだからロブスターを食べないワケにはいかない。食人族のレシピの方はコメントできない…

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Millet.K
“「邪悪」ではない。ビーンらは、わずかな人間的特徴を残している、一群の狼だった”(P39)C・ウィルソンを再評価するべく、異形を読み耽る。殺人三部作二作目は社会学的に考察する事例集的な感じ。第1章の「ソーニー・ビーンとその一族」はご存知ケッチャム『オフシーズン』元ネタ。『冷血』は第6章に。煽情的な犯罪実話と一線を画し淡々と記しつつも、なにせ扱う殺人がかなりの数である。その時代の文学、芸術、哲学等々博覧強記の嵐吹き荒ぶのもこの著者の特徴で、毒者が疲弊するのは避けられない。耐えろ。毒毒度:5 おあと5604冊
あたびー
2022/11/21 14:43

これは読まねばの本ですね!

Millet.K
2022/11/21 15:16

お手に取ったことがなければぜひに〜『アウトサイダー』と同じテーマ、ヴァリエーション的な一冊です。17〜20世紀の殺人パターンが網羅されてます。

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
“カポーティ、ちびのろくでなしめ”(P401)『冷血』が何をもたらしたか再確認のため、前世紀ぶり書棚から。分厚いのは承知だが定価六千円とはビビる。潔い過去の自分よ…だが外観に負けぬ深みが本書にはある。生い立ち〜冷血人気、酒薬泥沼情事、疎外者として死ぬまで。控えめに言っても個性的すぎる異形の漂泊者。プルーストになりたかった男。秘密を打ち明けられた相手が我知らず魂の深淵までしゃべり尽くすほどインタビューの奥義を極めた人物に、一体どんな技で著者クラークは立ち向かえたのか。感服の一冊。毒毒度:6 おあと5605冊
Millet.K
2022/11/12 08:04

“トルーマンとネルはデューイ家のディナーに招ばれ、ステーキとポテトに慣れ親しんでいる中西部の人間の口には合わない、グリッツとガンボ・シチューとアズキとライスの南部料理を食していた。一週間とたたないうちに、デューイ夫妻とはすっかり親しくなり、トルーマンはアルヴィンにフォクシーというニックネームを”(P395)取材当初、町ではT・Cの魅力が一切通じず、容貌や声音が冗談の種にされるほど。しかしホープ家がクリスマスディナーに招いてから、T・Cをもてなすことが町の流行に。捜査官アルヴィン・デューイも心を開いた。

Millet.K
2022/11/12 08:04

“結局強盗が彼らの目的だった。ハーブ・クラターは多額の現金を事務室の金庫にいつもしまっているというあやまった情報にもとづいて、周到な計画を練った。殺害も衝動的なものではなく、最初から目撃者は一人残らずーー冷酷非情にもーー殺すことにしていた”(P396)12月30日の夜、トルーマンとネルがデューイ家をたまたま訪問中に、容疑者逮捕の知らせがもたらされる。冷酷非情=イン・コールド・ブラッドは『冷血』の原題だ。本書には逮捕された容疑者二人の写真も掲載。取材同行者ネルは『アラバマ物語』の著者ハーパー・リー。

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Millet.K
カポーティ『冷血』以降新たな物語に入れず毒書停滞中、異形を読み耽るなり。『吸血鬼ハンターたちの読書会』の吸血鬼像にC・ウィルソン的漂泊者が重なるも、参考文献に『アウトサイダー』がないとは寂しすぎ。解説で一切触れてないのも不思議。本作は事典的な『殺人百科』と殺人の社会史『殺人ケースブック』に続く殺人三部作完結編。大英博物館暮らしで培った膨大な知識にもの言わせ、純粋殺人者=暗殺者の心理を論じる。博覧強記についていけぬ部分もあるが、煽情的な犯罪実話と一線を画すアプローチは安心できる。毒毒度:5 おあと5606冊
Millet.K
2022/11/19 11:33

“私たちの社会がじょじょに進化するにつれて、次第に多くの知的な個人は、欲求不満と犯行というこの立場に置かれることになる”(P182)“すなわち、自分が取るに足らぬ人物であるという感じを素直に受け容れるには知的すぎるが、さりとて、人に認められる自尊レヴェルで自己主張をするには知力もしくは肝っ玉が足りぬという「どっちつかずの」人たちの数が次第に増えつつあるのだ”(P183)「アウトサイダー」的犯罪者とは? 〈第6章 殺人とロマンティシズム〉より。

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Millet.K
なぜこの本が書かれたのか? なぜ一家は殺されたのか? 小麦畑をわたって風が答えを運んでくるだろう。二つの問いに一つの答え、異形meets異形と…1959年11月16日T・Cは小さな新聞記事「富農と家族三人殺害さる」に目をとめた。当初田舎町と殺された一家を描くつもりが、容疑者の一人ペリーの異形っぷりに魅せられる。動機は世界への復讐か。犯人二人が出逢わなければ罪なき者は死なず、本作も生まれなかっただろう。墓前での一幕はフィクションだが、作品を貶めてはいない。掘り下げに伝記『カポーティ』を推奨。おあと5607冊
Millet.K
2022/11/17 09:51

【関連書籍】 ■『吸血鬼ハンターたちの読書会』:主人公が友人の枕元で『冷血』を朗読。漂泊者の象徴としての吸血鬼が『冷血』の犯人像とカブる。 https://bookmeter.com/books/19451080 ■『カポーティ』:カポーティ伝記の決定版、G・クラーク著。『冷血』が作家に何をもたらしたか。https://bookmeter.com/books/127484

Millet.K
2022/11/17 09:53

【関連書籍】 ■『アウトサイダー』:C・ウィルソンのデビュー作。カミュ『異邦人』英語版とタイトルが同じ点に要注目。 集英社文庫版→https://bookmeter.com/books/417770 上下巻の中公文庫版もアリ。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/03/21(4643日経過)
記録初日
2004/04/04(7551日経過)
読んだ本
3595冊(1日平均0.48冊)
読んだページ
1223417ページ(1日平均162ページ)
感想・レビュー
3143件(投稿率87.4%)
本棚
20棚
自己紹介

海外ホラー、ミステリ、SF主食の異形読み。
1999年「死ぬまでに10000冊の毒書」を宣言、
年間250冊を読みすすめるも途中7年の沈黙。
2012年、読メ登録とともに復活を果たす。
短編好き。アンソロジストに憧れを抱く。
紙本主義。装丁など本の佇まいにこだわる。
版ヅラやノンブル位置にキビシイ「組版警察」
密林のドイヒー画像が許せぬ「書影警察」
プラクティス好き「試走警察」

三一書房『サイコミステリーベスト100』を
2019年6月、30年がかりでコンプリート。
2020年11月「おあと6000冊」達成。
2023年3月プロフィール更新。

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