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2024年6月の読書メーターまとめ

道楽モン
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2024年6月に読んだ本
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2024年6月にナイスが最も多かった感想・レビュー

道楽モン
メフィスト賞はエンタメ小説の登竜門だと思っていた。突拍子もない設定の青春ミステリと予想しつつ読み始める。実際に前半は軽妙な文体で書き綴られる。バカで騒々しい男子校。青春期のエネルギーを持て余した個人の集まりであるクラスは、死んだはずの山田の精神が存在し続けているという秘密を共有することで、かりそめの団結と友情を維持する。が、後半から主観が揺らぎ、エンタメの王道から外れ、伏線回収も謎の解明もなされない。人間の存在、死、意識など重い課題を抱えつつ怒涛のクライマックス。本書はエンタメカバーの純文学だ。お薦め。
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2024年6月にナイスが最も多かったつぶやき

道楽モン

2024年5月の読書メーター 読んだ本の数:16冊 読んだページ数:4957ページ ナイス数:1115ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/352710/summary/monthly/2024/5

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2024年6月の感想・レビュー一覧
14

道楽モン
物件ホラー、純文学からの回答的な短編。昨年の群像新人賞受賞作で、この後『コレクターズ・ハイ』を発表している。さるマンションの408号室の入居者が次々に姿を消してゆくという設定で紡がれた4つの掌編で構成されており、時系列の工夫が効果的。日常の中から、普段なら気にもとめない些細な違和感に、妄想と創造性を加味して作品化されている様だが、霊的な現象に解決を求めるのではなく、理不尽な自意識が事の始まりだ。スケールの小さい安部公房的な作風に留まっているのはデビュー作ならではの技量不足なのだろう。飛躍が期待できる感触。
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道楽モン
明治、大正、昭和を生きた浪曲師・木村重松の一代記。「都新聞」に連載された全40話を書き起こして再録した86ページの掌編ながら、編者である神保喜利彦氏による注釈が物凄い情報量で、感動に震えながら読む。電子版限定とはいえ、よくぞ本作を蘇らせてくれました。浪曲の中興の祖である桃中軒雲右衛門の一番弟子の話が読めるなんて嬉し過ぎる。感謝。神保喜利彦氏は、大衆演芸に関して比類なき稀代の研究者で、自身のホームページの圧倒的情報量に圧倒される。氏の労作『東京漫才全史 (筑摩選書270)』も歴史的な一冊だ(現在、読書中)。
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道楽モン
渾身の「訳者あとがき」から目を通して欲しい。「済州島四・三」という朝鮮における歴史的愚行(自国民によるジェノサイド)に関する基礎知識と時代背景を頭の片隅に設置すること。そして本編を読む。全世界を白く覆うかのような雪、雪、雪の執拗な描写は、生きる希望を失いつつある現実社会の絶望の象徴である。美しい文章の連なりに幻惑されつつ第二部以降、怒涛の地獄図、暴力装置と化した国家と正義をまとった愛国者による理不尽な大量殺人の描写に突入。最期には近親者の過ごした歴史を背に、女友達の愛と再生の物語となる。衝撃的な大傑作。
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道楽モン
ワンちゃんにまつわるウンチク満載。写真ではなく素晴らしく愛らしいイラスト満載。愛犬家がすべて犬に関する文献を読み漁り、動物行動学や考古学、文化人類学の本に手を出す訳がないので、この種の犬本は形を変えて存在し続けている。で、買っちゃうのです。無口な愛すべきワン公について知りたい、もっと絆を深めたいから。最新の科学データ、DNA解析やら心理実験やらでアップデートされ続けてるから、同じ様な本が並んでしまうことになりますが、ワン公の生活を支える執事として粗相の無い様に万全を期すのであります。わん!
tosca
2024/06/23 13:34

道楽モンさん、私もニャン公に関する本やグッズの購入となると断力が鈍って、猫モノが増え続けた過去があります(笑)でも3匹とも旅立ってしまい、道楽モンさんが羨ましくもあります(^^)ワンちゃんも大好き♡

