【関連書籍】 ■『アウトサイダー』:C・ウィルソンのデビュー作。カミュ『異邦人』英語版とタイトルが同じ点に要注目。 集英社文庫版→https://bookmeter.com/books/417770 上下巻の中公文庫版もアリ。
■ケトアシドーシスで昏睡状態に陥っていた図書館長♂茶トラが生還。勝率2割台からファンをやってきた自分も今度ばかりは猫の命と引き換えに日本一を諦めた■大濱普美子と数十年ぶりカポーティ『冷血』にヤられた■図書館長退院決定祝フルオープン日和&穏やかな海■2022年10月の読書メーター 読んだ本の数:12冊 読んだページ数:4417ページ ナイス数:1107ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/200370/summary/monthly/2022/10
くたくたさんありがとう。9月初めに治療開始して順調そうに見えたところで一度低血糖を起こして治療やり直し。先週同じ症状なので低血糖かと思いきや受診してみたら高血糖すぎる昏睡という・・・もうね注射はすんごく上手くなったけど、さすがに家で測定まではやれんのよ。猫のついでに人間もダイエットができちゃって、三十代の頃のジーンズが履けるようになってる。
“マックから顔を上げたときは夜が明けていた”(P35)“あと一杯、デイヴィッドは考えた。ベランダで飲もう。デイヴィッドは書斎を出てキッチンへ向かい、マグにコーヒーをついだ。コーヒーで目がさえるわけではなかった。仕事をしていると目がさえるのだ。仕事というのはそういうものだった”(P37)都会からの移住組、ゲームクリエイターのデイヴィッドに朝が来た〜おおっと!表記はMacにしてもらえるとありがたい。FDD付きとは時代だね。設定が1992年5月ということは68k。Quadora 900? 950かな?
“ブレット・イートン・エリスはマンハッタンの半分を戦慄させただけだったが”(作者あとがき P364)やっぱりな、『アメリカン・サイコ』を意識していたケッチャム。ところでこの出版社にしては誤植+校正ミスの類は多くないほうだけれど、時折やらかしてくれている。
“古ぼけたパブスト・ビールの時計を見あげながら、ピーターズは二杯めのバドを注文した。彼のほかには、客はカウンターの端にすわっているピンカス兄弟しかいなかった。〈カリブー〉は、暗くて静かで居心地がいい、ピーターズにとって理想のバーだった。ハンクがピーターズのジョッキにビールをついで、食べかけのターキークラブサンドイッチの横に置いた。遅い昼めしにも取り柄はあるな”(P42)太っちょの愛妻家、警官ピーターズに昼が来た〜
“マージーにとっては最高の食事だった。ロブスターは大きくて甘かったし、ソフトシェルクラムは非の打ちどころのない味つけだった” “もう食べられないわ、と考えた。ぎりぎりで快適の側にとどまっているのがわかった。テーブルには、砕いた爪、殻を割って身をきれいに吸いつくした足、胴体と尾の殻、ソフトシェルクラムの貝殻が散乱し、テーブルクロスにはバターが盛大に飛び散って”(P92)田舎の家へ向かう途中の一行。せっかくメイン州に来ているのだからロブスターを食べないワケにはいかない。食人族のレシピの方はコメントできない…
“トルーマンとネルはデューイ家のディナーに招ばれ、ステーキとポテトに慣れ親しんでいる中西部の人間の口には合わない、グリッツとガンボ・シチューとアズキとライスの南部料理を食していた。一週間とたたないうちに、デューイ夫妻とはすっかり親しくなり、トルーマンはアルヴィンにフォクシーというニックネームを”(P395)取材当初、町ではT・Cの魅力が一切通じず、容貌や声音が冗談の種にされるほど。しかしホープ家がクリスマスディナーに招いてから、T・Cをもてなすことが町の流行に。捜査官アルヴィン・デューイも心を開いた。
“結局強盗が彼らの目的だった。ハーブ・クラターは多額の現金を事務室の金庫にいつもしまっているというあやまった情報にもとづいて、周到な計画を練った。殺害も衝動的なものではなく、最初から目撃者は一人残らずーー冷酷非情にもーー殺すことにしていた”(P396)12月30日の夜、トルーマンとネルがデューイ家をたまたま訪問中に、容疑者逮捕の知らせがもたらされる。冷酷非情=イン・コールド・ブラッドは『冷血』の原題だ。本書には逮捕された容疑者二人の写真も掲載。取材同行者ネルは『アラバマ物語』の著者ハーパー・リー。
“私たちの社会がじょじょに進化するにつれて、次第に多くの知的な個人は、欲求不満と犯行というこの立場に置かれることになる”(P182)“すなわち、自分が取るに足らぬ人物であるという感じを素直に受け容れるには知的すぎるが、さりとて、人に認められる自尊レヴェルで自己主張をするには知力もしくは肝っ玉が足りぬという「どっちつかずの」人たちの数が次第に増えつつあるのだ”(P183)「アウトサイダー」的犯罪者とは? 〈第6章 殺人とロマンティシズム〉より。
【関連書籍】 ■『吸血鬼ハンターたちの読書会』:主人公が友人の枕元で『冷血』を朗読。漂泊者の象徴としての吸血鬼が『冷血』の犯人像とカブる。 https://bookmeter.com/books/19451080 ■『カポーティ』:カポーティ伝記の決定版、G・クラーク著。『冷血』が作家に何をもたらしたか。https://bookmeter.com/books/127484
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海外ホラー、ミステリ、SF主食の異形読み。
1999年「死ぬまでに10000冊の毒書」を宣言、
年間250冊を読みすすめるも途中7年の沈黙。
2012年、読メ登録とともに復活を果たす。
短編好き。アンソロジストに憧れを抱く。
紙本主義。装丁など本の佇まいにこだわる。
版ヅラやノンブル位置にキビシイ「組版警察」
密林のドイヒー画像が許せぬ「書影警察」
プラクティス好き「試走警察」
三一書房『サイコミステリーベスト100』を
2019年6月、30年がかりでコンプリート。
2020年11月「おあと6000冊」達成。
2023年3月プロフィール更新。
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