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2024年10月の読書メーターまとめ

道楽モン
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2024年10月に読んだ本
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2024年10月のお気に入り登録
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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

道楽モン
『絶対に予測不能な衝撃のラスト』というのは本当だ。というより、予測できるかっつーの。で、トリックを検証してみると確かにここそこに点在している伏線。アンフェアではないし、むしろ立派なミステリ作品であり、完成までの気の遠くなる作業を想像すると、もう大声で「お疲れ様でした!」と労う事は厭いません。でもなー、この種の『細工は流流仕上げを御覧じろ』ミステリを読んでも、琴線には触れない。読むべきではない人なのでしょう、私は。びっくり箱ミステリの好きな方が読めば、おそらく身を捩って感動するであろうことは保証いたします。
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2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

道楽モン

2024年9月の読書メーター 読んだ本の数:19冊 読んだページ数:5821ページ ナイス数:1760ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/352710/summary/monthly/2024/9

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2024年10月の感想・レビュー一覧
16

道楽モン
空海による著作『般若心経秘鍵』の現代語訳。これは読み易い。真言密教の解釈では般若心経を如何に解釈して位置づけるのかを、実に丹念に解説したもの。当時のスーパー・エリートであり、天才でもあった空海は、異なる宗派(大乗、小乗)の極意を分類し、すべての宗派が般若心経に集約されていることを教示する。つまり、どの宗派であれ悟りを得てたどり着く境地は同一であるとのこと。したがって般若心経は宗派を問わない、万能の経典であるとの結論だ。空海が求めたものは真言密教の優位性を示すことではなく、人々の平和と即身成仏への気づきだ。
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道楽モン
本が人の心を豊かにし、読書会は人との繋がりを豊かにするのだろう。読書によって得られる感じ方は読み手の心の鏡であり、他人の感想はその人の人生観を反射させるものだ。感想を能弁に語ろうが、拙い表現であろうが、それは表層的なもので、一冊の本から受け取るものは、各人における正解である。他人が物申すものではない。そこには他人に対する敬意と、自らの経験では生まれ得ない発想の教えがある。想読書会の醍醐味とはこれかな。78歳から92歳の高齢者6人による20年間続く読書会が舞台。参加者各自の人生や縁による物語に収束する。
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道楽モン
猫好き漫画家5人による猫づくしのムック本。発刊当初は見落としておりましたが、これ萩尾望都(モー様)づくしでもあるぢゃあないですかぁ~。迂闊でした。反省しつつ手に取ると、もう堪らない止まらない状態。西原理恵子と萩尾先生の交流も知らなかったが、もうレジェンドに対する失礼すぎる発言に笑いっぱなし。思わずサイバラの『画力対決』全巻をkindleでまとめ買いするという心神喪失状態に陥ってしまった。わかり易すぎるサイバラの猫村さんに対する嫉妬に爆笑。それを静かにスルーのモー様は、さすがです。萩尾フアンよ、見落とすな!
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道楽モン
邦画、特に時代劇を研究対象としている春日太一にしては珍しいテーマで、近年ヒットした邦画の作り手であるスタッフに注目した、各部署担当の職人さんへのインタビュー集。大手5社の時代から俯瞰すると、映画の撮影技術は長足の進歩を遂げている。取り上げられた作品にも、観たこともないアングルやアクション、美術などが、デジタル技術を駆使した新しい表現手段を獲得しているものが多い。ところが、本書によると、それらの技術を支えているのは、職人として腕を磨いたアナログな方法を土台としていることが判る。綿々と続く映画魂は不滅なのだ。
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道楽モン
シリーズ3冊目。じわじわと多彩な脇役が登場し、舞台を賑やかにする一方、王道の出世街道(新人賞獲得)から主人公は外れる方向に進むが、むしろこちらの方が良いんじゃない?人との繋がりが思わぬ展開を呼び、人間(じんかん)万事塞翁が馬だ。シリーズ全巻にわたる美味しそうな料理の数々は、庶民的なので余計に食欲をそそる。読んでいる最中は魅力に負けて、カツカレーと生姜焼きを頂きました。読んで良し、食べて良し、しかも胃と心がもたれない。癒やし小説の真骨頂。続きが気になるけれど、これにて終了。腹八分目でスマートに引き上げます。
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道楽モン
シナリオライターを目指す若者の悩む生活を、温かい視線で描くシリーズ3冊の2冊目。将来に希望を見出だせないながらも、周りの人々との善意あふれる交流を通じ、少しずつ歩き出し、少しずつ成長してゆく姿に、読者も温かい気持ちになる。癒やしと再生を育む時間の流れは、心地良い位にゆっくりだ。懸命に努力しながらも焦燥感と闘い、周りに励まされ、信じた道を不器用に前進する様を読まされては、応援せざるを得ないではないか。事件も激しい展開も無い、モラトリアム特有の緩い世界観に込められた、愛情溢れる肯定に、読み手も癒やされるのだ。