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道楽モン
直木賞候補作の『われは熊楠』を読んでからの再読。彼の人生の小説化は『縛られた巨人 南方熊楠の生涯 神坂次郎』や『巨人伝 津本陽』など多数あるが、一番手っ取り早く面白いのが本作。これを読むだけで2作の作者、つまり岩井圭也と水木しげるのフィルターの違いが分かる筈。当たり前だけれど、熊楠を題材として作品を成す場合、作者自身の人生観なり思想が濃厚に反映されるという好例です。『われは熊楠』を読了して熊楠を知った方は、それでお終いは勿体ない。手軽ながらまったく違う南方熊楠像を堪能してください。そこから先は沼です(笑)
tosca
2024/06/23 13:38

私は熊楠さんに関しては、この本しか読んでいないので、これが熊楠さんの人物像なのだと思っておりました(笑)

道楽モン
2024/06/23 13:43

どちらも強烈ですが、1冊では捉えきれないっす、熊楠。 読みかけの『DJヒロヒト』高橋源一郎の最初の逸話が、熊楠の昭和天皇への講義で、熊楠は愛されてるなーと思いました。

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道楽モン
天才故の非常識さ、業績の大きさ、その特異性によって多くの人々に畏敬の念を抱かせた南方熊楠である。現在に至るまで多くの評伝や小説の題材となってきた。で、今なぜあらためて彼を作品化したのかがポイントとなる。彼の人生はエピソード満載、広大な学識領域なので、全部入りでは、とても1冊では済まない。思想的遍歴や多様な業績の中から取捨選択され、サラりと流すもの、じっくり書き込む部分のメリハリこそが作者の捉えた人物像となる。本作は熊楠の興味の一つである男色をプラトニックに描き、物質の流転、魂の不変の生死観を軸としている。
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道楽モン
雑誌「婦人倶楽部」に連載。初版は1956年。完全な男社会であった当時、ミス丸の内と呼ばれるOLが主人公。身持ちも固く、親孝行で友情にも厚く、それでいて自己主張もし、悩むより行動という魅力的な主人公。今じゃ考えられない価値観は、ノスタルジーというより異世界だ。昭和初期の邦画を観て、何と美しい日本語だろうと感嘆するのと同様、作品を楽しむためには想像的なタイムスリップが必要。ストーリーはごく単純だけれど、勧善懲悪で痛快この上ないので、理屈抜きに楽しめる。連載の都合なのか、悪役の運命の素っ気なさに唖然(笑)。
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道楽モン
全6篇の短編集は、コロナ禍を背景とした一冊。直木賞候補6回目という実績にふさわしい完成度。どれも上手さに唸る出来。偶然にも同趣向の直木賞候補作「ツミデミック 一穂ミチ」と比べると両者の個性が良く分かる。柚木作品は基本的に明るく皮肉る作風で本領発揮する感じかなぁ。深刻な事態も笑い飛ばすし、ポジティヴな未来を示唆する手腕は見事なものです。職人作家としての意地すら感じさせる余裕っぷりで、文章を読んでいても心地良い。私にとって初の柚木作品なのでピント外れてるかもしれないが、長編も読んでみたいという誘惑にかられる。
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道楽モン
メフィスト賞はエンタメ小説の登竜門だと思っていた。突拍子もない設定の青春ミステリと予想しつつ読み始める。実際に前半は軽妙な文体で書き綴られる。バカで騒々しい男子校。青春期のエネルギーを持て余した個人の集まりであるクラスは、死んだはずの山田の精神が存在し続けているという秘密を共有することで、かりそめの団結と友情を維持する。が、後半から主観が揺らぎ、エンタメの王道から外れ、伏線回収も謎の解明もなされない。人間の存在、死、意識など重い課題を抱えつつ怒涛のクライマックス。本書はエンタメカバーの純文学だ。お薦め。
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道楽モン
自伝的漫画『酒井美羽の少女まんが戦記』第2巻の丸々1冊、鈴木光明主催の少女漫画教室の思い出に費やされている。これが驚愕のマンガ教室で、講師陣にぶっ飛ぶ。萩尾望都、美内すずえ、大島弓子、三原順、山岸凉子、和田慎二、山田ミネコ、くらもちふさこ、青地保子、木原敏江、etc. 更には永島慎二、安彦良和も。鈴木氏が集英社、白泉社の新人賞選者であったこと、手塚治虫の弟子であったことからの人脈。本書は1979年初版。400ページ超えで至れり尽くせりの実用的内容。最後は漫画家志望者の両親に向けたメッセージも。これは名著。
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道楽モン
2016年発行。1980年からバブル弾ける1989年までの縛り、つまり日本でのロックシーンが最大の振り幅かつ未曾有の売上を遂げたディケイドを俯瞰。80年にRCは『雨上がりの夜空に』を出し、佐野元春がデビュー。1989年、タイマーズが暴れ回り、ブルーハーツが連続ヒット、Xがデビュー。そんな10年間。仲井戸麗市、ケラ、町田康らのインタビュー、ブルーハーツのブレイク直前時期の証言など読む価値あり。ムックとしての完成度は甘いが、インディ、バンド・ブーム、ジャパンメタル、ガールズ、パンクと各シーンを網羅している。
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道楽モン
明治8年に刊行された福沢諭吉の代表作も、まずは現代語訳にて読む。当時の混迷した社会状況下で、自主独立の国家形成を目標に見据え、ひとりでも多くの国民が智恵を獲得することで国家的気風を醸造する必要性を語っている。彼の論旨も、現代語だからこそ容易に理解でき、入口として有り難い。そして今、岩波文庫を片手に丸山眞男『文明論之概略を読む』に取りかかってます。それにしても福澤の例示は、適切で判りやすく、しかもユーモアがある。ダメ出しも手厳しい。哀しいのは、福澤の提言に対して我が国は、まだまだなんだと痛感することだろう。
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道楽モン
これは猫に限る。犬じゃ駄目。飼い主と主人公の距離が絶妙で、まさに猫からの視点。自立とはすなわち、自らのなわばりを守ること。成長の時間差と残り時間の違いは、共生と自立、別離を象徴している。「わすれていいから」という言葉に飼い主に対する大きな愛情と父性が濃縮されているのだ。読み手の勝手な想像力は、猫の自意識を恣意的に擬人化し、そこに人間の価値観を投影して勝手に泣くのだろうけれど、猫の方がクールに自然の摂理を受容していると思う。猫のツンデレ感を巧みに作品化しているが、それはそれで、やはり猫と人間の絆は固いのだ。
Emi
2024/06/02 13:27

