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2024年11月の読書メーターまとめ

A.T
読んだ本
4
読んだページ
1904ページ
感想・レビュー
4
ナイス
296ナイス

2024年11月に読んだ本
4

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

A.T
永井荷風に絶賛された「刺青」「少年」、作者唯一の自叙伝的作品「異端者の悲しみ」を含む初期短編集。後々の「細雪」など関西移住後の流行作家らしい作品との違いに驚くことが多い。緻密な文章の運びは初期の方がわかりやすい。脚本新藤兼人、監督増村保造によって映画化された「刺青」の原作がわずか12頁ほどなのに、行燈の光がやっと届くほどの陰影の深い味わいの中に女の肌が白く浮かぶ艶かしさがじっとり体温を感じるほどに描かれて、読み応えを改めて噛みしめた。DVDの増村版をまた見たいが、レコーダーがないのが情けない。
A.T
2024/11/17 22:03

巻末のあとがきに永井荷風の絶賛の文章が引用されている。読友さんからも永井荷風との深い親交を指摘されて、なるほど。

が「ナイス!」と言っています。

2024年11月にナイスが最も多かったつぶやき

A.T

今年は大好きな関西旅行に行けなかったぶん、川端康成「古都」で京都、月をまたがりましたが谷崎潤一郎「細雪」で神戸大阪京都と巡ることができて満足でした★画像は東京都現代美術館「ひとりの精神科医が集めた日本の戦後展」のおびただしい展示の中から。2024年10月の読書メーター 読んだ本の数:5冊 読んだページ数:1374ページ ナイス数:239ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/279835/summary/monthly/2024/10

今年は大好きな関西旅行に行けなかったぶん、川端康成「古都」で京都、月をまたがりましたが谷崎潤一郎「細雪」で神戸大阪京都と巡ることができて満足でした★画像は東京都現代美術館「ひとりの精神科医が集めた日本の戦後展」のおびただしい展示の中から。2024年10月の読書メーター 読んだ本の数:5冊 読んだページ数:1374ページ ナイス数:239ナイス  ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/279835/summary/monthly/2024/10
A.T
2024/11/03 23:56

コレのどこが美術作品なのか…と疑うかもしれませんが、ようく見るとガラス細工が張り付いてるんです。青木美歌さんの作品。

が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
4

A.T
滋賀、京都、四国、北陸… 今回も日本全国の仏(ブツ)を見てまわる旅がつづく。まさにこの目線なんだなぁ。仏=ブツ=物とつながる。宗教解説は一切なし。明治維新後すぐの廃仏毀釈、神仏分離令によって、宗教は神道一本に絞られ、寺も仏も掛軸も枯山水も書も何もかもが仏教と切り離された。元々一つの宗教観に束ねられていたものがバラバラに… みうらさんはソレが当然という捉え方。地方に多く残る廃仏毀釈の跡を見て、いとうさんは時代の断絶に気づく。。。
A.T
2024/11/27 18:38

仏を見てまわるを基軸にはしてるけど、仏像も土産ものも食べ物も、タクシーのおじさんのギャグも係りのおばさん(もはや僧侶ですらない!)とのふれあいが同等に描かれる。

A.T
2024/11/27 18:48

廃仏毀釈、神仏分離がされたから、どの寺にも宗派を問わず入ってみることができる…というわけなんだが。離されたものをもう一度復元してみる作業が、この見仏記なのかもしれないな。

が「ナイス!」と言っています。
A.T
永井荷風に絶賛された「刺青」「少年」、作者唯一の自叙伝的作品「異端者の悲しみ」を含む初期短編集。後々の「細雪」など関西移住後の流行作家らしい作品との違いに驚くことが多い。緻密な文章の運びは初期の方がわかりやすい。脚本新藤兼人、監督増村保造によって映画化された「刺青」の原作がわずか12頁ほどなのに、行燈の光がやっと届くほどの陰影の深い味わいの中に女の肌が白く浮かぶ艶かしさがじっとり体温を感じるほどに描かれて、読み応えを改めて噛みしめた。DVDの増村版をまた見たいが、レコーダーがないのが情けない。
A.T
2024/11/17 22:03