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道楽モン
人生では、ある作家にハマるという現象が起こる。ドストエフスキーやディック・フランシス、高村薫、中上健次などが私の一部分を形成している筈だ。で、ここに来て伊吹有喜にどうやらハマってしまった様だ。理由は定かではない。多くの作家を読んでいるが、何故かこの作家さんに惹かれてしまう。人に薦める訳じゃなく、ただ個人的に楽しみたいだけだ。悪人の殆ど登場しない、大々的な事件があるじゃ無しの、ライト路線のエンタメ小説。歳取って重く味の濃い料理を持て余す様になったのと同様、リラックスして楽しめる小説が愛おしい。故に全部読む!
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道楽モン
岩波文庫で三遊亭円朝の速記本は容易に入手可能で、私もそれで読みました(青空文庫にも多数あり)。今、読んでも古臭さは無く、むしろ脳内再生による生き生きとしたライヴ感と、話し言葉によるリズム感は不滅です。これを支えたのが明治の花形職である速記技術者。東京の寄席でしか出会えなかった落語や講談を、新聞連載を通じて一気に全国区にまで押し上げた功績は歴史的快挙。夏目漱石や二葉亭四迷が落語口演速記の影響を受けている事は有名だけれど、文学だけでなく経済的な成功による影響も大きい(講談社など数多くの出版社が生まれた)。
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道楽モン
愛と執着の紙一重さを描いている。人間関係をすべて破壊するトリックスターが魅力的(だけど傍にいたら嫌だ)で、物凄い破壊力。寝取った男の彼女まで虜にしてる。容赦のない展開で、当たり前という価値観を粉砕している。あなたが愛と呼ぶそれは何なのだ? 恐ろしい災害に出会わなければ、安全ということを真剣に考えないということと同様に、惰性なのか執着なのかと、己の危機感が最大となった時に初めて人は「いわゆる一般的な愛」というものを考えるのだろう。作中に引用されている中島みゆき等の歌詞も効果的だ。江國人気も納得の作風だ。
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道楽モン
白石作品で近年よく使われるSF設定ではあるが、SF仕立てが肝ではない。設定以外はまさしく現代が抱えているモノたちだから。設定はテーマを活かすための装飾された外箱に過ぎない。パラレルワールド的な現実社会のシミュレーションを成立させ、当事者も同時に作品世界に存在させる仕組みを思いついた瞬間の、作者の喜び様が垣間見える。その勢いのまま本作を書き上げたのでしょう。現実社会の価値観が揺らぎまくっている結婚・子作り・家庭・不倫という問題を、想像力を駆使して作者の持つ価値観へと着地。ロマンチストだなぁ、白石一文さん。
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道楽モン
当たり前のことながら淀川先生を知らない世代が増えているが、我々おっさん達にとって映画の大先生なのだ。テレビ放映での映画解説は3分程度だが、映画雑誌の連載やラジオ放送を通じて、映画の観方や味わい方を指南してくれた大恩人。私生活や頑固っぷりに毀誉褒貶あるが、名画の数々や名優・名監督をたくさん学んだのは事実。親友の一人でもあった黒柳徹子の「徹子の部屋」全13回出演の書き起こし。一流を見抜く鑑賞眼を持つことが大切だと何度も説いている。ちょっと前まで、植草甚一や双葉十三郎など、素直に信頼できる存在がいたよなぁ。
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道楽モン
『絶対に予測不能な衝撃のラスト』というのは本当だ。というより、予測できるかっつーの。で、トリックを検証してみると確かにここそこに点在している伏線。アンフェアではないし、むしろ立派なミステリ作品であり、完成までの気の遠くなる作業を想像すると、もう大声で「お疲れ様でした!」と労う事は厭いません。でもなー、この種の『細工は流流仕上げを御覧じろ』ミステリを読んでも、琴線には触れない。読むべきではない人なのでしょう、私は。びっくり箱ミステリの好きな方が読めば、おそらく身を捩って感動するであろうことは保証いたします。
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道楽モン
高瀬隼子の恋愛を主題とした最新短編集。少しずつ作風を変化させているのかと感じさせられるが、主人公の価値観と世間の評価のズレ、あるいは看過されがちな常識に対する違和感に執拗なまでにこだわるという点では、まったくブレてない。その解像度と思考過程に、高瀬隼子の揺るぎない妥協の無さを感じる。底の浅い軽率な他者の行動原理や底の浅い見識に「これって何なの?」という問題提起を作品化しているのだろう。読者たちが当たり前の常識としてスルーさせてしまう小さな違和感や、思考停止と自己愛に基づく滑稽な行動を容赦なく描いている。
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道楽モン
再読。Netflixの『極悪女王』は、女子プロレスファンとして当然ながら堪能しましたが、予想以上のヒット作品となった結果、これまでの人生で交わることのなかった至極真っ当な人々にも女子プロレスが波及しております。若い世代はクラッシュ・ギャルズもデビル雅美もミミ萩原も知らないし、知らなくても人生にまったく影響無いです。ドラマでも、いかに全日本女子プロレスという会社が歴史上に類のない出鱈目な存在であったか、非常識だからこそ大ブームを起こせたというのが隠れた基本軸となってます。当事者インタビューも狂気の沙汰です。
道楽モン
2024/10/14 22:18

