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2024年11月の読書メーターまとめ

びぃごろ
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感想・レビュー
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2024年11月に読んだ本
14

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

びぃごろ
理系好きにドキュンと刺さりつつ、文系さんにも五つの物語が沁み入ることは間違いないだろう。「夢化けの島」萩市の北に浮かぶ三島を舞台に萩焼窯を探す三浦と地球科学科助教の久保が出会う 「狼犬ダイアリー」会社を辞め吉野村に移住したwebデザイナーが狼混を見る 「祈りの破片」長与町役場勤務の小寺が不振な空家を調べると 「星隕つ駅逓」北海道遠軽町の白滝郵便局に勤める信吾と妻の涼子、局長である義父の定年と共に野知内郵便局は廃止される 「藍を継ぐ海」姫ケ浦海岸のアオウミガメ監視員佐和と中二の沙月はハイダ・グワイのティムに
びぃごろ
2024/11/06 13:16

萩市では日本海に浮かぶ島々を見て、三島牛のことも知っていたので第一話はより近く感じた。どの話もその土地に根付いているので知っているとより深まるだろう。『三島で岩石の声を聞き続けたい。この土地の生い立ちを、千二百万年という時の流れをたたえた器を作るのが自分の仕事だ』科研費を獲得できなくとも、やりたいことを続けられる環境が欲しい。 狼犬ダイアリーも仕事ではなく自分が好きでやるサイト。 浦上天主堂を中心に温度と爆心地からの距離との関係を調べたフールドノートと莫大なサンプルを集めた博物教員と神父。

びぃごろ
2024/11/06 13:24

駅逓は旅人、荷物、手紙を送る。北海道の開拓民として施設を維持するために食うや食わずの自給自足で守り続けた。郵便創業当時、札幌から東京に書留郵便は20日間かかあった。明治の終わりから大正には川沿いにコタンがありアイヌとの交流もあった。『昔、空から星が落ちてきて、チトカニウシ山のふもとに新しい川が生まれ、ノチウナイ(星の川)と名付けられた』

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2024年11月にナイスが最も多かったつぶやき

びぃごろ

2024年10月の読書メーター 読んだ本の数:18冊 読んだページ数:5363ページ ナイス数:558ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/258524/summary/monthly/2024/10

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2024年11月の感想・レビュー一覧
14

びぃごろ
『八本目の槍』は小姓組8人から見た石田三成を描く作品だったが、こちらは五奉行の中にいる石田三成だ。読み終えるとこの題名とカバー絵が堪らなく沁みてきて余韻が半端ない。その後の史実も分かっているので殊更に。利休と家康が憎々しく描かれているのが面白く、逆にいい役処は上奉行大谷吉継、充満した三成のガスをしゅ~と抜いてくれる掛替えのない友だな!五奉行が立ち向かう秀吉からの難題は「北野大茶会」土木の増田長盛「刀狩り」司法の浅野長政「太閤検地」財政の長束正家「大瓜畑遊び」宗教朝廷の前田玄以「醍醐の花見」行政の石田三成
hiace9000
2024/12/12 13:07

なんと三部作ですと! 耳より情報ありがとうございます。楽しみが増えました。利休や家康への忖度を排して、今村イズム全開で三成が我が道を突っ走る様を期待しましょう!

びぃごろ
2024/12/12 13:18

いぇ〜い(=´∀`)人(´∀`=)

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びぃごろ
四季を通し心を整えてくれる時代物である。浅草寺の一角、正顕院で寺子屋を開く大滝信吾が、寺子たち親子の難儀に力を貸し、自分の生い立ちから将来を考える連作短編。ハラハラする事件は当然起きるのだが、信吾の心が大きくブレないので、安心して読めるのがいい。まだ20を過ぎた若者なのにねぇ~今回もラストにえぇっと驚かされる。確かに伏線はあったけど全く予想せず。狸穴の二択には選ばない方のが続編は書きやすそうだぞと淡い期待を抱くも、第三の道で王道の続編が書けるじゃないかと大満足!御膳奉行の兄と正顕院光勝もいい味だしてるのよ
びぃごろ
2024/11/27 11:36

緊迫した場面で大滝左衛門尉「そこもとのしておることは、捌かれた魚が包丁を敵呼ばわりするようなもの」((笑))サイコー!