こんにちは。猫はほんと「クールに自然の摂理を受容して」ますよね。老いも死も別れも。納得のレビューです。

道楽モン
2024/06/02 15:06

Emiさん、ありがとうございます。実は私、ズブズブの犬派です(笑)。猫のクールさはカッコいいです。

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道楽モン
霊能者の人生は壮絶だ。スピリチュアル系に眉をひそめる御仁も、本書を手にとって欲しい。全国の稲荷神社の総本山である京都・伏見稲荷で、オダイとして神と人の架け橋を務めた女性の一代記。ネオ宗教にある押し付けがましさ、自己啓発系にある根拠のない今生利益の空手形も無い、自然と神と人間における関係性が歴然とある世界観。頭の中で常に神による司令を受け、精神を保つために荒行をせざる得ない人生。奇跡譚は無数、本書の中では当たり前の現象として描かれる。時系列も事実関係も混乱したインタビューテープをまとめた上げた労作。祝復刊。
道楽モン
2024/06/01 16:15

あまりの衝撃に『お稲荷さんと霊能者』(河出文庫)を読書中。この本の続編『お稲荷さんと霊験譚』はプレミアついてて5,000円超えなので断念。その他、稲荷神社関係本を3冊購入。地元の染井稲荷神社(七五三もここ。奉賛会の一員でした)との縁もあり、きちんと勉強します。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/05/06(4245日経過)
記録初日
2017/10/16(2621日経過)
読んだ本
1146冊(1日平均0.44冊)
読んだページ
335044ページ(1日平均127ページ)
感想・レビュー
412件(投稿率36.0%)
本棚
28棚
性別
現住所
東京都
外部サイト
自己紹介

還暦を超えると1年が本当に早い。不動産会社勤務でござる。

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