あのひどい状況でレジェンド達はプロ意識を養いました。ただし後進の育成に、そのセオリーは通用しなかった。今はまったく異なる団体運営が成されておりますが、多団体時代となった現在も、ロッシー小川や長与千種、GAMI、南月たいよう、井上京子など、全女イズムは生き続けています。古くは赤木マリ子やジャンボ宮本の時代から、現在までの女子プロレスを俯瞰すると、壮大な大河ドラマみたいです。今回のドラマは、その特異な全盛期を切り取ったもの。作品としての出来はともかく、画期的な脚本であり、俳優たちは全力を尽くしてます。必見。

葵
2024/10/15 11:54

観てみます!

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道楽モン
とある法事にて真言宗の僧と出会った。私の人生では日蓮系の経典には馴染があるが、真言宗は珍しい。で、般若心経以外の読経にタマゲました。何言ってるかワカリマセン。サンスクリット語なのね。その僧は、自分はまだ修行中と謙遜しつつ、即身成仏を目指すと何度も言っていました。え? 地面に埋もれて読経しながら成仏するやつ?(←無知故の偏見と妄想) という疑問を抱えたまま、コミックの『阿闍梨蒼雲 霊幻怪異始末』と『霊験修法曼荼羅』に出会い、俄然と真言密教に興味が湧いてきました。で、本書。入門書としては最良最高です。学ぶぞ!
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道楽モン
暴走する自意識を書かせたら、もうどうにも止まらない高瀬隼子だ。表題作は彼女の真骨頂で、主人公への没入具合が半端ないレベル。これは憑依してるに違いないと思わせるが如くにトンデモナイ事だけれど、この熱量を冷静に作品化している作者の存在自体が恐ろしいのだ。歩きスマホの御仁に対する強烈な敵対心は、静かなる正義感を纏って、狂気スレスレの領域に達している。ひとつの小さな違和感が膨張して行く過程は、他の短編にも通底している。猫をかぶっている自分自身の誇張された表現には、ひっくり返るほど笑ってしまった。凄いぞ、高瀬隼子。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/05/06(4218日経過)
記録初日
2017/10/16(2594日経過)
読んだ本
1132冊(1日平均0.44冊)
読んだページ
330721ページ(1日平均127ページ)
感想・レビュー
398件(投稿率35.2%)
本棚
28棚
性別
現住所
東京都
外部サイト
自己紹介

還暦を超えると1年が本当に早い。不動産会社勤務でござる。

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