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びぃごろ
5人でマーダーミステリーをやった。舞台で女優が死にその犯人を探し出すというもの。あの時の緊迫感を思い出した。『幽人』のゲネプロで、幽霊役の遠野茉莉子が奈落に落ちて死んだ。中止となった劇場に関係者5人が集まり話し出す。劇作家の名倉、茉莉子とバイト先で知り合いのちに俳優となった城亜弓、元恋人の俳優神山、ベテラン俳優蒲池多恵、舞台監督の渡部。彼ら一人一人の話が章前に入り、遠野茉莉子がどうして俳優になったのか、演じずにはいられなかった生き様が綴られる。同じ仲間がいることが分かっても逃れる術はなかったのか…キツイな
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びぃごろ
女性記者が砂漠鉱山に潜入し、人材輸出ビジネスの実態を暴き、そこに監禁され強制労働に従事する政治犯の博士を救う…という粗筋から、のどかなこの表紙は?そしてロブスターという題名は?と関連性が全く浮かばなかったのだが、そうかー舞台は近未来!「亜熱帯化した日文を新型デング熱とマラリアが襲う、時給千円のアルバイトに豚切落し㌘900円、卵一個200円。低所得者は灯油も買えずエアコンがあっても電気代が払えない、社会保障費の財源はとうに尽きた」って怖い…それでも人は生きる。見捨てられた土地に途方もない自由を見出して。
びぃごろ
2024/11/22 10:38

集団生活になじめない子どもが〇〇障害と診断され、両親の熱心なケアや医師の治療や支援組織の人々の使命感が、良い結果を生むとは限らない。「ただ放っておいてほしかった。すべてが苦痛だった」協調とか和とか共感とか、社会に適応できるようにする名の拷問。

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びぃごろ
ネタバレ『超高速!参勤交代』で時代物をコメディタッチで読ませてくれた作者が、忠臣蔵をどう描くか。ほうほう、吉良上野介の一番下の弟が、出家したものの修業せず、たびたび金をせびりに来る破戒僧だと。この孝証タカアキが身代わりに扮するという訳か。ここでは上野介も浅野内匠頭もどうしようもない主君である。大石内蔵助はその尻ぬぐいでいつも苦労しており、今回の事件勃発でもうヤレヤレだ。そこは白蔵盈太さんの『討ち入りたくない内蔵助』と通じる。そして将軍綱吉も含め三人の暗愚に、たぐいまれなる友となった大石と二人立ち向かった!おぉ。
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びぃごろ
これ『まいまいつぶろ』『まいまいつぶろ 御庭番耳目抄』に続く三部作じゃないか。ラストは田沼意次が主人公となる。吉宗・家重・家治の世を描き、大河ドラマのように読め、この時代がとても身近になった。家重と忠光が同じ年に子をもうけたの対し、家治と意次は家基と意知という跡取りを喪う。志を継いでくれる人がいない政はぷっつりと断ち切れてしまい、反対勢力が台頭する。意次に付届け、賄賂は屋敷に確かに沢山届いたが、断り返すのも面倒。すべて金に換えて相良の城と民が潤うように使う、私利私欲ではなく経済を考えるという解釈、成程。
びぃごろ
2024/11/19 22:08

忠光なき後、家重は家治と武元、意次の4人でいる時が一番気安かった。そしてその時、武元が「方人」と聞き違い、改めるために初めて筆を持ち書いた言葉が、意次の生涯の宝となる。いいエピソードだ。

