物語は最後まで読まないとわからない‥その通りだった。人魚姫の絵本の中から出てきたかのような？王子が銀座の真ん中で、逃げ出した人魚をさがすとう不思議な話。王子と言葉を交わす人達の現状や人生観が面白い。登場人物がリンクしているのも良い。王子、人魚、銀座、不思議だけど違和感がなかった。これが舞台が大阪ならばそうはいくまい。

結婚を前提に付き合っていた彼氏が電車内で盗撮をして捕まった。とくに珍しくもない事件だが、当事者になれば衝撃だろう。幸い？示談が成立し、起訴される事なく済んだが、はたして自分ならパートナーが起こした盗撮を無かった事にして、生活を共に出来るだろうか。「そんな事くらい」と思う人もいるだろうが、自分ならやはり喉に刺さった小骨のように気になるだろうな。彼氏の方も犯した罪を周りが忘れず、噂が付いて回り、自らの枷になる事を実感する。まさに彼氏が言うように「コスパが悪い」犯罪なのだ。損得勘定で言えば絶対的な損。

思い入れのあるものは捨てずに寄せる･･そうすると塚にならないかい？

PMSとパニック障害、どちらも当事者になればつらいに違いない。恵まれた職場環境で周りが見守ってくれている感じが温かい。知らないと強度のヒステリー女とやる気のない男と判断されるだろうな。自分ではわかっていても、荒ぶる感情が制御できず、爆発してしまうPMS、職場では周りを凍り付かせるだろう。カミングアウトした方が楽ではあるが言いづらかったに違いない。パニック障害もしかり。それぞれが少しのお節介で距離が近付き、理解しあえる関係になれたのが嬉しい。想像力が人間関係を円滑にする。

あのコロナ禍の行動制限はなんだったんだろうと振り返る。大人でも大変だったのに、学校へ行くことを制限された子供達の閉塞感は大変なものだっただろう。マスク着用が義務付けられ、顔を覆った状態が当たり前になり、クラスメイトの顔がわからないという事をニュースで聞いた記憶がある。マスクと共に人間関係も隔たりが出来たように感じるが、一歩踏み出すことで親密になれるのも事実。不登校や引きこもりでも、外の世界に出ていくラストにじんわり来た。

へんないきものシリーズから読んでましたが、こんなにギャグ？満載でしたっけ？動物のうんこにまつわる興味深いあれこれなのですが、文章がふざけすぎな感じが･･

シリーズ8作目だそうで、キョウコさんは元気かな？とつい手に取ってしまう本。れんげ荘の住人の人達の距離感が良い。私的には箸休め的ポジションの本

なんだかんだとキナコの周りには手を差し出してくれる人が現れるではないか。世の中には心を閉ざした人には距離を置く人が多いというのに。キャッチーなタイトルで興味を引き付け、深海を思わせる静けさが漂う且つなんとも可愛いイラストも小説にマッチしている。一筋の光が差し込んだようなラストに気持ちが温かくなって良かった。本屋大賞一位は納得。

物語は最後まで読まないとわからない‥その通りだった。人魚姫の絵本の中から出てきたかのような？王子が銀座の真ん中で、逃げ出した人魚をさがすとう不思議な話。王子と言葉を交わす人達の現状や人生観が面白い。登場人物がリンクしているのも良い。王子、人魚、銀座、不思議だけど違和感がなかった。これが舞台が大阪ならばそうはいくまい。