巨大開発で刻々と変化する渋谷の姿を眺めていると、ひょとするとどのビルの地下にも人柱が埋まっているのかもしれないと妄想するようになりました。祟りは怖いです。知らずにいて関わりたくないものです。

恩田陸の魅力たっぷりな短編集。「国境の南」がお気に入り。主人公はどこに消えたか？その動機は？と後を引く終わり方。「春よ、こい」こういう時間のパラレルワールドの話も好き。「ノスタルジア」で牛腸茂雄の写真が紹介されていてうれしかった。次は理瀬シリーズに挑戦。

コロナからロシアのウクライナ侵攻時までの現在の経済情勢まで解き明かす。（今ではパレスチナ問題まで生じてしまったが…）現在の様々な問題については回答（池上さんの考え）ではなく、読者に考えさせる手がかりを示してくれてありがたい。

巨大開発で刻々と変化する渋谷の姿を眺めていると、ひょとするとどのビルの地下にも人柱が埋まっているのかもしれないと妄想するようになりました。祟りは怖いです。知らずにいて関わりたくないものです。

超能力を持つ常野の人々の連作短編集。迫害によりばらばらに生活している超能力者が今後どうなるのか。彼らは誰と戦っているのか。超能力者本人や関わった人々などの様々な角度から描かれる物語。００９が好きだった私はこの手の話に嵌ってしまう。

辻村作品はつまみ読みでしたが、全作品リストをもとにコンプリートを目指そうと思いました。それぞれの作品の創作の秘密や対談、他の作家の文庫に執筆した解説文など盛りだくさんの内容。辻村研究者はこれで論文が書けるんではないかな。

幽霊・異界・狂気・・・日常生活から一歩踏み出す物語の短編集。今どきのホラーの直截的な作品と異なり、文章が美しいので安心して読むことができる。エッセイも短く分かりやすいものを収録。

宇佐美まこと目当てで読んだが、後半になるほど恐ろしさに身震い。読み手の日常が侵食されていくようで怖かった。この本、早く手放したい。

現実と異世界がリンクするファンタジー。こちらとあちらをつなぐ謎の少女。兄弟愛。早くに亡くなった両親への愛情。イメージは膨らむが、理由付けがはっきりしなこともあってもどかしさを感じた。全体的には心温まる話で良かった。

1993年発表。火車と同時期の作品。こちらは軽いノリでどんどん展開するコメディタッチのミステリー短編集。さすが宮部みゆき、人物描写が軽妙。深く考えずに楽しめた。

異世界ファンタジーって当たり外れが多いのだが、これは評判通りの面白さ。登場人物がすっきりしていて分かりやすかったので助かった。もっと早く出会えていれば・・・綾瀬はるかのドラマがあったことも知らなかった。

全体的にモワモワとした感じのするミステリ。女子高校生の悲劇。読みやすい半面、まどろっこしさがつきまとう。恩田陸はもっとスカッとした作品の方が好き。

ホラーミステリの短編集。おどろおどろしくなくサクッと読了。幽霊が見えれば事件の解決は簡単？