びぃごろ
2024/11/19 22:13

愚直なまでに正直な信の者

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びぃごろ
【シリーズ2作目】解説が夏川草介さんなのも嬉しい。主人公は内科医青島ではなく、登場する患者だという目線にうむうむ。医師の業務は診断治療だけでなく悩める者の言葉に耳を傾け、知恵を授け、ときに寄り添うことを求められると。昔は菩提寺の住職や宿老、隣人たちが担っていたのに…教師もそうかも一極集中が過ぎて許容量オーバーだよ…現代医療に欠けがちなこの行為を埋める倫太郎の存在が嬉しい。6編の連作、倫太郎の過去エピソードも明らかに。大酒飲み、糖尿病、痩せ薬、スマホ首、尊厳死、対処療法ではなく起因するものを探り解していく。
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びぃごろ
「正欲」は真正面から人の欲に対するマイノリティとマジョリティの世界観を浴びせられ、衝撃を受けた。それに続く「生殖記」…主人公は家電メーカー総務部に所属する達家尚成ではなく、彼に宿った「せいしょくき」でしょ。語り口は著者のエッセイを読んでいるようで、楽しく面白いのよ。同じ題材でもストレートかカーブか、投げ方を変えると受け手はこうも印象が変わるものかとテクニックの巧さに感心してしまった。どの登場人物にも共感ポイント有。=虚無にならずに生きること。自分の”しっくり”を見つけて重ねて幸福度を上げるが勝ち=
びぃごろ
2024/11/15 11:09

半球睡眠「イソシギ」性転換「ホンソメワケベラ」雌が♂「トリカヘチャタテ」

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びぃごろ
名探偵赤ずきんシリーズは連作短編なので、その舞台設定でかなり好みが分かれるかと思うが、ハチャメチャな魔法が当たり前のアラビア!てんこ盛りのあり得なさを素直に楽しめました。400人目の王妃となったシェヘラザードが命をつなぐため、ペルシャの君主シャハリアールに夜毎赤ずきんの名探偵ぶりをはなすのであった。「アラジンと魔法のアリバイ」アラジンが酷いごろつき(苦笑 「アリババと首吊り盗賊」石化の泉 「シンドバットと三つ子の事件」楽天的で金遣いの荒いシンドバット 「アラビアの夜にミステリは尽きず」推理を外す赤ずきん
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びぃごろ
平安時代の富士延暦噴火に巻き込まれた駿河国の民を描く。家人の鷹取は、軍馬を養う富士の裾野の岡野牧で手伝いをすることになった。噴火というものを見たことがない人たちの驚きとなすすべもない様は、今の時代でも災害に遭えば同じ様になるに違いない。降りかかる焼石から逃れ命をつないでも全てが灰に埋もれ、雨が降れば土石流となり襲い掛かる。家人から良戸になることだけを考えていた鷹取だったが、どんな身分であっても、今を懸命に生き、明日は今日と同じ日ではないのだと覚悟するのは同じなのだと気付く。田村麻呂と阿弖流為も登場。
セイコリーノ 願わくは図書館、本が「希望の綱」となりますように
2024/11/28 09:10

私も、図書館で借りて読みました。サインがあり、びっくりしました。

びぃごろ
2024/11/29 20:16

スゴイですよね。澤田さん(@_@。もうホンとビックリ!

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びぃごろ
徳川の時代。郡奉行の新任と悶着を起こして村を出奔した庄屋の次男、杜宇。幾つもの山川を越えて迷い込んだのは、青姫の郷。そこは誰にも干渉されない独立した郷で、全ては籤で決められていた。その籤で命拾いするも神事を司る頭領の満姫の命で 米を作り年貢として納めることとされた。農民はおらず、開墾から始めることに…。そこで詳しく一年を通して語られる米作りの方法が興味深い。里の人たちの精神の自由さ現代にもと。武の長、朔と薬師の分麻呂が年齢不詳の満姫の脇を固める。郷の秘密に悶着の相手久四郎も現れて…ラストも満足度高く読了。
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びぃごろ
理系好きにドキュンと刺さりつつ、文系さんにも五つの物語が沁み入ることは間違いないだろう。「夢化けの島」萩市の北に浮かぶ三島を舞台に萩焼窯を探す三浦と地球科学科助教の久保が出会う 「狼犬ダイアリー」会社を辞め吉野村に移住したwebデザイナーが狼混を見る 「祈りの破片」長与町役場勤務の小寺が不振な空家を調べると 「星隕つ駅逓」北海道遠軽町の白滝郵便局に勤める信吾と妻の涼子、局長である義父の定年と共に野知内郵便局は廃止される 「藍を継ぐ海」姫ケ浦海岸のアオウミガメ監視員佐和と中二の沙月はハイダ・グワイのティムに
びぃごろ
2024/11/06 13:16

