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2024年9月の読書メーターまとめ

白井天鶴
読んだ本
17
読んだページ
4501ページ
感想・レビュー
15
ナイス
622ナイス

2024年9月に読んだ本
17

2024年9月のお気に入られ登録
1

  • sae

2024年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

白井天鶴
「普通の人間」を強要する社会の生き難さに対して、コンビニというマニュアル化された空間を提示する、そのアイデアというか、気付きみたいなものが本作の優れた点だと思う。登場するキャラクターは極端だが、かといって的外れでもない絶妙さ。展開も面白く、サッと読める分量の中に凝縮されたテーマが痛快。
が「ナイス!」と言っています。

2024年9月の感想・レビュー一覧
15

白井天鶴
明治期の文体は読みにくいが、だからこそ一言一句を充分に汲み取ろうとするおかげで、意外にのめりこむことができた。五重塔を誰が建てるかという単純な構成ながら、各キャラクターの造形が巧みで、物語の展開にわくわくさせるものがある。嵐の描写も素晴らしく、ラストも美しい。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
オーウェルらしいアイデアと、そこから発展させた社会批判がある。動物の視点であることで寓話としてのエンタメ性を持たせているが、描かれるのはスターリニズムの台頭であり、思想統制であり、『一九八四年』とそう変わらない世界だったりする。終いには「動物」という概念すら覆されるブラック・ジョークのようになる、完璧なオチが待っている。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
タイトルと序盤の展開によって、これがどういうタイプの物語であり、結末も推測できてしまうが、それでも読ませる熱量がある。一方的な恋は痛々しくも瑞々しく、どこか美しさをも内包する。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
現役のお笑い芸人だからこそ描くことのできるテーマ・物語であり、そこに現実感(芸道のリアリティ)と現実性(社会における「笑い」のありかた)が孕んでいる。夢を追う者達への讃歌でもあり、夢を諦めた者達への鎮魂歌でもある。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
有名な事件が一記者の視点から語られるが、まさに「事実は小説より奇なり」と言えるほど、ルポというより物語のようなエネルギーがある。事件取材の裏側、警察の無能さまで暴いていくが、そこはやはり殺人事件であることもあって、痛快さではなく虚しさが広がる。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
現代の相田みつを的なフレーズもあるが、どこかエッジが効いていたり、不条理ギャグのようなものも多くある。そこにゆるくて親しみやすいイラストが交わることで、独特の雰囲気があって楽しい。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
コミカルな展開を見せつつ最後はぞっとさせる「高野聖」、弥次喜多オマージュと能楽の要素を用いつつ洒落の利いた「歌行燈」など、リズム感のある文体で描かれており、読んでいて楽しい。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
へんてこな設定の奇天烈な短編ばかりだが、なぜかそれを自然と受け入れてしまっていることに気付かされる。豊かな想像力から生まれるアイデアを、ちゃんと物語として成立させるパワフルさがあるからだ。美しい水死体に村人らが心を奪われる話が好き。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
美しい日本語、などというしょうもないことは言いたくないが、やはり川端の文体には美しさがあり、人物の動作や情景の描写に滲む「わびさび」は唯一無二だ。そこに死や性がじっとりと交わることで、本来それらが持つ背徳的なイメージすら、甘美なものに置き換わるほど。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
これまでの村上のキャリアから得られた様々なアイデアが詰め込まれており、その徹底的に抑制された文体によって物語は常に緊迫感を持つ。不老不死は夢のようだが、実際に獲得できる社会となった時どうなるか。一言でそれを「ディストピア」といっても、ここまでの世界観のものはかつて見たことがない。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
「普通の人間」を強要する社会の生き難さに対して、コンビニというマニュアル化された空間を提示する、そのアイデアというか、気付きみたいなものが本作の優れた点だと思う。登場するキャラクターは極端だが、かといって的外れでもない絶妙さ。展開も面白く、サッと読める分量の中に凝縮されたテーマが痛快。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
SFの体裁を取りながら、実際はミステリとして展開される。序盤でなんとなく真実を見据えて読んでしまったために、ラストは拍子抜けだったが、やや衒学的ながら確かに新しい視点もあって、謎が解明されていく過程には説得力がある。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
生き辛さ、それは世間との隔絶を感じたり、他者との折り合いがつけられない不器用さのことであり、少なからず誰しもが胸に秘めているものだ。太宰はそれをあけすけに描写し、我々の隠していた本性をこれでもかと暴露する。これが遺作であることも含めて完成された物語となった。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
圧倒的なまでの言葉の羅列に打ちひしがれてしまった。ジャンキーの見る世界は斯くも目まぐるしく、美しさと醜さが混在し、意味と無意味が入れ替わっていくのだろうか。こんなことなら若いうちにドラッグの一つでも体験しておくんだったと後悔する。
が「ナイス!」と言っています。
白井天鶴
物語内物語内物語、という三重のメタ構造は読者を混乱させ、主となる物語が進めば進むほど意味をなさなくなっていく。もちろん伏線のような効果は多少なりとも感じるが、それがうまくまとまっているようには見えない。オースター特有の「偶然」による、めまぐるしいラストは衝撃的ではある。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/04/06(4581日経過)
記録初日
2012/03/15(4603日経過)
読んだ本
215冊(1日平均0.05冊)
読んだページ
70805ページ(1日平均15ページ)
感想・レビュー
189件(投稿率87.9%)
本棚
0棚
性別
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