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2024年10月の読書メーターまとめ

白井天鶴
読んだ本
12
読んだページ
4496ページ
感想・レビュー
9
ナイス
97ナイス

2024年10月に読んだ本
12

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

白井天鶴
ファンタジックな旅行記といった体裁だが、冷静な文体によってどこか現実味を帯びるし、同時にコメディらしい印象も受ける。空間転移・同化などの設定は使い古されたものだが、物語の幅を広げる良いスパイスとなっていて、全体が引き締まる。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
9

白井天鶴
ホルモン注入によって極限まで知能が向上した男の末路を重厚感のあるSFとして描く「理解」、生殖を言語でコントロールしようとする「七十二字」の難解だがわくわくさせる展開など、特筆すべき作品は多いが、表題作「あなたの人生の物語」の発想と構築美には圧倒された。異星人とのコミュニケーションを言語学アプローチによって解析する中で、アカシック・レコード的な認知を獲得する主人公と、彼女が語る「あなた」についての悲しみを帯びた物語の対比が素晴らしい。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
本文と註釈を同じウェイトで描くという斬新さは勿論あるが、全体的に薄っぺらく、それは80年代若者文化や生き方そのものの薄っぺらさでもある。その肌感覚は当時を若者として生きていないと実感できない類のもので、普遍的な文学とは呼べないだろう。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
現代においても少なからず見聞きする程度には未だ根深く差別が残る同和問題を、嘆き深い文体で鬱々と描いていく。理不尽と言うしかないが、差別することで自らの心の平穏を保とうとする市民が今でも一定数いる事実には虚しさすら感じる。だが物語には希望も見え、決して胸糞ではないのが良い。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
歴史小説と思いきや、実は黒田官兵衛を安楽椅子探偵役とした推理小説という離れ業。戦国時代ならではの「謎」を不自然な形ではなくミステリに仕立て上げる技巧の素晴らしさがある。さらにそれらを集約し、ミステリ以上の展開で終わるラストも妙技。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
どういった世界観の物語なのか最初は分からず、ぽつぽつと呟かれる不穏なキーワードから全体を推し量っていくことになる。ずっと語り口調なのがどうも読みにくく、大事な部分をわざと明らかにしない文章にイライラさせられはしたものの、結果的にそれがミステリらしさを醸し出す要因となっている。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
ファンタジックな旅行記といった体裁だが、冷静な文体によってどこか現実味を帯びるし、同時にコメディらしい印象も受ける。空間転移・同化などの設定は使い古されたものだが、物語の幅を広げる良いスパイスとなっていて、全体が引き締まる。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
一人の女をめぐって内心憎み合う兄弟を描いた「偸盗」の予想外の結末、屏風絵にまつわるミステリー風の「地獄変」の空恐ろしさ。多種多様で洒落たアイデアを、軽快な文体で面白く読ませてくれる。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
奇抜過ぎるアイデアを物語として成立させるため、かなり回りくどい言い回しで紙幅を埋めているようにも思えるが、それが段々と切羽詰まってくる主人公と重なっていく。ラストの不条理とともに、カフカ自身の人生を比喩的に批評しているかのようだ。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
アステカの儀式・麻薬ビジネス・臓器売買といった非日常が描かれ、重厚かつ繊細な筆致で世界観を構築している。視点がコロコロ変わるので物語としての一本筋がブレて読みにくいが、多様な登場人物の動向が収束していく面白さはある。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/04/06(4614日経過)
記録初日
2012/03/15(4636日経過)
読んだ本
230冊(1日平均0.05冊)
読んだページ
75475ページ(1日平均16ページ)
感想・レビュー
198件(投稿率86.1%)
本棚
0棚
性別
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