萩市では日本海に浮かぶ島々を見て、三島牛のことも知っていたので第一話はより近く感じた。どの話もその土地に根付いているので知っているとより深まるだろう。『三島で岩石の声を聞き続けたい。この土地の生い立ちを、千二百万年という時の流れをたたえた器を作るのが自分の仕事だ』科研費を獲得できなくとも、やりたいことを続けられる環境が欲しい。 狼犬ダイアリーも仕事ではなく自分が好きでやるサイト。 浦上天主堂を中心に温度と爆心地からの距離との関係を調べたフールドノートと莫大なサンプルを集めた博物教員と神父。

びぃごろ
2024/11/06 13:24

駅逓は旅人、荷物、手紙を送る。北海道の開拓民として施設を維持するために食うや食わずの自給自足で守り続けた。郵便創業当時、札幌から東京に書留郵便は20日間かかあった。明治の終わりから大正には川沿いにコタンがありアイヌとの交流もあった。『昔、空から星が落ちてきて、チトカニウシ山のふもとに新しい川が生まれ、ノチウナイ(星の川)と名付けられた』

が「ナイス!」と言っています。
びぃごろ
クラフト・エヴィング商會のイラストはちょっと古風で繊細なようでデザイン化されており得も言われぬ風合いを醸す。イラストはよく目にしていたものの、小説は初めてかもしれない。どんな探偵小説かと気になって読んでみる。物語も独特の空気感、言葉遊びがあり「あぁいいかも」と身を委ねられました。ちょっと入れ子式のようでもあった。オッドアイ(虹彩異色症)を灰白色の眼帯で隠す探偵、除夜一郎と希望の塔がある街に逃れてきたやはりオッドアイの謎の女性ミサキが助手となり殺人事件を未然に防ぐために行動を起こす。連作10話。
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びぃごろ
短編5本。「花束の夜」新入社員の水本は指導係の倉岡が三ヵ月後に辞めると知り、目を潤ませたその日、深い中に。恋人がいるのも知っていた、送別会の日が二人の別れとなるのも。花束の行方が印象的 「お返し」小4からユウハにチョコをもらい続けた彩人、いつも水色の箱で手作りだ美味しかったけど面倒だった 「新しい恋愛」マッチング恋愛は過去の遺物、今は学校教育で人を愛する気持ちの素晴らしさが説かれ、友だちや家族とも恋の話をする 「明日の待ち合わせ」ずっと好きでいてくれる狛村とかな子のプレイ 「いくつも数える」年の差婚の波紋
びぃごろ
2024/11/04 17:40

寝る前に一遍ずつ読み、反復しながら眠りに落ちた。男性が主人公の「お返し」「いくつも数える」よりも女性が主人公の3本が感覚的にわかりやすい。特に「花束の夜」はものすごく考えさせられた。「新しい恋愛」って近未来の物語だね、高瀬さんの短編小説は寝しなの読み切りにとても向いている。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/09/02(4858日経過)
記録初日
2009/01/05(6194日経過)
読んだ本
3242冊(1日平均0.52冊)
読んだページ
1035389ページ(1日平均167ページ)
感想・レビュー
2835件(投稿率87.4%)
本棚
34棚
現住所
東京都
URL/ブログ
http://biigoromoss.blog.fc2.com/
自己紹介

本っていいですよね。
読書メーターに過去の記録を入力&登録は2012/9/3
今後は感想も入れていきます。

手元にない本が殆どなので、すぐに表紙を見られるのが嬉しい♪
本棚にお気に入りを並べられるのも!
新しく自分の部屋ができた感じです。

読みたい本は、まだ図書館予約をかけていないものや購入予定のもの。
積読本は、今まさに手元にあって私に「早く読んで~」とプレッシャーをかけているモノたち。

ますます本を読み進められそうです。
目が悪くなるのだけが心配w



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