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2024年3月の読書メーターまとめ

ががが
読んだ本
10
読んだページ
3197ページ
感想・レビュー
10
ナイス
76ナイス

2024年3月に読んだ本
10

2024年3月のお気に入り登録
4

  • 踊る猫
  • ふみすむ
  • wadaya
  • kaoru

2024年3月のお気に入られ登録
2

  • wadaya
  • kaoru

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ががが
短編5つ、ほとんどのお話でプーの人が出て来るが、光の当て方を変えつつも、働いていないがゆえの共通の心理が上手に描かれている。大病、離婚、モラトリアム、家出など定職に就かない要因は様々だが、社会から爪弾きにされてるような疎外感や労働への複雑な心情の描写は見事だ。働いてるときと働いていないときで読後の感想がまるっきり違う。「このままではダメだ」という気持ちは無職でなくても起こりうるし、当人は勤め人が思うほどには苦悩してない場合もあるが、「働くってなんだ?」ってなって沼にはまる深度は常人のそれではない。
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2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

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2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:4112ページ ナイス数:87ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/244402/summary/monthly/2024/2 本以外のまとめの note https://note.com/zgagaga/n/n2d3d741148c4

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2024年3月の感想・レビュー一覧
10

ががが
2014年刊行。「就職」という社会モデルがすでに時代にそぐわないものになっていることを指摘し、代わりとなる働き方を提案、そこから今後有効になると思われる生き方を提示する。貨幣経済から評価経済に移行するという話は、フォロワー数などの社会的繋がりが可視化されるようになった現代をうまく言い当てており、一定の説得力がある。人を雇うまでではないものの、やってほしい仕事というものが世の中にあふれているというのは私自身もよく実感する。ギグワークとかスポットワークとかまさにそうだもんなあ。
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短編5つ、ほとんどのお話でプーの人が出て来るが、光の当て方を変えつつも、働いていないがゆえの共通の心理が上手に描かれている。大病、離婚、モラトリアム、家出など定職に就かない要因は様々だが、社会から爪弾きにされてるような疎外感や労働への複雑な心情の描写は見事だ。働いてるときと働いていないときで読後の感想がまるっきり違う。「このままではダメだ」という気持ちは無職でなくても起こりうるし、当人は勤め人が思うほどには苦悩してない場合もあるが、「働くってなんだ?」ってなって沼にはまる深度は常人のそれではない。
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「彼は学生には見えない」という文において、主語は「彼」だけど、じゃあ「見える」という状況は彼が起こしているの?「主語が対象に何かをする」という能動と受動の図式で捉えにくい現象はいくらでもある。「中動態」はもうひとつの事態の見方であり、この態の分析をしながら意志や責任といった現代社会の用語の意味を洗い直す。バンヴェニストやアレントを参照し、言語表現のなかで硬直した概念を考察して、そこから依存症や自己責任論などについて考える土台を用意するところまでを射程に入れた本書は、言語学と哲学のマリアージュを堪能できる。
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下巻は時制、話法、叙法、否定などについて。「高等な文法」の記述を目指して書いたと最終章にあり、各言語の実例を比べるように並べて、そこから一段抽象化した理論を打ち立てている。ゆえに様々な外国語に触れた経験がないと分かりにくい部分もあるのだが、言語間の異なる形式のなかに潜む普遍性を見出す姿勢が一貫しており、鋭い洞察力で言語表現の豊かさを鮮やかに描き切ってる。文法書を読むようなとっつきにくさはどうしてもあるが、むしろ個々の言語の枠を超えた文法のレファレンスブックとしての価値の方が高いのかもしれない。
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中盤は性・数・格や比較表現についてなど。個々の文法の単元では「A語では...B語では...C語では...」という記述が目立ち、それぞれの言語についてある程度の知識があればおもしろいに違いないのだが、勉強不足のため全体的には流し読みになった。これまでにどのような説や論があるかを検討・批判しており、様々な見方があったことは分かるが、現代から見ると冗長に映るだけかもしれない。著者の母語なだけあって、相変わらずデンマーク語の例文が頻出しており、いつの日になるか分からないが、デンマーク語をやってみたいなと思った。
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文法についての本。特に品詞での語の分類を批判し、他の語との接合のなかで分けた「三つのランク」は、古典的な文法的説明で不満が残る部分を鮮やかに説明していて爽快(「〇〇詞の××詞的用法」とか考えてみると意味が分からない)英文法で時たま聞く「ネクサス」も精緻な分析が施されている。さまざまな言語の具体例が出て来るので、英語の知識しかないと厳しい反面、知ってる言語が多いと言語一般についての理解が深まることは間違いない。普遍的な性質を想定し、各言語にどう表象されているのかを比べるだけでもかなりおもしろく読める。
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『星の王子さま』の原書。勉強として読んだので、ひたすら辞書を引いては中断するぶつ切りの読書にはなってしまったが、その都度辞書を参照していると「ここの語は多分この意味で書かれているけど、別の語義でも解釈はできる。そうなるとこれはメタファーなのか」みたいなことが一度ならずあったので、相当練られた言葉が散りばめられていると思う。そしてそれを初学者でも分かる言葉で構成しているというのだから驚きだ。一読して味わえるほどの実力がないのが悔やまれるが、力がついたら再読して今度は味わう読書をしたい。
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オリエントという地域は西洋によって記述される存在だったわけだが、その西洋がこの地域をどのように捉えているかを分析することで、我々の異文化理解に付随するバイアスの構造を解き明かしている。批判の俎上に載せられている東洋学者のテキストに馴染みがなかったので、大変苦しい読書になってしまったが、解説の「『オリエンタリズム』と私たち」は分かりやすく、サイードの問題意識がどこにあるのかが少し理解できた。読了後に飛ばしてしまった上巻の序説を読んだ。再読の機会があるならまずは解説から読むこととしよう。
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ががが
西洋人が東洋をどう見ているかを考察する本。この本での「オリエント」とは地理的には中東や北アフリカを扱っているが、構造はどの地域にも存在する。日本人が思い描く日本と外国人に映る日本は異なる。日本人がイメージする欧米と欧米人が認識している欧米もやはり異なる。異文化を理解する際に避けては通れない自国のフィルターを考察した点で、本書の射程はとても広い。人文学に多大な影響を与えた名著なのは間違いないが、各章の東洋学者の東洋観のテクスト分析についていくのは読書としては骨が折れる。読破するのは工夫を要しそうだ。
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ががが
オタキングを自称する著者が2006年に行った同名の講演を本にしたもの。この頃に盛り上がっていたオタクブームに対しての違和感から始まり、昭和から平成の時代背景を参照しながら、自分が想定してきたオタクは消滅したのだと説く。この語の意味合いは数十年のうちに激変しており、この言葉に担わされたイメージの実相が分かる。マイナーなものから始まった活動が世代間の葛藤や対立を経て、大衆に受容され、発展的に解消していく様はおそらくどの文化事象にも当てはまるだろう。日本社会の変遷を考える上で、有用な視点が提示されている。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/07/22(4299日経過)
記録初日
2011/05/14(4734日経過)
読んだ本
1213冊(1日平均0.26冊)
読んだページ
346022ページ(1日平均73ページ)
感想・レビュー
1000件(投稿率82.4%)
本棚
4棚
職業
無職
現住所
愛知県
外部サイト
自己紹介

語学と読書が好きなフリーター32歳

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