巻末のあとがきに永井荷風の絶賛の文章が引用されている。読友さんからも永井荷風との深い親交を指摘されて、なるほど。

が「ナイス!」と言っています。
A.T
「全身小説家」という映画があったけれども、谷崎潤一郎も生涯かけて生一本の小説家だった。「人生」と「作品」との関係が描かれた貴重な評論集。マゾヒスト谷崎とサディストの妻…というか、谷崎が妻たちにサディスト役を勝手に振っているのだが。肉体的サドマゾ「痴人の愛」「卍」などを経て、心理的サドマゾへ向かった谷崎文学は、いったん「春琴抄」で頂点に到達する。その頃、実生活では3人目の妻となる松子夫人と恋愛関係中だった。その後、軍国主義の社会背景の中、結婚。谷崎は自分と妻との双方の家族を丸ごと養う重責を担う。(つづく)
A.T
2024/11/10 14:14

サドマゾ主題はいったん休止しつつ「源氏物語」現代語全24巻を完遂。一見サドマゾ主題に関連がない「細雪」は、四姉妹の三女雪子のマゾヒストをしのばせた、薄汚れた敗戦国に清々しく感じられるきめ細かな四季、豊かな生活物語(確かに主人公一家は没落しつつあったとはいえ上流階級だった)に共感を得たこと。戦後、軍国主義的な作品を描かなかった文学者として評価されてきたこと…79才で亡くなる直前までサドマゾ主題を手放さなかった。未完「残虐記」は広島原爆を盛り込んだ社会的背景が複雑になりすぎ、完成できなかったことが悔しい…

A.T
2024/11/10 14:17

若い頃はサドマゾといっても、プレイ以上に受け止めてきれなかったが、今読んで30年積読した甲斐をしみじみ。今まで読んできた幾つかの谷崎潤一郎作品をもう一度読み直そう。

が「ナイス!」と言っています。
A.T
話は単純… 四姉妹の末と前の二人の嫁入り騒動というだけ。姉妹三番目雪子のお見合いのシーン、何度あっただろうか。イライラさせられたなー。上巻1944年、中巻1947年、下巻1948年刊本でありながら、小説の設定は1936〜41年春。ストーリーは真珠湾攻撃の前で途切れているが、谷崎潤一郎が小説を書いているのは太平洋戦争只中から終戦後なので…これはどういうことなのか。失われた世代を描いているとも読めるわけで。でも果たしてそうだろうか。今は、姉妹は失われた女性たちなのだろうか… という。イヤ〜、面白かった。
A.T
2024/11/03 22:30

どの登場人物にも、正直なところ感情移入できない不思議な小説だった。これって、ミステリー小説みたいじゃない? 殺人事件がおこっても容疑者があげられても、登場人物の比重は変わらない…という。谷崎潤一郎って面白いワ。

A.T
2024/11/03 22:35

そう言いつつ、今回のお気に入り登場人物は次女幸子の夫 貞之助。入婿で次男なのにめっちゃ分かってる。長女よりも俯瞰してる。幸子が涙ぐんでるときもめっちゃやさしいし。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/11/03(4429日経過)
記録初日
2012/11/04(4428日経過)
読んだ本
677冊(1日平均0.15冊)
読んだページ
203644ページ(1日平均45ページ)
感想・レビュー
564件(投稿率83.3%)
本棚
1棚
現住所
東京都
自己紹介

読書傾向は4方向くらいに分類されるみたいです。ほぼ通勤の友ですので積読本が消化できない傾向ですがー。
① ザックリ、映画鑑賞の副読本
② ザックリ、美術関連書
③ ザックリ、旅行関連書
④ ザックリ、21世紀に生きるための教養文学

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